波と狛のつれづれ日記

日本スピッツ波と狛と、ときどき箔

必ずここへ帰ってくると、手を振る人に笑顔でこたえ(丹波・丹波方面旅行その4)

2019-09-11 01:38:58 | 旅行記

こんばんは、白黒茶々です。

台風10号の動きが油断ならないお盆休みの終盤に、私とたつぴは丹波・丹後方面のお城をめぐる列車旅をしていました。 予定を早めに切り上げて帰路に就いたのですけど、その台風の影響で途中の丹波篠山市の篠山口駅で足止めを喰らってしまいました。 そこから先はJRの列車は運休してしまったのですけど、どうする?どうなる?

私たちと一緒の列車に乗ってきた外国人の旅行者たちもその先まで行きたかったみたいで、困っている様子でした。 彼らは駅員さんにいろいろと聞いていたので、私もひょっとしたら列車に代わる交通手段などを教えてもらえるのではないか?と思い、耳をそばだてていました。 しかし、駅員さんはここから先には列車は出ないということを繰り返すだけでした。

その篠山口駅には、運行を終えた列車が勢揃いしていました。 滅多に見られない珍しい光景なのですけど、私は少しも嬉しくありませんでした。
………という絶望的な展開となっていたのですけど、実は私はそこに向かう列車の中で、いろいろな策を練っていたのです 篠山口駅でどうにかして一夜を過ごし、翌朝に始発列車や新幹線で帰れば……… いや、どう頑張っても仕事の始業時間には間に合いません。 それよりも、翌日も予定通り運行するかわからないと言っていますし。ちなみにその時点での所持金は1万円ちょっと。 それと、(JRの在来線が1日乗り放題の)青春18きっぷが残り2回ぶんありました。 その段階での情報によると、兵庫県内のJRは全線運休しているとのこと。なので、どうにかして大阪駅のある梅田まで行ければ、なんとか帰れるかも知れません。

そこで、京阪神地方のその他の私鉄……… 阪神阪急あたりを調べてみたら、このような状況の中でも、ほぼ通常通り運行しているということが判明しました。 とはいっても、それらは丹波篠山市までは走っていないのですよね。
それならば、丹波篠山市に最も近い阪神阪急の駅はどこにあるのでしょうか?今度はそのことを調べてみました。 その結果、約24㎞先の三田(さんだ)市にある三田駅がそれらの始発駅となっていることがわかりました。 その区間を行く路線バスはないので、タクシーに頼るしかありません。 私は思いきって、駅に待機しているタクシーの運転手さんに「ここから三田駅まで1万円以内で行けますか?」と聞いてみました。すると「はい、大丈夫です」という答えが 私たちは二つ返事でそのタクシーに乗り込みました。

非常事態で緊迫していたこともあって、利用したタクシーは撮っていなかったのですけど、篠山口駅を出ていくところは辛うじて写すことができました。

そこから先の道中では、雲の切れ間から青空や日差しが見えたりしたのですけど、本当に台風が迫っているのでしょうか? というよりは、このような状況の中でも、JR西日本は早々と運休を決めてしまうなんて、あきらめ早すぎ

篠山口駅を出てから30分ちょっとで、私たちは三田駅に到着しました。 気になるタクシーの運賃は……… 8800円でした。 そこから阪急列車(有馬線)に乗り込み、まずは神戸方面へ

 

その車中で私は、ボートレーサーとなった甥っ子の光君のレースが、その日にあることを思い出しました。 お盆休み中にボートレース浜名湖で地元選手を集めたレースがおこなわれていて、彼の弟の翼君も出場していました。 その数日前に、私は彼らのレースを観に行ったのですけど……… 翼選手は舟券に絡む3着以内を取ったりしている一方で、光選手は転覆して失格。 救助艇に助けられていました。 彼は5月にデビューしてからは6着(ビリ)ばかりで、よくても5着という戦績でした。 しかも、その日は浜名湖の水面が荒れていて、彼がスタートする6コースには不利とされる安定板を使用してのレースとなりました。
スマホ(イヤホン使用)で観戦していたそのレースの結果は……… 好スタートを切った光選手が最初のコーナーで大胆に仕掛けてトップに躍り出て、その位置をキープ 追ってくるベテラン勢を振り切って、見事に1着でゴールしたのです 光選手、初勝利です

 

