村上氏が吠えた「野球界はひどい」


 阪神電鉄の筆頭株主である村上ファンドを率いる村上世彰氏(46)が14日、阪神電鉄が「タイガースの上場拒否」と「アンケート拒否」を正式に表明して以来、初めての反論をした。
 村上氏はこの日、都内のホテルで講演した。終了後、記者に囲まれると「(阪神電鉄には上場拒否の理由を)論理的に説明していただきたい。感情論ではなく、野球のために(球団上場が)マイナスとなるのかを聞きたい」と答えた。
 現在の状況については「だって親(会社)を取ったら子(会社)が取れるんだよ。上場しているから日本ハムだって、楽天だって、いつでも買収できてしまう。それが嫌なら上場をやめればいい。親会社は上場できるのだから(持ち株会社の)阪神ホールディングスを作って上場することだってできる。(買収されることがいやなら)野球協約を改正して球団の親会社の上場を禁止するルールを作ればいいと思うよ。野球はそんなスポーツなんだと言えばいい」と皮肉交じりに批判した。
 村上氏は、東大、旧通産省で同期の松井孝治参院議員(45)のパーティーに招かれ講演したもので、その中でも「阪神ファンの気持ちが分かっていないとか言われるけど、感情論なんかどうでもいい。阪神ファンのために株を買っているのではない」と、感情論による反対を批判した。
 講演内容が、閉鎖的な日本社会への苦言だったこともあり「野球界はひどい。あのグループは何なんだ。既得権益の亡者だ」と辛らつな言葉も吐いた。
(日刊スポーツ) - 11月15日10時0分更新


村上氏 再び電鉄本社に乗り込む!

2005年11月15日 (火) 06:15

(スポーツニッポン)

 阪神電鉄の筆頭株主となっている村上ファンドを率いる村上世彰氏(46)が14日、都内のホテルでの講演後、電鉄本社に再び乗り込む考えを示唆した。球団株上場を提案する村上氏に電鉄側は上場反対と回答。村上氏は再度、電鉄側と会談を行う意向を示した。また、同ホテルでは巨人の渡辺恒雄球団会長(79)とニアミス。渡辺会長は親会社の上場廃止を訴えた村上氏と全面対決姿勢を打ち出した。

 10月11日に大阪・野田の阪神電鉄本社に乗り込み、同14日に都内で記者会見を開いてから1カ月。村上氏の舌鋒(ぜっぽう)は球団株上場の是非を問うファン投票を見送った阪神電鉄に向けられた。

 「(直接)聞いていないので(私が)聞きます。どうしてそうなったのか、なぜなのか理由をちゃんと聞きます」。村上氏は、電鉄側に球団株の上場を要求。是非を問うファン投票の実施を提案したが、電鉄側は7日に西川社長が「上場反対」と「上場の是非を問うファン投票実施見送り」を回答。そのため村上氏は「近々?そうですよ。連絡があるでしょう。論理的に説明してもらって、それが阪神電鉄にとって良ければいいと思う」と近日中に電鉄本社に乗り込む考えを示唆。「なぜ(上場が)いけないのか、ファンが怒っているという感情論じゃなく、野球にプラスかマイナスかをまじめに考えてほしい」と話した。

 村上氏の批判は野球協約にも及んだ。標的は外資は資本総額の49%以下と参加資格を制限した第28条の条文だった。「親(会社)を取ったらオリックスなんて60%は外国人(投資家)なんだから。日本ハムだって(外国人投資家が)買収できるんだ。野球協約を順守するというのなら(プロ野球に)参画している親会社の上場を全部やめたらいいんです」。村上ファンドは楽天と同様、横浜球団株を所有するTBSの株も所有しており、結果的に球界再編問題への関与が指摘されている。

 ≪渡辺会長怒り爆発「村上を排除する」≫渡辺会長は村上氏が講演した同じホテルで会食後、村上氏が球団親会社の上場廃止を訴えたことを報道陣から伝え聞くと、怒りを爆発させた。

 「村上なんてね、あんなハゲタカ中のハゲタカ!虚業家じゃないか。そんなものにプロ野球界に侵入されたらプロ野球のルールはすべてつぶされる。だから村上を排除するってのは絶対条件だ、このプロ野球界の(存続には)」。さらに球団上場には八百長問題が絡むと指摘した上で「親会社は上場していい。だが球団株式会社は上場しちゃいけない。だから今度は上場禁止要項を盛り込まなきゃいかんよ」と協約改正の必要性を唱えた。

 また、楽天のTBS株取得問題など球団の二重支配についても言及。フジサンケイグループが横浜、ヤクルト球団の株を取得していることに「実質支配はないからよかったけども、もうそういう例外はやめてだな。違反してるからきれいにしてもらいたい」と語った。
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