唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
Nikon AFレンズのラインナップ
7日と11日にNikonがフィルム方式一眼レフとMFレンズのラインナップを大幅に縮小することについて書いたが、よくよく考えてみると、次の来るのはAFレンズのラインナンップ変更だろうということに気がついた。何故なら、現行AFレンズの多くがフィルム方式一眼レフを前提としたラインナップになっているからである。
今後、Nikonカメラ部門の屋台骨を支えるデジタル方式一眼レフの撮像素子のサイズはAPS-Cと呼ばれるものでライカ版の2/3程のサイズのものである。このために装着するレンズの画角も2/3となり、その結果レンズの焦点距離が同じレンズをライカ版に装着した場合の1.5倍相当のものとなる。簡単に言えば、焦点距離200mmのレンズをNikonのデジタル方式一眼レフに装着すると300mmの望遠となるが、28mmの広角レンズの場合には42mm相当とほぼ標準レンズの画角になってしまうということである。フィルム方式一眼レフカメラのラインナップの縮小によりなぜレンズのラインナンップ変更かというと、ここに理由がある。
例えば郷秋<Gauche>が常用している28-200mm F3.5-5.6をD200に装着すると、このレンズは42-300mmのレンズに変身するのだ。撮像素子が小さい分「ボケ」を作りにくいデジタルカメラだからこればありがたい。このレンズの場合には最短撮影距離44cmとあいまってマクロレンズが不要な程の接写性能を発揮してくれる。
ところがだ、広角側が問題になるのだ。28mmであれば広角レンズとして十分な画角があると考えるわけだが、これをD200に装着すると42mmとほぼ標準レンズ程度の画角となってしまい、これでは物足りない。
これは現行のAFニッコールがあくまでもライカ版を前提にラインナップされているからである。今後Nikonの一眼レフの中心がAPS-C撮像素子を持つデジタル方式一眼レフになるのだとすれば現行の28-200mmでは当然広角側が十分とは言えず、せめて24-200mm(ライカ版35-300mm相当)のリクエストが、当然出てくる。できれば18-200mm(同27-200)が欲しいと。
このリクエストに応えて、Nikonはちゃんと出してきた。D200の登場にあわせてデジタル専用DXシリーズに18-200mmのレンズをちゃんと用意してきたのだ。しかもシャッタースピード4段分の手振れ防止機構、VRⅡを搭載したオールマイティなレンズだ。ただし105,000円と、標準ズームとしては高価だ。
現在のAFニッコールでは標準レンズとして50mmのF1.4とF1.8がラインナップされているが、これをNikonのデジタル方式一眼レフに装着すると、かつてはポートレート・レンズを言われた85mmに近い75mm相当の画角になってしまう。つまりデジタル方式一眼レフにとっての標準レンズは35mmと言うことにるのだが、現在はF2というそれ程明るくないレンズが1本用意されているだけである。MFニッコールにはF1.4という明るいレンズが用意されているのに。
ズームレンズの性能が飛躍的に向上したいま、単焦点のレンズ不要論まで耳にすることがあるけれど明るさや重量、価格を考えるとまだまだ単焦点レンズを選ぶ積極的な理由だってある。
さまざま考えると、今後AFニッコールのラインナップは徐々に整理・縮小され、デジタル方式一眼レフ専用のDXニッコールシリーズに移行してゆくことになるのだろう。特に絞りリングを持つDタイプのズームレンズはその多くが整理されることになるのではないだろうか(Nikonのデジタル方式一眼レフはレンズ側の絞りリングを必要としない)。また広角・標準系のレンズもデジタル方式一眼レフに相応しい画角を持ったものに集約されDXニッコールに移行して行くのではないかと郷秋<Gauche>は見るのだが、さて如何に。

今日の1枚は、冬の雑木林。
[ 撮影 : なるせの森 ]
今後、Nikonカメラ部門の屋台骨を支えるデジタル方式一眼レフの撮像素子のサイズはAPS-Cと呼ばれるものでライカ版の2/3程のサイズのものである。このために装着するレンズの画角も2/3となり、その結果レンズの焦点距離が同じレンズをライカ版に装着した場合の1.5倍相当のものとなる。簡単に言えば、焦点距離200mmのレンズをNikonのデジタル方式一眼レフに装着すると300mmの望遠となるが、28mmの広角レンズの場合には42mm相当とほぼ標準レンズの画角になってしまうということである。フィルム方式一眼レフカメラのラインナップの縮小によりなぜレンズのラインナンップ変更かというと、ここに理由がある。
例えば郷秋<Gauche>が常用している28-200mm F3.5-5.6をD200に装着すると、このレンズは42-300mmのレンズに変身するのだ。撮像素子が小さい分「ボケ」を作りにくいデジタルカメラだからこればありがたい。このレンズの場合には最短撮影距離44cmとあいまってマクロレンズが不要な程の接写性能を発揮してくれる。
ところがだ、広角側が問題になるのだ。28mmであれば広角レンズとして十分な画角があると考えるわけだが、これをD200に装着すると42mmとほぼ標準レンズ程度の画角となってしまい、これでは物足りない。
これは現行のAFニッコールがあくまでもライカ版を前提にラインナップされているからである。今後Nikonの一眼レフの中心がAPS-C撮像素子を持つデジタル方式一眼レフになるのだとすれば現行の28-200mmでは当然広角側が十分とは言えず、せめて24-200mm(ライカ版35-300mm相当)のリクエストが、当然出てくる。できれば18-200mm(同27-200)が欲しいと。
