魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

沖縄のスズメダイ科魚類たち(悔しさのこる)

2007年08月19日 13時23分44秒 | 未分類


今回沖縄採集旅行でもっとも多く採集できたのがスズメダイの仲間でしょうか。同定にあたり協力してくれた「WEB魚図鑑」の皆様、ありがとうございました。



オヤビッチャAbudefduf vaigiensis   (Quoy and Gaimard)
四国の磯では沢山釣りましたが、沖縄ではロクセンスズメダイのほうが多く見られました。本種は2個体採集しました。那覇で採集しました。

シマスズメダイAbudefduf sordidus   (Forsskål)
これは死後の写真です。沖縄本島中部の磯釣りで釣れました。この後はから揚げになってしまいました。でも美味しかったです。分布は千葉県以南です。

ロクセンスズメダイ Abudefduf sexfasciatus   (Lacepède) 写真無し
写真を撮り忘れてしまいました。オヤビッチャにそっくりな魚です。沖縄ではオヤビッチャよりも本種のほうが多かったです。那覇でも中城でも本島中部でも見られました。分布は千葉県以南です。

クラカオスズメダイAmblyglyphidodon curacao   (Bloch)
スズメダイの仲間では体高が高いです。この魚は群れでおり、かなり沢山釣れました。から揚げにすれば美味しく食べられます。琉球列島以南の分布で、高知では記録がありません。那覇で釣りました。

ヒレナガスズメダイNeoglyphidodon nigroris   (Cuvier)
スズメダイの仲間で鰭がながく、この名前がつきました。幼魚は黄色地に黒の縞模様がある綺麗な魚です。成魚はかっこいいです。琉球列島以南にすみますが、幼魚は高知県でも観察例があります。那覇で釣りました。

クロスズメダイNeoglyphidodon melas   (Cuvier)
これも那覇で釣りました。体色は黒ではなく、美しい紺色です。幼魚は白色で頭部付近が黄色になる、美しい魚です。奄美大島以南の分布で、柏島では成魚はおろか、幼魚もみません。

オジロスズメダイPomacentrus chrysurus   Cuvier
これも那覇で採集したものです。メガネスズメダイによく似ていますがやや寸詰まり、背びれに目玉模様がないことで区別できます。琉球列島以南の分布ですが、柏島では幼魚が見られます。

ネッタイスズメダイPomacentrus moluccensis Bleeker ※暫定
日本産魚類検索第二版(中坊徹次編、2000 東海大学出版会)での検索ではネッタイスズメダイに行き着きました。でもニセネッタイスズメダイかも、という方もおられますので、暫定にしておきます。高知以南の分布ですが、高知ではまだみたことがありません。那覇で採集しました。

ルリスズメダイ Chrysiptera cyanea   (Quoy and Gaimard) 写真無し
ブルーメタリックの色彩が綺麗でした。那覇、沖縄本島中部の岩礁域で確認しましたが、結局採集できませんでした。高知のソラスズメダイと同じくらいの数いると思われます。

 

まあ、種類が少なくて残念だったのですが、

●日本産のヒレナガスズメダイ属魚種を収集。

●オヤビッチャ属の標本がこれで4種目に(あとはシチセンスズメ、イソスズメ、ローレンツスズメダイ)

というよいこともありました。

 

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沖縄の浅瀬は、テンジクダイ類の宝庫だった。

2007年08月19日 00時39分41秒 | 2007夏期沖縄旅行レポート


僕はテンジクダイの仲間が結構好きです。一般的な観賞魚として流通されるのはイトヒキテンジクダイ、キンセンイシモチ、レッドストライプドカーディナルフィッシュApogon margaritophorus 、アマノガワテンジクダイ Pterapogon kauderni、マンジュウイシモチSphaeramia nematoptera ぐらいですが、他にも魅力的なテンジクダイはまだまだ沢山います。沖縄では、そんな魅力的なテンジクダイが沢山見られました。

ヒラテンジクダイApogon compressus   (Smith and Radcliffe)
このテンジクダイは那覇港で採集できたものです。からだにある黒い縦縞のなかでもっとも上の一本は肩部で分岐します。眼が青いくて、とても綺麗です。

オオスジイシモチApogon doederleini   Jordan and Snyder

太平洋側の中城で採集しました。これは今回、中城で採集された唯一のテンジクダイ科魚類です。体を通る縦縞の数などで他の近縁種と区別できます。千葉県以南に広く分布しており、関東では釣りの外道です。

ミヤコイシモチApogon ishigakiensis   Ida and Moyer
琉球列島とフィリピンの磯・サンゴ礁域に生息する普通種です。ですが記載されたのは1974年と比較的新しいです。この個体は糸満で採集したものですが、この後那覇でも採集しています。糸満で採集できた唯一の魚です。口に見えるのはオキアミの殻です。

リュウキュウヤライイシモチCheilodipterus macrodon   (Lacepède)
これも那覇で釣りました。「WEB魚図鑑」内のBBSでお話したところ、この仲間の分類については混乱があるようです。高知で見られるものに比べると、やや小さいです。


ヤライイシモチ Cheilodipterus quinquelineatus   Cuvier
これも那覇で釣った個体です。体には黒色の縞模様が5本あります。この縦縞の数で他のヤライイシモチ属との区別が容易です。この魚を釣ったのは日没後でしたが、このころになると他のテンジクダイ科魚種もよくつれます。高知でも稀に見られます。(写真はブレています)

今回はこれらのテンジクダイ類に会うことができました。他にも沢山のテンジクダイ類が沖縄に住むそうですが、これは次回のお楽しみ、ということで。次はスズメダイでも。

 

 

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