ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

息を吐くときに下腹の臍下丹田に向けて吐く

2012-03-09 08:14:33 | 逆腹式呼吸

 昨日のブログの続きになりますが、順腹式呼吸を行なっている方は、臍下丹田が気の呼吸を行う中心であるということを忘れ、目に見える臓器と同じように考えてしまっているように、思えてしかたがないのです。

 禅宗の呼吸法(順腹式呼吸)では、息を吐く時に、肺からも臍下丹田からも、全て一緒に体外に吐き出すことから、始まると云われています。 ですから胸の動きも下腹の動きも、同じ動きをします。 全てを吐き出すことによって、「無」になる素地をつくるという理念からです。

 私は、肺呼吸の吸う吐くの動きと、臍下丹田の気の吸う吐くの動きは、連動しないと感じています。 肺呼吸で吸う時には丹田で気を吐く関係で、肺呼吸で吐く時には丹田で気を吸う関係にあると、自分の体験から思っております。

 順腹式呼吸は上記の理由により、丹田が気を吐く時に丹田は膨らみ、丹田が気を吸うときには丹田は凹む関係にあります。 

 順腹式呼吸は、いわゆる息を吸うときに肺は凹み、息を吐く時に肺は膨らむと同じ関係になってしまうのです。

 私は、幸いにも座禅を始めたスタートは、禅宗からではありません。 気功のほうの静かな功―静功でした。 またその時にも、呼吸法のことは一切聞いておりませんし、我流のかつてラジオ体操で行なっていた深呼吸で、ただひたすら吐く息を出来るだけ長く吐く呼吸を、行なっていただけなのです。

 逆腹式呼吸を当初から1時間行なっていましたので、すぐにセクシャルなエクスタシーを遥かに超える、崇高な至福感を感得できたのです。 座禅を毎日、日常的に1時間行えるようになったのも、微妙な体の変化を楽しみながら、行なってきたからかも知れません。