福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

接着が命

2012-10-31 | 虫歯治療の話

歯の白い詰め物、コンポジットレジンの話。先日のブログでも小児歯科での虫歯治療における頻度の高さをお話ししました。
乳歯の場合は奥歯の噛む力が永久歯のそれと比較して小さいことと、必要とされる詰め物の耐用年数が短いので、比較的以前から前歯奥歯に関わらず使用されてきました。
最近は材料の強さ、色調、滑らかさ、そして歯との接着の改善などによって、永久歯でも前歯に限らず、噛む力の負担が大きい奥歯にも使用されるようになって来ました。
同じ奥歯の治療でも、歯の型を採ってつくる金属やセラミックのインレーは、材料自体の厚みや維持のための形態が必要とされますので、便宜的に虫歯でない部分も削らざるを得ない場合がほとんどです。虫歯の範囲が大きい場合はインレーが耐久性はあるのですが、限局した虫歯であれば、コンポジットレジンは、最小限に歯を削って即詰めることができる、歯に対しても優しく有用な治療選択です。
このコンポジットレジンの治療経過を左右するのが歯との接着です。レジンがかなり丈夫でも、一方で硬いがゆえの脆さがありますので、歯との接着が不充分ですと、境目が欠けたり部分的に脱落するというトラブルに繋がります。
最近の接着システムは簡単な手順で、エナメル質にも象牙質にも良好に接着するようになって来ましたが、お口の中の唾液血液などの水分に対してナーバスですので、治療時の注意は充分に必要です。





これは先日の学会で見つけた、最新のレジン接着システムのパンフ。右側の実物は現在当院で使用中のもの。
上は歯の接着剤が1回分ずつパックされたものでユニドースタイプと呼ばれます。下のシリンジは、フロアブルレジンといって、流動性の高いコンポジットレジン。削る範囲が小さい場合などに使いやすい性状です。当院での使用頻度はこのタイプが高いですね。
色というかシェードが色々あって、これを使い分けたり、歯の場所によって複数の色を積層することで、より審美性の高い詰め物ができます。






ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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