インテグラ、おまえもか

 HONDAのインテグラが7月末で製造中止となるらしい。4代目の現行もでるの年間販売台数3,000台だというのだから止む無しと言ったところだが、HONDAは2005年末にNSXの製造も中止しており、残るスポーツカーがS2000だけではあまりにも寂しい。HONDAはミニバンメーカーではなくスポーツカーメーカーなのだから。

 初代インテグラは1985年に登場したスポーティークーペ&セダン。フロアパンは3代目シビックのものを利用したシビックの派生車ではあるが、オリジナルとの差別化に成功しようやく息を吹き返したDOHCエンジンを搭載したこともあり一世を風靡した。

 2代目はお約束どおり4年後の1986年に登場。3ドアクーペと4ドアハードトップの2本立て。世界初の可変バルブタイミング・リフト機構を搭載したVTECエンジンは1600ccながら160PS、L/100PSを達成している。初代と比べるとボディデザインは大人び、オーナーの平均年齢は初代よりも高くなっていたかも知れない。

 インテグラの真骨頂は93年に登場した3代目、遅れて追加された”Type R”である。シリーズ全体としては成功したと言いがたいが”Type R”だけは特別であった。これはもうスポーツカーそのものであり、”Type R”こそが本当のINTEGRAであった。上物はいまだに200万近い値が付けられるていることからも”Type R”の人気の高さをうかがい知ることができよう。

 そんなこんなのインテグラも4代、20年の幕を閉じることになる。繰り返すが、HONDAに残るスポーツカーはS2000一車種だけとなる。これでは40数年前に小さく独創的なスポーツカーで4輪の世界に進出し、かのTOYOTAに先駆けること40年、ヨーロッパのスポーツであったF1の世界に東洋の島国から殴りこみをかけたHONDAの名が泣くというものである。

 HONDAはミニバンメーカーであってはならい。HONDAはスポーツカーメーカーでなければならない。


 今日の1枚は、紅片喰(ベニカタバミ)。ブラジル原産のこの花がどうして横浜の空き地で群生しているのか、不思議。
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