2020/8/14放送
世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか。関根弘興です。
イエス様は当時の宗教家たちの妬みのゆえに逮捕されてしまいました。その手引きをしたのがイエス様の弟子の一人であったイスカリオテのユダでした。
しかしどうしてユダはイエス様を裏切ることをしてしまったのでしょう。その原因としていくつかのことが考えられると思います。
一つは貪欲です。イエス様一行がベタニアにいた時、マリアという女性が高価なナルドの香油をイエス様に注ぎました。その時のことがヨハネの福音書12章に書かれています。このように書かれてるんですね。
弟子の一人で、イエスを裏切ろうとしていたイスカリオテのユダが言った。
「どうして、この香油を三百デナリで売って、貧しい人々に施さなかったのか。」
彼がこう言ったのは、貧しい人々のことを心にかけていたからではなく、彼が盗人で、金入れを預かりながら、そこに入っているものを盗んでいたからであった。
(ヨハネの福音書12章4~6節)
こう書かれているんです。つまりユダは香油を売ったお金で自分が盗んだお金の穴埋めをしたいと思っていたというわけですねえ。ユダは祭司長たちに、イエスを売るとしたらいくらくれますか、という意地汚い談判もしています。その時、ユダに支払われたのは銀貨30枚ですが、当時の銀の重さに換算すると約450グラム程度です。今の価格ですと、1グラム60円とすれば合計2万7千円です。まあそんなわずかな額によってユダはイエス様を引き渡したということになるわけですよねえ。
でもどうでしょうか、これは決してイスカリオテ・ユダだけの問題ではないように思います。人とは小さな小さな欲の為に心を変えてしまうような弱い存在です。そして小さな欲が積み重なり、それがだんだんエスカレートして一生を破壊してしまうこともあるのです。
ヤコブの手紙1章14節(、15節)にはこう書かれています。
人が誘惑にあうのは、それぞれ自分の欲に引かれ、誘われるからです。
そして、欲がはらんで罪を生み、罪が熟して死を生みます。
こう書かれています。イエス様はルカの福音書の12章15節にも、「どんな貪欲にも気をつけ、警戒しなさい。」と言っておられます。誰もが色々な欲を持ちます。しかし問題はその欲に支配され小さなものが膨れ上がってしまうことのないように、私たちは自分自身の心を見張るものでありたいですね。
(PBA制作「世の光」2020.8.14放送でのお話しより)
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