頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

映画『ウエンディ&ルーシー』

2010-03-31 | film, drama and TV

映画 WENDY AND LUCY

西へ西へと愛犬ルーシーと旅するあたしはウエンディ。金はない。車は壊れる。姉に電話しても冷たい。でも目指すはアラスカなの。ルーシーにごはんをあげたいの。でもお金がないからスーパーで万引きしたらつかまっちゃった。でも警察呼ぶことないじゃない。あールーシーを入り口につないだままじゃない。もー。え?戻ってきたらルーシーがいない!ルーシー!ルーシー!どこ行ったのー!

いやいや。テッド・チャンの「あなたの人生の物語」で山岸真さんが解説を書いているのだが、そこでチャンによる本文が女性文体なのでそれを真似て書いておられたのが凄く印象的でやっとそれをここでパクる事が出来た。

んなことどうでもいいか?そうか?

カンヌでは絶賛されたそうだが、たぶん日本で劇場公開はされていない本作。ロードムービーのようでそうでもない。というのは、アラスカを目指しているわりにオレゴンのある小さな街から出ないのだ。

だからと言ってつまらないわけでもない。すごく面白いというわけでもない。面白い面白くないというより、淡々としていて妙にドラマティックでないのがいい。そして主演のミシェル・ウィリアムズの演技が凄くいい。やや精神的にフラジャイルな彼女に心配するような感情移入をしてしまう。反社会的でヒッピー的な人と他人に迷惑をかけない可哀想な人の間のギリギリを演じていてそれがなかなか。人と人の間だから人間なのか。

家で映像を見ると言ったら(こう見えても大画面のテレビで見ているのだ。似合わないだろう)録画してある大量のドラマばかり。BBCのspooks(MI-5)は観るのがもったいないほどの超高質なドラマ。これは本当に凄い。毎日これが更新されていれば他に何も観なくても私は文句は言わない。他にはCSIのマイアミ、BONES、グレーズ・アナトミー・・・など。24のシーズン7の20話ぐらいまで観た。このシーズンは凄く面白くなったりつまらなくなったり乱高下している。

たまにこんな風に映画を観ると新鮮である。映画館で映画を観ようと思ったら意外なほど映画館で観たいと思う映画がなかった。映画館のせいじゃなくてそう思う私のせいなんだろう。







↑Amazon.comの画像である。co.jpでは売ってないようだ。
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眠れない夜にピザウイスキーお湯割り

2010-03-30 | laugh or let me die
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マイベスト小説海外編(たぶん2000年頃)

2010-03-29 | books

国内編に続いて、10年ほど前のベスト。


草の根 (文春文庫)
スチュアート ウッズ
文藝春秋

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スチュワート・ウッズ。最近読んでないなー。これは面白かった。アメリカの選挙&ミステリ。



黒い薔薇 (ハヤカワ文庫NV)
フィリップ マーゴリン
早川書房

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どんでん返されたい人にとってこれほどの作品はないだろう。フィリップ・マーゴリンはどんでん返しの名人だが特にこれは良い。確か3回読んだ。


女彫刻家 (創元推理文庫)
ミネット ウォルターズ
東京創元社

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ミネット・ウォルターズもいいねえ。気持ち悪い感じと、ミステリーの着地を双方兼ね備えてる。



クリスマスのフロスト (創元推理文庫)
R.D ウィングフィールド
東京創元社

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フロストシリーズはほんといいです。文庫にしては分厚いのでやや高いけど、決して後悔しません。


将軍の娘〈上〉 (文春文庫)
ネルソン デミル
文藝春秋

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嗚呼。ネルソン・デミルかあ。これも面白かったなあ



情況証拠〈上〉 (角川文庫)
スティーヴ マルティニ
角川書店

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画像がないっす。スティーヴ・マルティニのシリーズはめっちゃ面白い。リーガル・サスペンスの中でも一番だと思う。



リオノーラの肖像 (文春文庫)
ロバート ゴダード
文藝春秋

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また画像がないっす。このブログで書いた記憶がないんだが、実は私ロバート・ゴダードの大ファン。最近の作品は空振りが続いているけど初期作品は絶品だらけ。ブログ始める前に読んだものばかりだからレビューしてないんだけど。小説の持つパワーとか底力を感じた。


嘘、そして沈黙 (扶桑社ミステリー)
デイヴィッド マーティン
扶桑社

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また画像なし。自分のを撮ってアップする場合著作権どうなんだろうな。「うそちん」と省略されるぐらいミステリー好きには受け入れられた凄い作品。読み終わって腰が抜けた。


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何を?

