双葉温泉を見学した後、引き続き銭湯建築めぐりをすることも考えたのですが、ここは「東淀川区・西淀川区で行こうと思いながらも未探訪だった建物を探すことにしました。
まずは、淡路に移動して東淀川区菅原2丁目の飯田繊工を目指しました。工場敷地の多くがホームセンターに変わっていますが、その一画に創業者の住居関係と思われる洋館+和館+蔵がありました。白亜の洋館は3階建てで規模が大きく立派です。細部装飾もなかなかのもの。淀川の土手の上に上がると全貌がよく分かります。S2年築というこの建物のことは”大阪の近代建築探訪”で知ったのですが、インターネットで調べても殆ど出てきません。こんなに立派なのにね。
続いて、猛暑の中を徒歩&阪急利用で相川駅近くの大阪学園大阪高等学校本館(旧日本大学大阪中学校、S12年築 東淀川区相川2丁目)へ。なかなか撮影に良い場所がなかったのですが、尖頭アーチ状の窓部が印象的なミッション系建物のような感じでした。
最後に、いったん梅田まで戻った後に阪神で姫島駅へ。お目当ては西淀川区姫島1丁目のO邸。個人のお宅ですが、S3年築の登録文化財です。えー、この建物が本当にS3年築?かと思うような美しさです。確かにスクラッチタイル、2F部側面の円窓、玄関周りの造作と装飾を見ると、時代的には古いものだとは思います。それらを残しつつ、うまく補修されたのかな?登録文化財は一定規模までの改変は認められているので、古さと新しさをうまく融合させたのでしょうね。でも、意識してこの建物を探していなかったら、新しいお宅と勘違いして前を素通りしたかもしれません。その意味も含めてユニークでした。また、姫島1丁目界隈は、結構古くからの長屋風建物が残っていたりで風情がありました。ここも全くの盲点でした。
この日訪れたのは地理的な関係もあって約5時間で4箇所と少ないものでしたが、収穫非常に大で、気分を良くして家路につきました。