このリクエストに応えて、Nikonはちゃんと出してきた。D200の登場にあわせてデジタル専用DXシリーズに18-200mmのレンズをちゃんと用意してきたのだ。しかもシャッタースピード4段分の手振れ防止機構、VRⅡを搭載したオールマイティなレンズだ。ただし105,000円と、標準ズームとしては高価だ。
現在のAFニッコールでは標準レンズとして50mmのF1.4とF1.8がラインナップされているが、これをNikonのデジタル方式一眼レフに装着すると、かつてはポートレート・レンズを言われた85mmに近い75mm相当の画角になってしまう。つまりデジタル方式一眼レフにとっての標準レンズは35mmと言うことにるのだが、現在はF2というそれ程明るくないレンズが1本用意されているだけである。MFニッコールにはF1.4という明るいレンズが用意されているのに。
ズームレンズの性能が飛躍的に向上したいま、単焦点のレンズ不要論まで耳にすることがあるけれど明るさや重量、価格を考えるとまだまだ単焦点レンズを選ぶ積極的な理由だってある。
さまざま考えると、今後AFニッコールのラインナップは徐々に整理・縮小され、デジタル方式一眼レフ専用のDXニッコールシリーズに移行してゆくことになるのだろう。特に絞りリングを持つDタイプのズームレンズはその多くが整理されることになるのではないだろうか(Nikonのデジタル方式一眼レフはレンズ側の絞りリングを必要としない)。また広角・標準系のレンズもデジタル方式一眼レフに相応しい画角を持ったものに集約されDXニッコールに移行して行くのではないかと郷秋<Gauche>は見るのだが、さて如何に。

今日の1枚は、冬の雑木林。
[ 撮影 : なるせの森 ]
コメント ( 8 ) | Trackback ( )
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実際の所、マウントそのままで、それとなくDX G化していくのではないかと思っています。
それはともかく、私は単焦点育ちなので、ズームを
未だに使いこなせません。あれこれ考えて動き回るのから、ズームで画角を微調整するレベルに達したいと思いますが、単焦点をよく使うので、なかなか慣れることが出来ません。
今までは銀塩カメラのレンズを流用しデジタル一眼レフが共存していたわけですが、今後デジ一が中心となるならデジタル対応のDXシリーズにシフトしていくとのお考えは正論だと思います。
既にオリンパスがそうであるように、デジタルを新しいフォーマットと考えれば(画角は35mmを基準にしても)、焦点距離まで拘る必要性はないと思います。
撮像素子の大きさはメーカーの考えで変化する可能性はあると思いますが、統一されていないのはキヤノンだけと考えることもできるわけで、そのキヤノンも必ずしもフルサイズには拘っていないとのことです。
10年、いや5年後には方向性が出ているのではないでしょうか。ただ、マウントだけでなく撮像素子の大きさまでメーカーごとに違うのも困りますが…
ゆっくりと (郷秋) 2006-01-15 17:45:09
demidemiさん、コメントありがとうございます。
暴動が起きないように、時間をかけて少しずつDタイプを整理し、DXに移行していくのでしょうね。そしてある時、今回のMFと同じようにDタイプを数本に限定する時が来るのでしょう。ただし、NikonがAPS-Cサイズの撮像素子を使い続ければと言う前提ですが。
実際にそれを使うユーザーの数によって徐々にラインナップが変わっていくのはどのジャンルでも同じです。Nikonの場合にはFの登場以来マウントが不変です特にAi化以降のボディーには現行のDタイプAFレンズが使えますからまだ良心的とも言える気がします。
AFレンズの今後はどうなるんでしょうね。
密かに?AF28F1.4Dが発売を終了して、徐々に古い設計のものはなくなっていく方向なんでしょうね。
次のターゲットはマイクロレンズ群ではないかなぁと個人的には思っています
さてさて、今後の展開についてはおいおいなるようになると思います。銀塩から撤退とはいえ、まだフラッグシップF6とOEMのFM-10は販売継続なのですから。それに、今後、キャノンに対抗して35ミリフルサイズのデジタルを開発しないわけが無いと思うのですよ。
となる二本立てになってにわかユーザーが混乱するのでしょうけど…
>次のターゲットはマイクロレンズ群
確かに、このカテゴリーは専業メーカーがもっとも力を入れている分野でもありますからね。かく言う私もマクロだけは社外品(TAMRON90mm)を使っています。描写や操作性に不満はないのですが、レンズ自体のデザインが、やっぱりNikkorにはかないませんね。
>キヤノンに対抗して35ミリフルサイズ
これについては私はきつねのるーとさんとは違う考えを持っています。つまり、かつてブrローニーが主流であったのに、フィルムの性能がよくなってきたためにいつしか35mmが主流に躍り出、更には(成功はしませんでしたが)APSまで登場しているという歴史があります。つまり同等の性能を発揮するならば、絶対に小さいほうが有利なわけです。
純粋にサイズの点でも(ボディーサイズ、イメージサークルが小さくて済む=レンズも小さくできる)、焦点距離の点でも(特に大きくなりがちな望遠側で有利)、消費電力の点でも、撮像素子が小さいほうが有利なわけです。
ただし、特に膨大なレンズ資産をもつキヤノンとNikonにとっては、現有の資源を活かすという意味では絶対に35mmフルサイズが有利でもあります。
果たしてこの2社の戦略が今後どう展開されるのか、そしてそれが吉と出るのか凶と出るのか、ここしばらくは目を離せませんね。