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滑り止めに行った子

その子は、結構いい調子でした。

2学期の模擬試験は右肩上がりで成績が伸びていたし、本人も12月に入って、手ごたえを感じていたように思います。

しかし・・・

1月になって、なぜか調子が悪くなった。

ミスが多い。問題を読み間違える。あせる。

ということで、点数が伸びません。

まずいなあ、と思いつつ、いろいろ手立てをしたものの、最後まで調子は上がらず。

力はあると思ったけれど、それが残念ながら入試には発揮できず、結局3連敗。

最終的には安全校と思われた学校に行くことになりました。

本人も家族もがっかりしたことはもちろんでしょう。

で、本人はその学校に行き、やはり多少第一志望と違い、落胆したことはあったものの、しかし、第一志望より部活は活発であることに気が付いた。

「これは、テニスをやろう。」

ということで、これまでは勉強中心だった生活を、ガラっと変えてテニスに打ち込みました。

中学校の3年間は、まあ、テニスばかり。

学校の成績は悪くはないが良くもない。ただ、まあ、怒られる、ということはない、という感じだったでしょうか。

そして高校1年。彼はインターハイに出場できたのです。

まあ、とはいってもインターハイまで行けば、レベルの違う選手はいるわけで、途中1回戦か、2回戦で負けたようです。

ただ、本人にとっては、これは大きな自信になった。

やれば、かなりのところまで行ける。

というので、今度はその集中力を勉強に向けた。

実際の受験勉強は高校2年の秋からスタートしたようですが、そのときまでに培った体力と集中力で、見事現役で東大に合格しました。

で、本人の弁を借りれば、

「結果的に、僕には足りないところがあったということです。それを引き出してくれたのが、たった1校、合格した学校で。でも、それがなかったら今の自分はなかったわけだし。僕には本当にいい学校でした。」

負けることも決して悪い話ばかりではありません。

結局、「随処に主となれば立処皆真なり」ということで、合格してもその場を活かせなければうまくいくとは限らないわけですから、気持ちは常に前向きであるべき、ということでしょう。

中学受験、合格して失敗する子、不合格でも成功する子
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株式会社 邦学館


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