商工春秋1月号が発刊されました。今月の水谷百碩氏による四日市十二景は“御陣屋裏門の秋景”です。
現在の中部西小学校の敷地にあった代官所(幕府の出張所)の裏門からの眺めです(明治初年頃)建物の向こうに一際色濃く描かれている木は御駒繋ぎの松と呼ばれ、徳川家康が自分の馬をつないだという由緒ある松です。残念ながら陣屋は明治9年(1876)年の伊勢暴動により焼失し、御駒繋ぎの松もそのときの熱風により枯死してしまいました。
この地図は江戸末期と明治44年のものです。江戸時代、陣屋を中心に四日市宿が賑わっていました。宿や貸座敷、料亭などが立ち並んだ昔日の賑わいが偲ばれます。陣屋の周辺は川で囲まれ、川は下水の役割をしながら街を縦横に流れていました。“ごじんやうらもんのしゅうけい”です。
四日市商工会議所並びに四日市博物館さま、ありがとうございました。