2010-03-28 | laugh or let me die

























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『武士道シックスティーン』誉田哲也

2010-03-27 | books

「武士道シックスティーン」誉田哲也 文藝春秋 2007年

成海璃子と北乃きい主演で映画化されるそうだ。ゴールデンウイークから。シックスティーンが出たときからとても気になっていた。いつか読もうと思っていたら、あれれ?「武士道セブンティーン」が。あれれ?「武士道エイティーン」が。なんとだいぶ遅れをとってしまった。

こう見えても(どう見えるのだ?)あたくし幼少のみぎりに剣の道をたしなんでおりましたのよ、おほほ。ですから剣道小説というだけでもドキがムネムネしてしまいますし、剣道+青春+まっすぐ+横浜でしたら読まないわけにはいかないのですわ。

性別が変化しているかも知れないが、あまり気にしないで下さい。そんなわけで本に戻ろう。保土ヶ谷二中で全国二位にまでなった香織は推薦入学で東京の高校を選ぶ。そこには早苗がいる。そう香織を市民大会で破ったあの子がいるのだ。宮本武蔵の五輪書を片手にもう片手には鉄アレイを持って屋上で昼休みを過ごすような超剣道バカの香織と、日本舞踊をやっていたのに部活でそれがないからと仕方なく中学から剣道部に入った、早苗。勝負にこだわり過ぎる香織とこだわらな過ぎの早苗。家庭環境も好対照の二人が剣道部に旋風を巻き起こしてゆく・・・・・・

いやいや。これは良かった。フツーに友人に「これ読んだ?面白かったよ」と言える作品だ。既に現役の剣道選手の某C君に読んだ、と訊いたら読んでないというので、薦めるとともにテクニカルに分からない事(巻きゴテってどうやるの?自分の竹刀を相手の竹刀に巻き取るって全然分かんないよ)を教えて貰った。友達ってほんと便利だ。

映画化されるというのが非常にリーズナブルな事であると思う。キャラが立っていて分かりやすいし、ストーリーを通して早苗と香織の成長にいい意味で巻き込まれ安い。成海璃子さんでは本書のイメージより可愛い過ぎかとは思う。大人計画の平岩紙さんの若い頃だと目じからもあってちょうどいいんじゃないかと思う。若い頃を知らないけど。






横浜に縁がない人にとってはどうでもいい事なんだけど、出て来る地名が色んな意味で私に縁が深くてちょっと背筋がぞくっとした。

そうそう。文庫版には金原瑞人さんの解説がついている。2006年、2007年にかけて「風が強く吹いている」三浦しをん、「一瞬の風になれ」佐藤多佳子、「Run!Run!Run!」桂望美、「ランナー」あさのあつこ、と走る小説が続々と登場した。特に女性作家が書く男の子の小説ばかり。そろそろ男性作家による女の子スポーツは出ないのかと思っていたら、「鹿男あをによし」万城目学が登場。そしてこの「武士道シックスティーン」がという事を冒頭に書いて、いかにこれがいいか説明してくれている。これを読めば私のしょうもないレビューなど読まなくていい。この人が薦めている本は本当にハズレがない。

まあそんなわけで、レビューは終わりにしたい。この後、セブンティーン、エイティーンを読むかと思えば、こういう読みやすい本を読んだ後は読みにくい本をと思ってブルーノ・タウトの「ニッポン」をちょっと読みかけハックスリーの「すばらしき新世界」もちょっとだけ読んで、そしてなぜかコーマック・マッカーシーの「ザ・ロード」を読み始めた自分の思考と嗜好の構造がさっぱり分からない春の夜23:34であった。では、また。








