沖縄の学者のだらしなさ




「沖縄に内なる民主主義はあるか」の本の原稿つくりは最終段階にはいった。文章のほうは完成した。カバーのデザインがまだ完成していない。カバーが完成すれば印刷所との交渉だ。
印刷団地に見積もりを依頼し、先週の月曜日には見積もりを知らせる約束をしたのだがまだ電話もメールも来ない。どうしてこんなにルーズなのだろうか。まいってしまう。今日か明日にでも印刷団地に電話しよう。


桜井沖大教授は沖縄の世論と本土の世論の断絶を加速させている例として本土ジャーナリスの書いた新潮45の6月号での「沖縄叩き」の記事を取り上げている。本土ジャーナリスの主張を取り上げたのだから本土ジャーナリストに反論をするかと思いきや反論をしていない。「沖縄叩きに走っている」でチョンチョンである。

本土ジャーナリストは彼らの視点から沖縄を判断し、沖縄はこうこうであると述べているのであって「沖縄叩き」を目的にしているのではない。沖縄の私たちがやるべきは彼らの主張に賛同するかそれとも反対して反論するかである。それを賛同もしないし反論もしないで「沖縄叩き」などといって弱者意識をもろに出すなんてみっともない。沖縄の学者たちはどうしてこんなに主義主張がないのか。

新潮45の「沖縄の不都合な真実」は私も読んだ。彼らの主張に賛同するところもあったが、反発するところもあった。
反発する理由のひとつに沖縄に莫大な交付金をあげた裏には自民党の金権政治があったことを彼らは見逃していることだ。日本政府は沖縄に莫大な交付金をあげ、その裏では公共工事会社から多額の献金が自民党のある派閥に回った。

残念ながら、沖縄は「ゆすりの名人」になれるほど頭はよくないし知恵も回らない。沖縄を「ゆすりの名人」にしたのは自民党の派閥政治だ。

自民党政府は戦争被害の大きい沖縄に同情し沖縄の経済を発展させる名目でどんどん莫大なお金をあげた。次から次へと新しい公共工事を増やしていった。
自民党政府は沖縄をとても優遇した。それは自民党の派閥が潤うからだ。

自民党政府が沖縄問題で見向きもしなかったことがひとつある。それは尖閣諸島の領海問題だ。自民党政府は領海を守る努力を怠った。だから中国漁船や台湾漁船が沖縄の漁師を追い払って日本領海で堂々と漁をした。八重山近海の赤サンゴは台湾や中国の漁師の密漁で壊滅状態にされた。

なぜ、自民党政府は尖閣諸島の領海を真剣に守らなかったか。
海には公共工事はできないからだ。つまり自民党にお金が入ってくるシステムを領海問題ではつくれない。領海を守るのに懸命になってもお金が全然入ってこないから金権主義である自民党のどの派閥も尖閣諸島の領海を守るのに熱心になれなかった。
復帰当時から自民党政府が尖閣諸島の領海を守るのに真剣であったら中国漁船が大挙して尖閣諸島の領海に侵入することはなかった。日本の自衛隊は強いし尖閣諸島に外国の漁船を一歩も侵入させない気になればできた。できたのにやらなかったから中国漁船は侵入したのだ。警戒が厳しくなった今は一隻の中国漁船さえ侵入してこない。それが証拠だ。

中国漁船や台湾漁船が日本の領海に堂々と侵入できたのは自民党の金の亡者であった派閥政治が原因であるし、沖縄が「ゆすりの名人」といわれるほどに沖縄に莫大な交付金が入ってきたのは自民党の派閥政治が原因だ。
民主党政権はぐらぐら揺れていて沖縄どころではないから、今までの流れに乗っているだけだ。まあ、民主党政権であれ自民党政権であれ政権がぐらついている間は沖縄どころではないから沖縄への高額交付金は続くだろう。

沖縄対外問題研究会(我部政明代表)の学者たちが「沖縄は、今、どこに立っているのか、そしてどこに向かうのか」を理性のバトルを通じて明らかにするという。「理性のバトル」だとよ。理性が一体どんなバトルするというのか。本土のジャーナリストとバトルできない沖縄の学者になにができるのだ。
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