中央区今橋にあり、今年国の重要文化財に指定された「愛珠幼稚園」が8日に一般公開され、私も見学してきました。
創立は明治13年(1880)で、府下でもっとも歴史の古い幼稚園の1つであり、現在地に移転したのは明治34年(1901)だそうです。歴史的・建築的の詳しい解説は大阪市教育委員会の説明をご覧下さい
最初に外観をじっくりと眺めたのですが、まずは門が風格あり。門柱は基部の石と木がうまく組み合わされています。鬼瓦には「愛」の次が描かれ、園児に対する愛情が感じられますね。
そして・・・内部空間(特に遊戯室)が素晴らしい!のひとことです。天井高さは6mくらいあるでしょうか。格天井に可憐なシャンデリアがつり下げられた大空間です。凄いとは聞いていましたが、実際に自分がその空間に身を置いてみて感動を覚えました。高窓からの採光は明るいし、遊戯室前の広い廊下も心地よし。もう少し見学の方が少なかったら、より凛とした雰囲気が味わえたかもしれません。遊戯室の南・北・西面にある2階式回廊(T14)。これを支える構造部がかなりゴツイ鉄部材だったのにはちょっと驚きました。しかも、きちんとデザインされていて更にビックリ。
園庭は土が盛られて廊下とほぼ同じ高さになっていました。大雨が降ったときも大丈夫なのかな?と思いましたが、明治期に作られたバリアフリーは素晴らしいです。廻旋すべり台もええなあと思いました。
↑愛珠幼稚園のホームページより
園児の安全確保ということで、残念ながら内部は「撮影禁止」でしたが、多くの人が写真を撮りだしたら見学に時間がかかったかもしれないし、致し方なしかもしれませんね。写真なしの分、じっくりと眺めてきました。
こういうところに通った子は、幼稚園とはいえ一生の思い出になるんでしょうね。年輩の方で、昭和20年代に卒業して以来の再訪という方もおられたようです。自宅がこの近辺やったら、子供は絶対ここに通わせたのになあ。いや、これは私がしょっちゅう見たいというだけかもしれませんが。
重要文化財というだけでなく大阪の誇りです。
◎参考ブログ
mayumamaさんの”m's diary”
受験生(Jukensei)さんの”大阪歴史散策”
びんみんさんの”日常旅行日記”
あの遊戯室の空間、子どもたちが駆け回る様子を想像して見ていました。あの回廊なども遊び場として楽しいと思います。
すばらしい空間ですね。
ずっと現役なのもすばらしいことです。
あの豊饒の空間で毎日を過ごす子供たちは幸せですね。子供たちは特にそう思ったりはしていないかもしれないですけれど。あそこに通えることは親から子どもへの最高のプレゼントかも。モノを大切にすることなんかも自然に学ぶんでしょうね。
”現役”であることが特に素晴らしいと思います。
こちらは会社の近くでしたか。
このあたりは休日に徒歩や自転車でよくウロウロしてますよ。
愛珠幼稚園が日本最古だったらスゴイですね。