武士道シックスティーン
誉田 哲也
文藝春秋

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見間違い

2010-03-26 | days




作家の北壮夫は、昔トマス・マンに耽溺していた時期があったそうな。そんなある日、町を歩いていたらギクリとした。なぜギクリとしたかと言うと「トマトソース」という文字が目に飛び込んで来たのを、脳内で「トマスマン」に読み替えたからだそうだ。

すごいアナグラムである。参照:内田樹の研究室2004年の記事


私は朝日新聞の夕刊のこの見出しを見て、全然別の言葉に読み替えた。そしてギクリとした。どうして朝日新聞にそんな言葉が・・・ 正確に言うとアナグラムではなくて、カタカナの一部だけが飛び飛びに目に飛び込んで来たのである。

そんな自分自身にギクリとする。




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『西原理恵子の人生画力対決1』

2010-03-25 | books

私の中でいまだにそのポジションがハッキリしない女。それは西原理恵子。

ブサイクなおばちゃん(と簡単にくくれない)、男好きのおばちゃん、口の悪いおばちゃん、よーく見ると可愛く見えたりするおばちゃん、自画像ほどブサイクじゃないおばちゃん・・・・・・

偽悪な人だと思う。

さて、「人生画力対決」マンガの巨匠たちとサイバラがお題を貰ってどっちが上手い絵を描くか競うという企画ただそれだけ。ちばてつや、藤子不二夫(A)、とがしやすたか(って誰?富樫じゃないの?)、国友やすゆき、みうらじゅん、福本伸行、そして我らが先ちゃんこと、私のアイドル江口寿史大先生たちが西原と闘う。

福本伸行の絵の致命的なのにも笑うが、サイバラが書く各巨匠に対する辛らつなコメントが実に楽しい。

小学館のサイトでイラストそのものは結構見られる。本でないと読めないのはサイバラのコメントかな。先ちゃんが単なる酔っ払いであることと、絵が下手になっていることに失望するようなしないような。そんなこと暴露するサイバラが偉いのか偉くないのか。



その人の事を知りたいような
あまり知りたくないような
という点で
サイバラと
サイババは
一致する。







西原理恵子の人生画力対決 1 (コミックス単行本)
西原 理恵子
小学館

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のぶ代が言った

2010-03-24 | laugh or let me die
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『神様のカルテ』夏川草介

2010-03-23 | books

「神様のカルテ」夏川草介 小学館 2009年

本屋大賞2010ノミネート作品。
他のノミネート作品は「1Q84」村上春樹「神去なあなあ日常」三浦しをん、「植物図鑑」有川浩、「新参者」東野圭吾「天地明察」冲方丁「猫を抱いて象と泳ぐ」小川洋子「船に乗れ!」藤谷治「ヘヴン」川上未映子、「横道世之介」吉田修一 未読なのは植物図鑑と横道だけ。今回は結構読んでいる。しかし、いい本を本屋さんが売り出していこうという当初の目的から大きく逸脱したノミネートだと思う、と言っている人は非常に多いので繰り返さない。

さて「神様のカルテ」は現役の医者が書く小説。舞台は長野県松本市。信州大学医学部を連想させる信濃大学の医局がイヤで外に出た内科医、一止。医者になって5年。医者不足で大変な当直のときには救急医としてはたまたガンの末期の患者と接し忙しすぎる日々を送る。大学病院に紹介したのに戻ってきた患者さんとのふれあいの中から大きな事を感じる・・・

いやいや。これは良かったっす。面白かったし、良かった。まずなんと言っても文体がいい。友人Kは夏目漱石的な文章だと言っていたが、私はあまり詳しくないので分からない。しかし漱石かぶれの主人公の台詞が何ともいいし、リズムも悪くない。文語で喋る友人なんていたら面白いと思う。二つ目に、人物造形が実に巧い。細君(そんな言葉使ったことないな)の可愛いハル、大学の友人、アパートの仲間の男爵(そんなあだ名つけないよね)と学士(いつの時代のあだ名なんだ)たち。三つ目にストーリー。クスッと笑える箇所は非常に多い。糖尿病の三人や、絵を描いたら20円という辺りが印象深い。

