世の光の時間です。 お元気ですか? 岩井基雄です。
オーストリアのウィーン美術史美術館にネ−デルランドの巨匠ピーテル・ブリューゲルの代表作『バベルの塔』という絵があります。 彼は生涯で三枚のパベルの塔を描いたのだそうです。 最も新しい三枚目の絵は失われてしまいましたが、先の二枚の絵の違いは明らかです。 後代の絵はその塔がもっと空へと伸び大きくなっているのです。 彼はその両方の絵に聖書の世界だけではなく、彼が生きた16世紀当時の世界を描きました。 時代が変わっても普遍的な人間の愚かさと苦悩をその絵の中に盛り込んだのです。
聖書はこのパベルの塔を建てる時の様子を、こう記しています。
そのうちに彼らは言うようになった。「さあ、われわれは町を建て、頂が天に届く塔を建て、名をあげよう。」(創世記 11章4節)
と。
神様に造られ、すべてを与えられているにも関わらず、彼らは自分の技術や能力を過信し、神など必要ない!、とその塔を建てたのですねえ。 人間の愚かさはいつの時代も変わりません。
この塔が「バベル」と呼ばれたのは、神様がその町や塔の建設をやめさせるために、人々が用いたことばに「混乱」を与え、互にことばが通じないようにしたからです。 「バベル」とは「混乱」という意味です。 それは神様のさばきでもありました。 ことばという大切なコミュニケーションの手段を失った人々の間には混乱が起こりました。
人間の問題の中心は、思い上がりや傲慢さであり、人の心や痛みを理解しようとしない所です。 そんなバベルという人間関係の混乱は今も続いていると言って良いかもしれませんねえ。 神を否定し、自分たちの力を誇示しようとする私たちの傲慢さは同時に、他の人の存在や価値をも否定してしまうことになりやすいですね。
そうならないためには創造者である神様を正しく知り、正しく恐れ、心からへりくだる必要があるのです。
聖書はこう語ります。
あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。わざわいの日が来ないうちに、また「何の喜びもない。」と言う年月が近づく前に。
(伝道者の書 12章1節)
あなたも聖書が語る神様を正しく知り、本当の喜びをあなたのものとしませんか?
ではまた聴いてください。
(PBA制作「世の光」2008.10.31放送でのお話しより)
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