模倣犯(小学館)
★★★★’:75点
読み終わっての正直な感想は、”終盤はなかなか良かったけれど、とにかく長かった・・・”です。
これほど長さに手こずった小説は久々。
まあ読む側のコンディションも今いちだったかな。
長くても自分にフィットして面白ければ問題ないのですが、序盤は次々と新しい人物が登場して覚えきれないし、理不尽な殺人シーンも多く、身勝手な犯人の考え方と行動に腹が立つやらで、読んでいて気持ちの良いものではありませんでした。いったんは本を放り出しかけましたね。
全体的に、もう少しスピーディな展開でボリュームもおさえてほしかったところ。
3年間にわたる(?)雑誌連載のものを大幅に加筆・修正されたようですが、裏目に出たのでは?
この本は様々なミステリー・ベストテンで常に上位にランクされたようですが、私には信じられないです。
かつて読んだ「火車」は、最後の最後まで姿を現さない真犯人にゾクゾク。
まるで上質の映画を思わせるようなラストシーンは、ミステリー小説としては屈指のものだったと非常に高く評価しているのですが・・・。
犯人側の描写がやたらと多かったのですが、とても感情移入できるはずもなく、小説としてはやはり捜査側を丁寧に描いて貰わねば。絶好調時の横山秀夫のように。
警察が真犯人に確信を持った経緯も尻切れトンボで不満が残りました。
子供が拾った携帯電話、電話悩み相談室に録音されていたかもしれない声、小樽で襲われかけた女性の証言などの扱いが中途半端なまま。
読者に判断を委ねちゃったのかな?
高井和明・由美子の兄妹が全く救われることがなかったのも空しいですね。
と、まあ不満を書き出せばきりがないのですが、あえて良かった点を上げると、
・警察におけるデスク担当の存在
・孫娘を殺された豆腐屋主人・有馬義男の人格と存在感
・元警察官だったという”建築家”の推理
・ピースが高井由美子と共に滋子と真一の前に姿を現したシーン
----これには、ただただビックリしました。しかも本まで書くとは!
・TV番組での滋子と真犯人の対決。究極のハッタリが見事!
などなど。
それにしても、ピースのような考え方・行動をする人間なんているのかな?
そのような人物を創り出した宮部みゆきの力量は認めましょう。
★★★★’:75点
読み終わっての正直な感想は、”終盤はなかなか良かったけれど、とにかく長かった・・・”です。
これほど長さに手こずった小説は久々。
まあ読む側のコンディションも今いちだったかな。
長くても自分にフィットして面白ければ問題ないのですが、序盤は次々と新しい人物が登場して覚えきれないし、理不尽な殺人シーンも多く、身勝手な犯人の考え方と行動に腹が立つやらで、読んでいて気持ちの良いものではありませんでした。いったんは本を放り出しかけましたね。
全体的に、もう少しスピーディな展開でボリュームもおさえてほしかったところ。
3年間にわたる(?)雑誌連載のものを大幅に加筆・修正されたようですが、裏目に出たのでは?
この本は様々なミステリー・ベストテンで常に上位にランクされたようですが、私には信じられないです。
かつて読んだ「火車」は、最後の最後まで姿を現さない真犯人にゾクゾク。
まるで上質の映画を思わせるようなラストシーンは、ミステリー小説としては屈指のものだったと非常に高く評価しているのですが・・・。
犯人側の描写がやたらと多かったのですが、とても感情移入できるはずもなく、小説としてはやはり捜査側を丁寧に描いて貰わねば。絶好調時の横山秀夫のように。
警察が真犯人に確信を持った経緯も尻切れトンボで不満が残りました。
子供が拾った携帯電話、電話悩み相談室に録音されていたかもしれない声、小樽で襲われかけた女性の証言などの扱いが中途半端なまま。
読者に判断を委ねちゃったのかな?
高井和明・由美子の兄妹が全く救われることがなかったのも空しいですね。
と、まあ不満を書き出せばきりがないのですが、あえて良かった点を上げると、
・警察におけるデスク担当の存在
・孫娘を殺された豆腐屋主人・有馬義男の人格と存在感
・元警察官だったという”建築家”の推理
・ピースが高井由美子と共に滋子と真一の前に姿を現したシーン
----これには、ただただビックリしました。しかも本まで書くとは!
・TV番組での滋子と真犯人の対決。究極のハッタリが見事!
などなど。
それにしても、ピースのような考え方・行動をする人間なんているのかな?
そのような人物を創り出した宮部みゆきの力量は認めましょう。
「★ゲームの名は業界!?★」というゲーム、楽しかったですねえ。
よくぞあそこまで推理されましたね。
もう少し具体的なヒントを出していればアトマツさんの勝利だったかな?
※↑二人のメールでのお話です。
>一級ですか? それとも二級? それとも施工管理? それとも宅建?
上記の内、複数を持ってますね。
でも、全く仕事には使っていないのです(汗)
勿体ないな~。。。
いっちょう、看板でも出すか!?
いやいや、それだけでは食っていけないな。
>で・す・が、某資格は持っております(^0^)
なぬっ?「読者への挑戦状」ですか? これには、かのエラリークイーンもドビックリ!
うむむむ、一級ですか? それとも二級? それとも施工管理? それとも宅建?