最大の読みどころは後半のとあるガン患者との接し方にある。Kも泣いてしまったそうだが、私も同じだ。天才桂枝雀は「笑いは緊張と緩和にある」と言った。それまで感動させるというより笑わせる部分ばかりがあってこその、ラスト近くの感動が生きるのだろう。


思えば人生なるものは、特別な技術やら才能やらをもって魔法のように作り出すものではない。人が生まれおちたその土くれの下に、最初から埋もれているものではなかろうか(203頁より引用) 




そうだそうだそうだ。本当にそうだ。







神様のカルテ
夏川 草介
小学館

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店名にまたまたツッコンでください11

2010-03-22 | laugh or let me die


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『ヘヴン』川上未映子

2010-03-21 | books

「ヘヴン」川上未映子 講談社 2010年

TBS系列の情熱大陸で彼女の特集(毎回特集なので言い方が変か)を観て、文章に向かう姿勢というかその辺に好感を持った。のでいつか読もうとそのままになっていた。

いじめの物語である。正確に言うといじめられの物語だ。斜視の僕と汚いといじめられているコジマという女の子、二人の中学二年生の物語。いじめられている者の視線からつらい日々を描いているのだからどこかで救われる、どこかで癒されることを期待してしまう。しかし・・・

いやいや。なんだこれは。なんなんだこれは。痛い。胸の奥底が。腹と胸の境界辺りが痛い。

僕とコジマが受けるいじめが結構尋常でないのでそれが、平山夢明の「ダイナー」で描かれる怖さとは次元の違う怖さをもたらす。平山ワールドの怖さは、怖いし現実に自分に起こりうる怖さでいう意味でリアルなんだけど、邪悪とそうでない者の区別がまだあるというかその辺りに救いがある。でも「ヘヴン」にはそれがない。いや一見するとあるんだけど実はない。(いやその先にあるという読み方も出来るんだけど)

善は結局勝つのだとか救われるのだとかいう予想&期待は簡単にはいかない。僕が善なる地位から下ろされるのは、後半に入っていじめる側にいる百瀬との会話だろう。彼は言う。お前がいじめれれている事に理由なんてない。たまたまに過ぎない。たまたまそこにいたからいじめられたに過ぎない。自分がされたらいやなことはしてはいけないと言うけれど、あそこの女子高生の父親は娘がいやらしいビデオに出ると言ったら怒るはずだけど、でも自分はどこかの父親の娘である女性のいやらしいビデオをみているはずなんだ。だから自分がされたら嫌なことは人にはしないなんて完璧な人間にしかあてはまらないルールだろ?的なことを百瀬は語る。うーむ。なんて中学生だろうか。カラマーゾフの兄弟の大審問官か?

いじめられる者=善であって、いじめる方=悪みたいな図式でフツーは物語は描かれる。坂口安吾は「文学のふるさと」の中で、赤ずきんの童話について、こんな風に書いている。


愛くるしくて、心が優しくて、すべて美徳ばかりで悪さというものが何もない可憐(かれん)な少女が、森のお婆さんの病気を見舞に行って、お婆さんに化けている狼にムシャムシャ食べられてしまう。
 私達はいきなりそこで突き放されて、何か約束が違ったような感じで戸惑いしながら、然(しか)し、思わず目を打たれて、プツンとちょん切られた空しい余白に、非常に静かな、しかも透明な、ひとつの切ない「ふるさと」を見ないでしょうか。
 その余白の中にくりひろげられ、私の目に沁(し)みる風景は、可憐な少女がただ狼にムシャムシャ食べられているという残酷ないやらしいような風景ですが、然し、それが私の心を打つ打ち方は、若干やりきれなくて切ないものではあるにしても、決して、不潔とか、不透明というものではありません。何か、氷を抱きしめたような、切ない悲しさ、美しさ、であります。(引用終了) 




「ヘヴン」にも同じ事を思った。氷を抱きしめたようだった。





ヘヴン
川上 未映子
講談社

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ホワイトデイ

2010-03-20 | days

バレンタインに二つも盛られたので、いや貰えたので、腸内したので、いや頂戴したので、お返しを買いに行った。近所の魚屋へ。そうそう奥さん。ホワイトデイなんだからやっぱり白魚よね白身魚かしら、それとも白ナガスクジラかしら。季節がらシー・シェパードとかいう野蛮人が五月蝿いから鯨はヤバイかしらね?

