蒸し暑い毎日が続いています。九州地方・中国地方で土砂災害に遭われた皆様、お見舞い申し上げます。近畿地方も天候不順が続き、まだ梅雨明け宣言が出ません。天気が安定しないし蒸し暑いしで、この週末は建築探訪なしで映画を観たり、ランニングクラブの練習会に参加したり、本を読んだりと比較的のーんびりとしています。
神港ビルや商船三井ビルディングを紹介した続きで、 これは1930(S5)年に竣工の新港貿易会館(旧新港相互館)です。以前にも簡単に紹介したかもしれません。ロケーション良し、姿・形良し(外観良し、内部も良し:この紹介は次の記事で)、素材良し、細部装飾良しで、神戸の近代建築の中で最も好きな建物といっても差し支えありません。
裏手となる北面から近づき、西面~南面と回り込んでいくに連れて表情やボリューム感が変化していきます。西面からの眺めはスリムに見えますが、南面からはアールのついたコーナー部を舳先とする巨大な船のようにも見えます。強調された水平線や丸窓などの組み合わせはいかにも船&港町神戸といった香りがします。いつ見てもいいなあ。。。
以前、西面から撮られた写真が「Meets Regional」の表紙を飾り、限りなく美しかったことを覚えています。今回の写真は空の青みが不足しているのと全体に白っぽいのがちょっと残念で、秋から初冬にかけて青空をバックにつるべ落としの西日に輝く姿がベストかもしれません。
◎参考ブログ:
sunshine-worksさんの”近代建築Watch”
写真が限りなく美しいです。こちらが本来の色だと思います。
比較的最近、スクラッチタイルなどの外装がきれいにされたのでしょうか?この日の天候のせいもあるのか、昔よりも明るく白っぽくなったような気もしました。
最上階・南面の丸窓はステンドグラスです。詳しくは次の記事で紹介しますが、これが美しく見事です。また、内部は他にも見どころがたくさんあります。
確かにタイルの色が薄くなった様な気もしますね。こまめに補修を重ねているので、外壁洗浄をしたのかも知れません。
しかし、このビル、いつ見ても素晴らしいですね。建物自体の美しさも然ることながら、周りの建物群と織りなす光景は随一の物があります。
補修されてきれいになるのは素晴らしいことなのですが、その分、過去の歴史の重みなども洗い流されるような気がしないでもありません。中央公会堂がきれいになったときも、ちょっとそんな印象を持ったことを思い出しました。
それはともかくとして、この建物はいつ見ても素晴らしいですし、神戸税関・旧生糸検査所などと合わせた景観も最高だと思います。