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帰国した子

小学校の低学年のときに海外に転勤したり、あるいは海外で生まれた子どもたちも少なくありませんが、中学を前にしてこの先をどうするか、ということはやはり考えなければいけない問題でしょう。

そのまま、その国にずっといられるわけではないので、やはりどこかで帰国しなければならない。

ならば、中学受験を機に帰国しようと決められる家庭は少なくありません。その時期は4月、7月、12月と大きく3つに分けられるように思います。

4月はやはり1年間は日本の小学校で生活し、受験準備をしよう、という考え方。

7月は現地の学校が一通り終わる時期を待って、夏休み前に帰国し、夏休みから受験準備をしつつ、9月から日本の学校に進むという考え方。

12月は合格すれば日本に戻り、そうでなければ現地の生活を続けようということで、入試のために帰国するという考え方。

私が指導した中ではやはり7月帰国というのが一番多いように思います。

最近は、海外でも日本の進学塾があり、そこで勉強を続けてきているので、比較的違和感なく授業に入っていける子が多いのですが、それでも環境が変わるので慣れるまでにはしばらくかかります。

7月帰国だと、一応中学受験のカリキュラムは海外の塾で終えているわけですが、それでも多少の過不足があるので、成績などを見ながら夏休みに志望校と合わせて勉強するメニューを調整する。

帰国子女の受験は12月ぐらいから始まるので、受験校のラインナップを決めるのも早めに考えていかないといけないので、お父さん、お母さんとの打ち合わせを繰り返します。

子どもによって早く適応する子もいれば、やはり現地が長かったので「帰りたい」と思う子もいます。ただ英語の保持のことを考えると、かなり英語ができるようになってから帰る、という作戦も当然考え得ることなので、やはり帰国する時期は難しい。

その意味では夏休みに子どもたちとたくさん話をして、問題点を早く見極めることが成功の道筋なので、意識していろいろな話をします。現地の生活や現地の学校の話を聞いていくうちに、ヒントが見つかる場合が多いのです。

「日本語の本を読む機会はあったの?」

「おばあちゃんが、本を送ってくれてた。」

「それは全部読んだの?」

「半分くらいかなあ。」

「ほかには何を読むの?」

「漫画!」

「英語、日本語?」

「英語!」

「じゃあ、まず日本語の漫画を読もうかね。」

などということから始まっていったりするのです。しかし案ずるより産むがやすし。秋になると、その子が帰国子女だったことを忘れるほど馴染んでいたりします。やはり子どもは同じところにはいないなあ、と思います。

だから心配することは多々あると思いますが、思い切って帰国された方が良いと思います。

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