誰か止めてくれ。

所謂デパートという所に行った。面白い事が分かった。バレンタインの前に女子と一緒に買いに行くのを付き合いながらついでに試食するということに何ら躊躇うことがない。参照 しかし、しかしである。ホワイトデイ直前のデパートの地下はウザイ。クサイ。男だらけで何だか痛々しい。

とても居心地の悪い空間だった。

私の場合、その際の決断は早いので速攻で特に他の店を見ないで買った。なぜかと言うとすぐに出たいから。それはいいとして、

フツーは袋何枚いりますか的な事きくだろう?きかないのか?ホワイトデイには?きかれないで、外用に入れてくれた袋にプラス中に2枚デフォルトで入っていた。どうなんだこれは?通常世界ではレジ袋持参せよとか言ってるくせに、ホワイトな時にはそれが解禁されるのか?なんだかよく分からない。袋三枚もいらねえ。

ホワイトデイだけに、白い日だから、経済の矛盾が白日のもとにさらされた、ってことではないし、書き始めたはいいけど、着地点が見つからない。川上未映子の「ヘヴン」の中でコジマは言う。人間は言葉でああだこうだ話して、それで問題を起こす。そんなことしてる動物が他にいないなんてばかみたいだねと。

そうそう。コジマちゃんその通りだよ。人間はばかだよ。特に私はばかだよ。


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『ダイナー』平山夢明

2010-03-19 | books

「DINER(ダイナー)」平山夢明 ポプラ社 2010年


「独白するユニバーサル横メルカトル」が2007年このミステリーがすごいの国内部門1位だったという事実にややクラクラした。(同じ作者)

このダイナーは、色々(?)あって拉致されたオオバカナコ。色々(?)あって連れて行かれた先は、殺人を職業にする者のみが客であるダイナー。ここでパーフェクトな料理を作る店主(?)のボンベロのもと、ウエイトレスとして働かされることになる。ボンベロの指示、やって来る客たちのややこしいことったらありゃしない。あたしは一体どうなるのかしら・・・

いやいやいや。なんじゃこりゃ。面白いかつまらないか、なら面白い。でもいいか悪いかときかれて、いいとは言い難い。グロイシーンが多いので万人にオススメできないというのもある。展開が全く読めないので何か決めてかからないと本を読めない人(この本はボクを自己啓発してくれるのだ、とかその本は夢見心地にハッピーにしてくれるのだと期待しながら読む人)には全くオススメできない。何かを期待すること自体がたぶん間違っていると思う。

ホラーという範疇に入らないように思うんだがどうだろう。ホラーには詳しくないんだが、あれって超常現象とかゴーストとか怨念とかそういう人智の及ばないモノが巻き起こすものだろう(違う?)しかしダイナーではそういうことはない。でもミステリーかと言うと、謎が提示されそれが解かれていくカタルシスを味わうということとは違うような気がする。謎が後半解かれるのだが、あえて言うなら、純文学かも知れない。

そうそう。舞台装置、設定と登場人物の奇天烈さはあるものの、これって純文学だよ。2040年ぐらいになったら、中学生の国語の教科書にこれが載っていたりして。そんなわけないか。まあラストはミステリー的ともマカロニ・ウエスタン的とも言えるけど。それとボンベロが作る料理。読んでいるだけで涎が垂れる。その描写だけでも読む価値あり。それとボンベロ他登場人物の名前がもたらす何ともいえない無国籍感も私は結構気に入った。

毒にも薬にもならない本が多い。毒にも薬にもならない男も多い。ダイナーは強烈な毒を与えてくれることだけは確かだ。




ダイナー
平山夢明
ポプラ社

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独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)
平山 夢明
光文社