初勝利をあげた新人選手は、救助艇から先輩や仲間の選手たちの手によって、ボートレース場の水面に放り投げられる「水神祭」という儀式を受けることになっています。光選手はデビューから3ヶ月で、しかも地元の浜名湖で皆さんから手荒い祝福を受けていました。転覆で救助艇に助けられてから2日後に、違う形で救助艇に乗ることになるなんて!とにかく光君、おめでとう。 彼のその活躍に励まされ、私も頑張って帰る決意をしました。

私たちが最初に乗った列車は新開地駅までで、そこから2つの路線のどちらかに乗り換えることに。 いずれも大阪の梅田まで繋がっているのですけど、阪急列車(神戸本線)は山側を、阪神列車(阪神本線)は海側を、それぞれ通っています。 私にとっては阪神本線は馴染みがあり、車窓の景色も楽しめるので、迷わずそちらにしました。

 

まずは甲子園駅付近で、甲子園球場が見えてきました。 台風の影響で、前日の段階で早くもこの日の高校野球の試合は中止となっていました。昨今は高校野球熱が高まって、こちらの球場はなかなか入れないのですけど、来年あたりには行きたいですね。

 

尼崎駅の1コ前の、尼崎センタープール前駅の真ん前には、ボートレース尼崎が見えるのですけど、うまく撮れませんでした。 翼選手も何回か走ったところなのにぃ~

 

さらに次の尼崎駅のすぐ近くには、平成最後の築城で今年の4月に外観のみ再現された尼崎城が聳え立っているのですけど……… いいタイミングで撮れたと思ったのに、信号と柱が飛び込んできちゃった

………なんてことをやっているうちに、私とたつぴは阪神梅田駅に行き着きました。 こちらからはJRの東海道線に乗り換えて、ひたすら東に向かうだけです。 えっ、強風の影響で快速列車でも各駅停車になるですって?それぐらいのことは、合点承知の助です

………と落ち着いたところで、晩御飯を食べることにしましょう 実は私は、福知山駅から列車に乗り込む前に、前日にも寄った餃子の王将で、しっかりちゃっかりお持ち帰り用の炒飯と唐揚げを作ってもらっていたのでした。 やはりこのような非常事態の中では、いつでも食べられる食糧が手元にあると心強いですよね。 それらは冷めていても、美味しくいただくことができました。
そのような感じで、私たちは大幅に遅れながらも米原駅に到着。このあたりではかなり風雨が強くなっていました。 そこからはなんとか大垣駅までの列車に乗れたのですけど、大垣から先は乗り継ぎの見通しが立たないと言われてしまいました。

頑張ってここまできたのですけど、もはやこれまでなのでしょうか? 私たちはひと息つこうと駅コンビニでコーヒーとお菓子を買ってきたのに、これらをどこで食べたらいいのでしょうか?

………なんて言っていたら、30分ほど経ってから列車の運行が再開されました。 このままいってくれればいいのですけど………

しかしその列車も、岐阜駅で完全に止まってしまいました。今度こそ本当に、こちらで腹をくくるしかないみたいですね。 こうなったら、岐阜市内に在住のお友達に泊めてもらえるように交渉するしか……… いや、突然おしかけたら、ご迷惑ですし。
と、あきらめかけたところで、また新たな救世主となる列車がやって来ました なんか、自分たちが双六の駒みたいに思えてきました。 今度は正真正銘の豊橋行きなので、少なくともそこまでは行けそうです。豊橋なら、箔母さんの送迎の範囲内なので、今度こそ本当に「あがり」が、いや、ゴールが見えてきました。

ところが、今度は刈谷駅で足止めを喰らってしまいました。 「次の安城駅で前の列車がホームに止まっているので、進入することができません」そういうことなら、お任せします。
その後はなんとかして豊橋駅に到着。 さらにそこから接続する列車もあったので、無事に自宅の最寄り駅まで行くことができました。 福知山駅から帰りの列車に乗り込んでから12時間あまり。予定より2倍の時間をかけ、日付けを跨いだ1時過ぎにようやく自宅に帰ってくることができました。

そして、との再会も叶いましたよ 彼女らは私たちの帰りを待っていてくれました。 今回の旅行記の最初と最後だけ出てくるなんて……… なんか、西洋の児童文学などで、第1話で主人公と生き別れ、最終回で再会が叶ったお母さんみたいにも思えてしまいました。
それはさておき、今回の親子旅は例年とは異なりアクシデント続きでしたけど、かえって忘れられない体験となりました。 それから、波や狛とともに家に残り、私たちの動向を見守り、送迎もしてくれた箔母さんにも、感謝しています。



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