資格の種類によって、推理の幅が変わってきます(笑)
一級建築士の資格を持っている人はいっぱいいますが、さすがに道楽だけでは取れないですね。前職or人脈を生かして(?)、どこかの建設会社にもぐりこみ、施工管理とかをやって(設計をやる感じはなかったな・・・)実務経験を積んだってところでしょうかね。かの安藤忠雄も勉強は独学でしたが、実務経験は色んなところで修行して積んだのでは?
えー、かくいうワタクシ、建築は大好きですが、学生時代は建築が専門ではございませんでした(建築学科に行きたかったけど、色々あって行けなかったのでござる(;_;) )。”つぶしがきく”機械屋さんです。
で・す・が、某資格は持っております(^0^)
さて、実務経験はどうしたのでしょう?
----もちろん、虚偽とかの違法なことはしてませんよ。
「模倣犯」に「建築家」って出てくるじゃないですか?
刑事辞めてからプラプラしてて、
道楽で一級建築士資格取得したっていう
建築マニアのおっちゃんが。
で、その「建築家」さんって、どうやって実務経験もなしに、
一級の受験資格を取得したんだろう?
http://www.kentikusi.com/1k/1sikaku.htm
疑問に思いませんでした?
教えて、建築探偵さんっ!
入院・手術といっても整形外科なので、まあ気楽なもんです。
入院中にたっぷり本を読んで音楽を聴こうと計画中。
「模倣犯」、人によってはピタッっとくるケースもありますので、
少~し暇なときに一度トライされてはいかがですか?
私の場合、逆に映画(ビデオorDVD)を観るかどうか迷いますね。
>中居くんが怖かったとか、気味悪かったとかで・・・
うーん、やめておこうかな(^_^)
宮部みゆきさん、やっぱり時々ハズレもあるんですか。
ちょっと安心しました。
「魔術はささやく」なら私でも大丈夫なような気がします。
こんにちは。入院??と見て、びっくりして他のカテゴリ見てしまいました。お大事に。
さて「模倣犯」
皆さん、書いてらっしゃいますが、そんなに間延びしちゃうのですか!
私は、映画をレンタルで見ました。しかし、書いた感想は、中居くんが怖かったとか、気味悪かったとかで(苦笑)本で読んだら違うかな?図書館ででも・・・と結んでました。でも、ここのエントリ拝読して、相当暇な時にしようと思いました(笑)
宮部さんの本は大好きなのですが、時々、はずれだなぁ~と感じます。全部読んでる訳じゃないですが、宮部さんの作品で、展開に圧倒されたのは「魔術はささやく」でした。初めて読んだのは「レベル7」でしたが、ワクワクした割りに最後が【え?これなの?】と思ったような記憶がかすかにあります。「火車」は読んだように思うのですが・・・本棚ひっくり返してみようかな?と思いました(笑)
6月中旬、確かに入院しているはずです(^_^;
一力さん作品、とりあえず「深川駕籠」は読了。
今は「深川黄表紙掛取り帖」を読んでいます。
「深川駕籠」の感想も書きたいのですが、他に書きかけのネタが幾つかあり、その後になりそうです。
※予定はしばし変更されますが・・・(^_^)
そうです「転校生」でした(^_^;
「同級生」は紫門ふみのコミックスにもありましたね。
(これも好きでした)
”旧・尾道三部作はバイブル的作品”とのこと。
全く同感です。
たとえ”乙女チック”と笑われようが絶対支持!
宮部さんの『孤宿の人(上下)』が6月中旬に発売されるようです。
その頃は入院ですね。
時代物らしいです。
購入は・・・未定です・・・
山本一力さんの本、進んでますか?
返却日が迫ってきて焦っています。
延長という手がありますね。
古いところでは、百恵・友和の「ふりむけば愛」なんかも
ありましたね。
僕にとっても旧・尾道三部作はバイブル的作品です。
「模倣犯」、内容・ボリューム共に手強かったです(^_^)
数年前に読んだ「蒲生邸事件」も私には今イチだったのですよ。
相性が悪いのかな?
「火車」みたいな作品であれば喜んで読むのですが・・・。
でも、宮部さんの時代物は結構面白そうですね。
山本一力さんが一段落したら、そちらを読んでみようかなと思っています。
僕も大林作品は大好きです。
特に古い作品。
旧・尾道三部作:「同級生」「時をかける少女」「さびしんぼう」。
小林聡美、原田知世、富田靖子、みんな可愛いかったし良かったなあ。。。
中島朋子(蛍ちゃーん!)と石田ひかりが出た「ふたり」も大好きな映画でした。
「異人たちの夏」は全体としての評価はやや低めなのですが、親子のキャッチボール、すき焼きのシーンが出色。
両親役の片岡鶴太郎、秋吉久美子も素晴らしかったです。
「模倣犯」の映画は見るかどうか迷うところですね。
模倣犯の感想・・・私には難しくて書けませんが
ひろさんの感想は、そうそう!と納得です。
宮部さんの最近の作品は3分の2くらいはモタモタして
本の残りが少なくなってきて「これ、結末大丈夫?」って思い
その残りで一気に盛り上がって結末になだれ込む...
と言うのが多いような気がします。
でも私は宮部さんの作品は大好きなんです。
人間に対する視線が温かいから。
「火車」みたいな作品を読みたいですね。
といっても、映画もみてないし本も読んでません。
ふと思い出したもので・・・。
それに、僕の好きな監督の大林宣彦がWOWOWで
「理由」を映像化してました。ビデオに撮ったまま
まだ観てませんけど。宮部みゆきは何か読みたいなーと
思ってるので、いずれは挑戦してみます。