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シュトックハウゼンの弟子がベースを弾いてます

2010-01-13 13:49:12 | 音盤ノート
Can "Future Days" United Artists, 1973.

  最近ではクラウトロックというらしいジャンルの作品。このアルバムは1973年のダモ鈴木在籍時の録音。同じくダモ鈴木時代の前作"Ege Bamyasi"(1972)や前々作"Tago Mago"(1971)にあった、重くトガった感覚や、ガレージロック的な感覚は無くなっている。代わりに、柔和でスムーズながらも、パーカッシブで浮遊感を感じさせる演奏が繰り広げられる。攻撃性は無いものの、かすかな緊張感が漂っており、心地よいだけの音楽にはなっていない。

  ドイツのプログレが再評価されたのは1990年代ということになっているようだが、KraftwerkだけでなくCanのレコードは意外にも1980年代においても廃盤にはなっていなかった。他のバンドのレコードについてについては良く知らないので正確なことは言えないのだけれども。

  ただ、1980年代当時、Simon Turner(参考)のようなHolger Czukayの影響丸出しの曲を作る音楽家も活動しており、Canについては名古屋郊外に暮らす10代の少年にも耳に入った。レコードでは、メンバーが設立したレーベルのSpoon盤が、英インディーズ大手のMuteを通じて入手可能だった。また、1980年代末にはCD化もされていた。

  そういうわけで、Canに関しては評価の低迷期というものを知らない。

  
コメント
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