♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■裏切りの引き金-2 / 関根弘興

2021年02月12日 | Weblog

2020/8/21放送
200821世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか? 関根弘興です。
 イエス様は当時の宗教家たちの妬みの故に逮捕されてしまいました。その手引きをしたのが、イエス様の弟子の一人であったイスカリオテのユダでした。
 しかしどうしてユダはイエス様を裏切る事になってしまったのでしょう。その原因の一つは、前回お話ししたように、貪欲でした。

 そして二つ目は嫉妬です。弟子たちの最大の関心ごとは何かと言うと、この中で誰が一番偉いのか、ということでした。互いに、我こそが一番弟子だ、と競い合うような思いを持っていたんですねえ。そして聖書を読むと、特にペテロとヤコブ、ヨハネの三人だけが度々選ばれて、イエス様と共に特別な場所に行ったり特別な経験をしたりすることがありました。もしかするとユダはそうしたことに不満を思っていたのかもしれません。
 イエス様はえこひいきなさるような方ではありません。しかしユダは、他の弟子たちの方が特別扱いされている、と勝手に思い込んで嫉妬していたのかもしれませんね。そういう思いは私たちが生きている場所ではどこにでもあるように思うんですね。でもその思いに支配されてしまうと、何も良いものを生み出すことができません。神様は私たち一人ひとりを同じように深く愛し、一人ひとりに最もふさわしい役割を与えてくださっていることをいつも思うことは大切です。

 そして裏切りの引き金の三番めは失望でした。信頼していた人が自分の期待していたような働きや行動をしてくれなかったとき、人は失望しますね。ユダはイエス様がローマの圧政から救い出し、自分たちの国を打ち立ててくれることを期待していたようでした。そのためなら命を捨てても惜しくない、と思っていたはずです。 しかしイエス様には一向にその気配がありません。ローマ政府に抗議するでもなし、戦いの 準備をする訳でもありませんでした。それどころか、「わたしは人々の手に引き渡され、殺される。しかし殺されて三日の後によみがえる。」などと話しているわけですね。  ユダは自分が抱いていた救い主像と違うイエス様の姿を見て、だんだん失望していったのかもしれません。

 私たちも神様が自分の期待通りにしてくださらないと失望して、もう信じていても無駄だと思ってしまうことがありませんか? でも知っておいてください。イエス様を信頼する一人ひとりに対して、時には失望は襲いますけれども、決してイエス様は失望に終わらせる方ではないのです。

      (PBA制作「世の光」2020.8.21放送でのお話しより)
 ***

 さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのはお勧め。こっそり覗きたければ一人で。それとも友だちをけしかけてつるんでもいいし。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。事前の連絡なしでも、ちょっときてみました、いいですか? と言えばいいでしょう。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。


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