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過ぎたるは及ばざるがごとし

以前、ある子どもの学習計画表を見ていたときのことです。

その計画表のもとは私が作ったもので、一番短い単位は30分になっていたのですが、これが3つに分かれている。

つまり10分単位で、やることがかわる。

漢字をやったかと思うと、算数の復習をして、次に理科の宿題、そんな感じ。すべてが10分単位というわけではないが、かなりいろいろなことが詰め込まれている。

「こんなにたくさんやるの?」

「やること多いから。」

というので、お母さんと面談をしました。

「もう少しやることをしぼりましょうか?」

「でも課題が多くて。いろいろできないことが多いから、ついあれもこれもとなってしまってはいるのですが。」

「確かに課題は多いでしょうけど、これだと多分解決できないと思いますよ。」

「・・・・」

「次に、次に、と進んでいくと終わらなきゃいけない、に視点がかわってしまいます。本当はわからなきゃいけない、できるようにならなきゃいけない、ということなので、その余裕がない以上、先先、できるようにはなりません。
やることをここに書きましたから、これでもう一度考えてみてください。」

お母さんに渡した課題はその子がやっているものの半分程度になりました。

「それでもしっかりやろうと思うと、時間が足りないかもしれないので、AとBに分けてあります。Aは絶対にがんばってほしいこと。Bはまあ、時間がなければ仕方がない、ということで。計画ができたらまた見せてください。」

ということで、次の授業の時に本人が持ってきた計画表は比較的すっきりしていました。

「勉強はどう?」

「うん、時計を見る機会が減ったかな。」

「時計?」

「そう、机の上に置いてあるんだけど。でも見なくて済むようになった。」

それだけじっくり考えていれば、力はついてくるでしょう。

過ぎたるは及ばざるがごとし、です。

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