正月の富士の思い出
今から20年も前になるだろうか、正月から2月にかけて富士山の撮影に毎週日曜日に出かけた。
目的は山中湖の日の出の赤富士の撮影だった。
早朝3時30分頃に出発、山中湖に5時過ぎに到着。
気温マイナス10度にもなる中、カメラを構えて待つこと1時間以上、日の出を待つ。
晴天になるはずの天気が急変、日の出の赤富士を見る事が全く出来なかったことが殆ど。
撮影に成功したのは1~2回だった。
山中湖の撮影をあきらめ、河口湖、精進湖、本栖湖に向かい日が暮れるまで撮影に歩く。
こんな事が冬の間続いた。
振り返ってみればよく出かけたものだと今更ながら感慨無量だ。
山中湖近辺から撮影。雪に覆われた富士が美しい。
残雪の精進湖。
精進湖の着くのは大体午後になる。
精進湖の夕暮れの写真を狙う事が多かった。
午後2時頃より待つこと2時間以上、陽が西に傾いた頃富士山頂が赤く染まる。
赤く染まった富士は美しい。
唯一残念なのは冬空で雲が全くないことだ。
雲のある無しで空の表情や富士の表情が全く変わって来ると同時に画面の動感に欠けるきらいがある。
富士山の写真は1000枚を超したかも知れないが、満足の行った写真は殆ど無いのが心残りだ。
日曜画家ならぬ日曜カメラマンでは余ほどの幸運に恵まれない限り良い作品は出来ない。
あの頃から20数年、懐かしい思い出として心の中に残っている。
撮影は勿論リバーサルカラーフイルムだ。
保存には注意しているが、カビの発生や色調の変化が起き始めている。
現在、何とかデジタル化しながら修正を始めつつある。
古い写真で恐縮です。
今から30年ほど前の撮影です。
まだフイルムの時代で、撮影にはすごく苦労しました。
今となっては良い思い出です。