ある保育園では、保護者の遅刻が多く、手を焼いていた。それで考えた経営者は、迎えに来る保護者の遅刻に罰金を課すようにした。さてその罰金システムがスタートした。遅刻は減るようになったのだろうか?どう思う?
90年代初頭のアメリカでは、犯罪発生率が猛烈に上昇した。
当時の犯罪学者、司法長官、そしてクリントン大統領も、犯罪は今後さらに増加し続けると言った。
では、その後どうなったか?
犯罪は減った。ものすごい勢いで。
なぜか?
銃の規制が厳しくなったからだと言う輩がいるが、そんなのデタラメ。
その答えはこの本に書いてある。俺が考えたことではないので、著者に敬意を表して、ここには書かない。ただしヒントは
妊娠中絶の合法化である。
1973年にある女性が中絶の合法化を求めて訴訟を起こし、勝った。どうして中絶の合法化?それも随分前のことが、犯罪と関係あるのだろう。少し考えてみて欲しい。
当時の犯罪学者、司法長官、そしてクリントン大統領も、犯罪は今後さらに増加し続けると言った。
では、その後どうなったか?
犯罪は減った。ものすごい勢いで。
なぜか?
銃の規制が厳しくなったからだと言う輩がいるが、そんなのデタラメ。
その答えはこの本に書いてある。俺が考えたことではないので、著者に敬意を表して、ここには書かない。ただしヒントは
妊娠中絶の合法化である。
1973年にある女性が中絶の合法化を求めて訴訟を起こし、勝った。どうして中絶の合法化?それも随分前のことが、犯罪と関係あるのだろう。少し考えてみて欲しい。
ヤバい経済学 [増補改訂版]スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー東洋経済新報社このアイテムの詳細を見る |
人間てインチキするんだろうか?相撲って八百長ってしてるんだろうか?引退してから暴露してる人もいた。でも本当の所は、分かりようもない。
いいえ。分かります。
データで。貴乃花とか、朝昇龍なんて全然知らなくても、取り組みデータのみで。
いいえ。分かります。
データで。貴乃花とか、朝昇龍なんて全然知らなくても、取り組みデータのみで。
紹介が遅くなった。
「ヤバイ経済学」悪ガキ教授が世の裏側を探検する スティーヴン・D・レヴィット&スティーヴン・J・ダブナー 東洋経済新報社2006
Freakonomics: A Rougue Economist Explores the Hidden Side of Everything
Steven D. Levitt and Stephen J.Dubner 2005
売れてるのか知らない。しかしビジネス街の書店には「話題作コーナー」にドンと大量に置いてあるのに、一般の書店では、ややひっそりと置いてある。
これは残念なことだ。この本は経済学の本ではないし、ましてやビジネス書でもない。ビジネスマン必読書の類ではないと思う。もっと広い一般向けだ。タイトルには経済学と書いてあるが。
では、どんな本かと言えば、
「世の中の上の方の皮を、1枚、2枚剥ぎ取って、その中を見てみる」
そんな本なのだ。経済学の素養なんて全く必要ないし、数学もいらない。使ってる言葉も非常に分かり安いので、高校生でも「理解は」できるだろう。また出てくる事例も雑多で、なんにもむずかしくない。
なにしろ扱っているテーマが:
犯罪・インチキ・インセンティブ・人間て正直?・専門家って頼りになる?・通念は嘘くさい・いい学校に行くとハッピー?
では、目次を見てみよう。
【序章】あらゆるものの裏側
【1章】学校の先生と相撲の力士、どこがおんなじ?
【2章】ク・クラックス・クランと不動産やさん、どこがおんなじ?
【3章】ヤクの売人はどうしてママと住んでるの?
【4章】犯罪者はみんなどこに消えた?
【5章】完璧な子育てとは?
【6章】完璧な子育て、その2 あるいは、ロシャンダは他の名前でもやっぱり甘い香り?
1章では先生と力士がインチキをするのかどうかを分析している。データを使って。このデータの使い方を理解するのは簡単なんだが、こんな使い方があったのかと、目からウロコが落ちた。
5章・6章では、「ヤバイ経済学」なのに子育てを扱ってる。子供の名前によってその子の後の人生がどうなるのか?そもそも親が子供のためにしてることが結果としてどうなるのか?人の親なら興味しんしんだろう。
子育てに限ったことではないが、特に根拠もなく「子育てはこうあるべき」とある本では書いてあり、別の本では違うことが書いてある。じゃ、どっちが正しい?この本では、データを元にしているので、根拠ははっきりしてる。
あえて結論だけ記すと、
「親が何をするかではなく、親がどういう人間であるか」が大事であるときちんと根拠を持って教えてくれた。これは、子育てをしてない人・親でない人にも何か考えるヒントになるかもしれない。
もちろん「ヤバイ」だけに、ドラッグディーラーが果たして儲かるのか、儲からないのかなんて、堅くない話もたっぷりある。
以前に「経済学なんてもんについて考えてみる」という記事を書いた。その中で紹介した「複雑系」はとてもいい本だと思うのだが、残念ながら万人にはオススメできない。複雑系を理解する「古典」ではあると思うが。
しかし、「ヤバイ経済学」はかなりオススメだ。
読み終わって、ああ、面白かった、で終わり。そんな本じゃなかった。
日々の出来事、謎を解明するヒントをたっぷりと与えてくれた。
しかし読んですぐに頭がよくなる訳がないし、モテるようになる訳もない。
でも
「いいオンナになれる本」を読んでいいオンナになった人がいるのだろうか?
「モテモテになる本」を読んでモテるようになった男性がいるのだろうか?
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追記&参照:
『フラット化する世界』を読んで、彼氏のアウトソーシングを考える
マイ・フェイバリット【ミステリー小説中心10冊】