是枝裕和監督の「そして父になる」が、カンヌ国際映画祭で審査員賞を受けた。
是枝監督というと、2004年の「誰も知らない」を思い出す。同じカンヌ国際映画祭で柳楽優弥くんが最優秀主演男優賞を受賞している。
四人の子供たちが、母親からアパートの一室に置き去りにされる。やがて仕送りも途絶えるが、そんな中でも子供たちは生き抜いていく。
事実に基づいて創られたというが、やるせなさがこみ上げる。特に長女の京子に至っては、堪らない。アパートを抜けだして四人が公園で遊んでいるとき、妹がつけた砂をそっと払う場面がある。感動する。
何故 なんとかしないのか? なぜ 助けを求めないのか?
明は答える
「いまいくつだっけ?」
「12才です」
「アルバイトは16才以上でないと始められないんだ
警察とか福祉事務所とか 連絡したほうがいいんじゃない?」
「そんなことしたら4人で一緒に暮らせなくなるから
前にもそういうことがあって、すごく大変だったから」
「そうか・・・」