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表参道スワマエ商店街会長のひとり愚痴

昭和少年通信 ⑪ 昭和33年の漫画界

2022年06月21日 | レモン色の町

昭和33年2月に小さい体で若乃花が横綱になりました。栃若時代の到来です。8月、日清製粉がお湯を入れるだけのチキンラーメンを発売、インスタントラーメンの草分けとなりました。10月には長嶋茂雄が新人王となり、11月には、皇太子と正田美智子さんとの婚約が発表された年です。12月には初めて1万円札が発行されました。

『鉄人28号』は、昭和31年から雑誌「少年」に掲載が始まりました。横山光輝画で善悪いずれにも変化するロボットを登場させ 主題レベルでは子供マンガの域を超えた作品となりました。単行本は33年から36年まで光文社から全7巻発売されました。

「少女クラブ」に昭和32年から37年まで連載された上田としこ作の『フインチさん』は大好評で、33年講談社から再版されました。アメリカ一辺倒だった少女漫画界に中国趣味を持ち込み 陽気で聡明な少女 フイチンの行動が爽快で新鮮な感覚を少女読者に与えました。

映画「ゴジラ」(昭和29年)、「ゴジラの逆襲」(昭和30年)、「空の大怪獣ラドン」(昭和31年)と東宝映画は立て続けに怪獣ものをヒットさせました。そんな中、映画のコミック化で、香山滋原作・藤田茂画による『ゴジラ』『続 ゴジラ』があかしや書房から発売されました。カラーグラビア付きの豪華の装丁になっています。

「少女ブック」に連載(昭和33年~34年)された“わたなべまさこ”画の『やまびこ少女』は、火事で生き別れとなった双子の少女が、再会を果たすまでの物語です。

映画“トキワ荘の青春”で知られている学童社出版の“漫画少年”に手塚治虫が連載していた『ジャングル大帝』(昭和25年~29年)は、出版社の倒産により一時中断していましたが、(再開され)昭和33年 光文社が全4巻で発売しました。

山田えいじの『ぺスよおをふれ』は、「なかよし」に連載されました。スピッツ犬と少女ユリが難事件に立ち向かう話で人気を博し、松島トモ子でラジオドラマ化されました。

そして、劇画短編集『迷路』が、貸本業界で創刊された年でもありました。

つげ義春は「おばけ煙突」を寄稿しています

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