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漢字練習の間違い

漢字を覚える、というので子どもたちの練習を横で見ていたことがあります。

マス目の入ったノートに、1つの熟語を5回ずつ書いていく子。

その字をずーっとにらんでいる子。

へんやつくりを分解している子。

まあ、いろいろやり方はあるのですが、一般には最初の子のやり方をしている事が多いでしょう。学校の宿題でも5回ずつ書くとか、10回ずつ書くとか。

そういえば最近出た知識を覚える本で、同じ言葉をなぞるようにできている本がありました。

で、これらの練習は間違っています。

え? と思われるかもしれない。

というのは、子どもたちの意識の問題なのですが、5回書きなさい、と言われると覚えることが本来の目的なのに5回書くことが目的に変わってしまう。10回書く、ということになると、さらに悪い。

もう5つ目ぐらいから惰性です。したがって漢字を覚えるという意識はさらさらなくなってしまう。これは時間のムダです。

書くのは1回か、2回。それであとは、何も見ずに書けるかを試す。

5回ずつ書くのは上に模範の字があるから、情報はインプットされてしまう。だから意識が「覚える」方に行かないのです。

じっと見ているのもだめ。というのは、書くことで字の構造が理解できることが多いからです。

そういう意味では3番目の子のやり方は理にかなっている。

つまり覚えるきっかけをいくつか作っているわけです。へんだったり、つくりだったりを分解して、この時はこう構成されている、という意識になっているので、比較的短い時間で覚えられるでしょう。

確かにものを写す、というのは理解する、覚えるということでは有効なのですが、それは1回か2回の話。5回以上になると、明らかに終わることが目的にすり替わりますから、気を付けてください。

あくまで覚えるためにやるのですから。



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