The Art Farmer Quartet "Sing Me Softly of the Blues" Atlantic, 1965.
モード系ジャズ。Art Farmer本人はフリューゲルホーンを吹く。バックはSteve Kuhn(p)、Steve Swallow(b)、Pete LaRoca(d)で、要はKuhnの初期トリオ。他に、この三人で録音したSteve Kuhn "Three Waves"(Contact, 1966)、三人+Joe HendersonによるPete LaRoca "Basra" (Bluenote, 1965)がある。その中ではこれが一番良い。録音状態はかなり悪いのだけれども。
Farmerは落ち着いて抒情的に演奏しており、熱くなったりはしない。この頃にはもう現在のようなスタイルを確立していたKuhnのピアノは、音数は多いけれども冷たい、いつものように。なのに、全体としてけっこう激しい演奏となっている。その理由はLaRocaが後ろから煽っているから。しかし、フロント二人が照れ屋なのか、本能が赴くままの指遣いにはならず、ぎりぎり理知的に納めているという印象。この奇妙なバランス感覚が面白い作品。
モード系ジャズ。Art Farmer本人はフリューゲルホーンを吹く。バックはSteve Kuhn(p)、Steve Swallow(b)、Pete LaRoca(d)で、要はKuhnの初期トリオ。他に、この三人で録音したSteve Kuhn "Three Waves"(Contact, 1966)、三人+Joe HendersonによるPete LaRoca "Basra" (Bluenote, 1965)がある。その中ではこれが一番良い。録音状態はかなり悪いのだけれども。
Farmerは落ち着いて抒情的に演奏しており、熱くなったりはしない。この頃にはもう現在のようなスタイルを確立していたKuhnのピアノは、音数は多いけれども冷たい、いつものように。なのに、全体としてけっこう激しい演奏となっている。その理由はLaRocaが後ろから煽っているから。しかし、フロント二人が照れ屋なのか、本能が赴くままの指遣いにはならず、ぎりぎり理知的に納めているという印象。この奇妙なバランス感覚が面白い作品。