再び・ヴォーリズの仕事

2007-11-28 17:46:48 | 建物案内

[図版差替え:11月29日、1.40] 

いままで気が付かなかったのだが、学研刊行の『日本の民家』第8巻「洋館」編のいわば番外に、下村正太郎邸が「大丸ヴィラ」として紹介されていた。
「番外」扱いとしたことについて、以下のような解説がある。

・・・わが国では珍しいチューダー・スタイルでまとめられ、この様式名をとって「中道軒」とも呼ばれたという。当時の半ば日本化した洋館にはみられない重厚な雰囲気を持ち、そうした本格的洋風建築の代表例ということで、重要文化財指定物件ではないが、比較の意味でとりあげた。・・・

同書によると、
建物は、鉄筋コンクリート造地下一階、地上三階(屋根裏部屋込み)、延床面積1,272㎡。

上掲の写真と平面図は同書から。
全景写真は、先々回の写真と同じアングル。

石造に見える部分は、実は鉄筋コンクリート。見かけ部分に石を使っている。
それでいて重厚な石造に見えるのは、コンクリートの躯体前面に、「石を貼る」のではなく、「積む」方法をとっているからではないか(目地部分にウソがないゆえの判断)。
木造の間にはめ込まれているのは煉瓦積、モルタル粗面仕上げ、いわゆるハーフ・ティンバー。これも張り物ではない。
とにかく、見ていて「安心」できる。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 続・ヴォーリズの仕事 | トップ | 屋敷構え-1 »
最新の画像もっと見る

建物案内」カテゴリの最新記事