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AKB48に身を滅ぼす

2010-03-18 | days

某知り合いの息子。学校にはほとんど行っていないようだが、毎週日曜には朝始発に乗って出かけるそうだ。秋葉原へ。AKB48に会いに。

うーむ。それは凄い。なんと言うか彼女らの集客力と集金力は只者ではないのだな。と思ってどれだけ可愛いのだろうかとテレビで見てみたのだがそれほどでもないと思ったのだ。まあそれほどでもないって辺りが、身近に感じられてそれがいいということなのかな、と。

先日、フジテレビ金曜深夜のキャンパスナイトフジを見ていた。その時に、あ!分かった!と思ったのだ。

オールナイトフジの予算を十分の一ぐらいにしたこの番組。女子大生が大量に出演している。総体としてすごく可愛いかと言えば、最近乱入することの多い恵比寿マスカッツの方がずっと可愛いと思う。しかし、オールナイトフジやおニャン子のときと同様、いつの間にかお気に入りの子が出来ていてなんとなく応援してしまったりしているのだ。

様々なコーナーを通して、それぞれの女子大生のキャラが分かったり、マラソン走らされてるのを見て内心「がんばれ」とつぶやいてしまったり・・・それで冒頭のAKB48にハマっている青年と私との差は日曜に早起きしてるかしてないかお金遣ってるか遣ってないかというような差に過ぎないのかもなんて思ってちょっと物知りになった気分。いや物知りじゃないか。人見知りでもないし。なんて言えばいいのか。

このような大量女子に触れている内に、同情や愛情のようなモノを感じる効果を最初に商業化したのはどこかなと考えてみたんだが、それは宝塚ではないだろうか?生で宝塚観た事がないのでよく分からない。日比谷の劇場の近くを歩いていたら、おばちゃんたちが歩道で大挙して立っていたので戦時物資の配給でもあるのかな?と思っていたら、いわゆるスターの「入り」の時間だった。宝塚スターが劇場に入るのでそれを迎える・見るという一つの儀式らしい。妙に統制されたファンたちを見る部外者の私は異星人に囲まれたようだった。いや私が異星人だったのか。





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マイベスト小説国内編(たぶん2000年頃)

2010-03-17 | books

昔使っていた手帳からメモが出てきた。本のタイトルがいくつも書いてあるだけ。多分その当時読んだ本の中で特に気に入ったモノを列記したんだろうと思う。捨ててしまおうかと思ったら、ここに記録として残すのも手かなと。では以下に。


愛を乞うひと (角川文庫)
下田 治美
角川書店

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これは本当にいい。買って何人かにプレゼントしたくらい。映画より原作が良いと思う。



ガダラの豚〈1〉 (集英社文庫)
中島 らも
集英社

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天才中島らもの大傑作。しかし手元にない。誰かに貸したままなんだろう。よくあること。「愛を乞う人」も手元にない。



殺手(サーソ)
荻 史朗
双葉社

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すごく面白かった。でも内容覚えていない(それじゃダメじゃん)



逃亡〈上〉 (新潮文庫)
帚木 蓬生
新潮社

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帚木蓬生は大好物な作家なんだけど、これがベストだと思う。



<移情閣>ゲーム  綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)
多島 斗志之
講談社

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作者の多島さんは確か行方不明になっていたんだよね。寡作な人だけど、これを中心にどんでん返しと先が読めないプロットと凄い作品ばかり書いているのさ。



山妣(やまはは)
坂東 真砂子
新潮社

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最近坂東さんの作品読んでないけど、以前は結構読んだ。その中でもこれが一番好き。



龍の契り (新潮文庫)
服部 真澄
新潮社

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この作品で服部真澄という作家に触れた時の衝撃は忘れられない。


黒い家 (角川ホラー文庫)
貴志 祐介
角川書店

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これは怖かった。映画「シャイニング」よりも。



女たちのジハード (集英社文庫)
篠田 節子
集英社

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先日20代の女性が書店で手にしているのを見て思わず「それ面白いですよ」と声をかけそうになった。おいおいナンパかよ。



血と骨〈上〉 (幻冬舎文庫)
梁 石日
幻冬舎

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梁石日も出たら読む作家である。

以上。その内に同じメモになった海外編もアップする。参照:字がずっと多いマイフェイバリット【ミステリ小説中心10冊】


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