福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

抜歯矯正の抜歯部位診断の根拠

2024-04-16 | 歯並び、矯正の話

当院での中高生の全体矯正治療では、抜歯が必要になる例が多く、矯正専門医でも同じです。



この患者さんは、大学進学したばかりで、上の前歯の出っ歯感が大きい状況です。



斜め横からだと程々出っ張っていますが、歯型で横から観察すると出っ張り度は重症です。
同じ出っ張っている状況でも、奥歯の前後的噛み合わせ状態は様々です。
①いわゆる出っ歯系の噛み合わせで、上下顎の前後的問題がある場合
②前後的噛み合わせはOKだが、歯のサイズが大きいまたは歯並び幅が小さく、前歯が外側傾斜して並んでいる場合
③反対咬合系の前後的噛み合わせで、下顎が前方だが、上の前歯が前傾して逆に噛んでいない場合
もちろん上記が軽度の場合は抜歯なしの計画で行けますが、それぞれ抜歯部位と本数が異なります。





上下とも歯並び幅が小さいタイプですが、特に下の歯並びは側方に拡大できません。
この患者さんは中程度の出っ歯系噛み合わせで、上記の①②のミックスです。
上の左右第1小臼歯抜歯で、そのスペースで上の奥歯部分は若干前方移動させ、多くは前歯を引っ込めるのに使います。
前後的噛み合わせと、上下顎の大きさはほぼシンクロしますので、この患者さんは下顎が相対的に小さい状況です。
なので下の歯並びは抜歯しませんが、綺麗に並ぶと、下前歯は若干外側傾斜して上の前歯と噛むことになります。



ふたつき子ども歯科  http://fc-dental.jp.net

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