私が普通の人よりも何か違ったものを持った人間であると、一度も思ったことはありません。 生まれて初めて座禅-静功を真っ暗闇の中で、何も分からないなままま、ひたすらごく自然に長く吐く呼吸を行いながら、1時間過ごしただけなのに、頭のてっぺんにある百会が活性化し、電子の輪の帽子を被った状態になったのです。
そんな体の変化に興味を持って、更に自主的に毎晩、寝る前に1時間の座禅を行いました。 長く吐く呼吸は、日常的にちょっとした時間を利用して、事務所の椅子に座りながら、電車の椅子に座りながら、時として葬儀で立ちながら弔辞を聴いて、軽く目を瞑って長く吐く呼吸を行っていました。
そんな日常的な呼吸法の練習が実って、意識しなくても長く吐く呼吸、吐く息を体の中へ吐く呼吸を、行うようになっていました。 その結果、家族からは体の中へ吐く息音がうるさいと、起こられることが度々ありました。
ちょうど1ヶ月半過ぎた頃、何時ものように長く吐く呼吸を行いながら、静かに座禅を行っていたら、自発動と云う体の中の気が勝手に動く現象が現れました。 下腹にある臍下丹田が、同時に足の一部が鼓動を始めたのです。
びっくりするも落ち着いて、胡座を解き静かに上を向いて寝て、その動き-鼓動を楽しんだのです。 鼓動の動きは場所を移して、結果的に20分から30分位続いて終わりました。
その後1,2日後に、座禅をしながら、体の中にある丹田を動かして行き、いわゆる小周天-体の上半身の気の流れがスムーズに流れる状態になっていったのです。