福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

初期むし歯を考える

2017-10-12 | むし歯予防の話

学校歯科医会誌の最新刊が届きましたが、トピックの一つが「学校歯科におけるう蝕学(カリオロジー)」
私も学校歯科医の一人で、現在は福岡市の特別支援学校の校医を担当しています。
かつては地域の市立小学校の校医でしたが、障がい者歯科を専門の一つにしていることもあって、特別支援学校の校医依頼があって現在に至っています。


 










トピックの内容は、カリオロジーといっても初期むし歯のCO(シーオー)についての最新の考え方と評価、対処法です。
このCOというむし歯の程度のグレーディングは日本独自のものなのですが、私のブログでも繰り返し述べているように、初期むし歯はストップ、もとに戻すことが可能ですので、進んだら治療ではなくて、予防のレシピを考えるのが歯科の役割。
集団検診の場の学校歯科でもこの概念を普及させ、同じCOでも、 さらに細かい評価をして方針を考えるべきと述べています。国際的なむし歯のグレーディングや対処法を述べたICDASというのがありますが、ここ数年で日本でも浸透しつつあります。
実際の臨床でこの概念をベースに実践している歯科医は、残念ながらまだごく一部と言わざるを得ません。
小児歯科をやっていますと乳歯永久歯に関わらず初期むし歯レベルに出会うことは多々ありますので、必然的に予防を考える機会が多く、当院でも開業当初からできるだけ削らないというスタンスは持ち続けています。
COに対する適切な評価やアプローチ法が普及することで、無駄な歯の切削治療が減ってほしいものです。 

 

 


ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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