花の四日市スワマエ商店街

表参道スワマエ商店街会長のひとり愚痴

時空移動号の冒険⑱少年探偵団

2019年05月12日 | レモン色の町

「遠藤平吉と怪人二十面相の決闘のお話をする前に、B・Dバッジの事を説明しなければなりますまいに」と、半八老人はその重い口を開いた。

この写真をよく見て欲しい。邪念を払ってくまなく探すと、黒い魔物達が立ち去ろうとする後にB・Dバッジが置かれている。これは後をつけていた小林少年(明智小五郎のイチの子分。遠藤平吉の二番目の子分)が、密かに印をつけていったものだ。

小林少年が考案したB・Dバッジには、ただ団員の微章という外に、色々な用途があるのでした。まず第一は、重い鉛で出来ているので、平常(ふだん)からそれを沢山ポケットの中へ入れて置けば、いざという時の石つぶての代わりになる。第二には敵にとらえられた場合などに、微章の裏の柔らかい鉛の面へ、ナイフで文字を書いて、窓や堀の外へ投げて、通信をすることが出来る。第三には、裏面の針に紐を結んで、水の深さを計ったり、物の距離を測定することが出来る。第四には、敵に誘拐された場合などに、道にこれを幾つも落として置けば、方角を知らせる目印になる。というように、小林君が並べ立てたB・Dバッジの効能は十か条程もあったのです。

団員の少年たちは、いつもズボンを引きずって歩いていたのでした。