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2010年にふりかえる1990年代のベストアルバム

2010-01-08 13:01:23 | 音盤ノート
  音楽雑誌の特集でよくあるように、一リスナーとして「00年代のベストアルバム!!」を選んでみることを試みた。がしかし、この10年はリイシュー盤ばっかり買っていて、あまり新しいミュージシャンを知らないことに気付き、あきらめた。代わりに、僕がもっとも音楽に入れ込んでいた時期である1990年代のベストアルバムを並べておく。しかし、三枚しか選べなかった(笑)。

 1. Steve Reich "City Life / Proverb / Nagoya Marimbas" Nonesuch, 1996.
 2. My Bloody Valentine "Loveless" Creation, 1991.
 3. Steve Kuhn "Remembering Tomorrow" ECM, 1996.

 1は現代音楽。"City Life"はサンプリングを使った小アンサンブル曲。その演奏風景を観たいと思って、当時ヨーロッパのみで市販されていたVHSビデオをイギリスから取り寄せたほどである。そして僕のデッキで再生できないことにショックを受けた。その頃はPALとかNTSCという概念を知らないほど無知だった。(その後知人の機器を借りて鑑賞することができた。また同じ映像は2007年にDVD化され日本盤も発売されている1))。また、同じころSteve Reichが来日して、渋谷のタワーレコードでの講演のおりに僕にサインをくれた。静岡では誰も知らないので自慢する機会が無い。

 2はShoegazeというジャンルを完成させたロック名盤。ちょうど僕の大学受験の年の秋に発売され、ひどくハマり、そして受験に落っこちて浪人するはめになった。当時僕は英国ギターポップ少年だったが、このアルバムの印象が凄すぎて、これ以降新しいギターバンドが聴けなくなったぐらい。ネガティヴ思考を肯定するような人をダメにする音楽である。

 3はBill Evans系のピアノトリオ。あまりジャズらしくなく、アドリブ部分はあまりスリリングではない。しかし、執拗なアルペジオがとても美しい作品。再生に問題が無い程度の傷がCDについただけでもう一枚買い直したぐらい。しばらく後に原宿KeynoteでKuhnの演奏を初めて聴いたが、写真でみるにこやかな印象とは異なり、実物は陰気で神経質そうだったのを覚えている。

 以上、この三枚は特別。

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 1) DVD『Steve Reich's City Life』 Manfred Waffender監督, Warner Music Japan, 2007.
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