頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『町なか番外地』小野寺文宜

2024-07-26 | books
江戸川区のアパート4室に住む、独身女性、男性、3人家族を描く連作短編集。


マッチングアプリが登場するなど現代的な暮らしの悩みを割とサラッと表現する。小野寺史宜らしい。ただインパクトは弱めなので3ヶ月経ったら内容は忘れると思う。


 

今日の一曲

桜井和寿で、「青空」



では、また。



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『パパは塾長さん 父と子の中学受験』三田誠広

2024-07-24 | books
作家が中学受験する次男の勉強を教えたドキュメント。

難しい問題の紹介や受験戦略、勉強や受験の意義など広範囲の話題を深く掘り下げる。読み物としても面白いし、受験に関する参考書としても良いと思う。昭和に書かれたのに古臭くない。


 

今日の一曲

長岡亮介で、"Futomaki"



では、また。



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『トヨタの子』吉川英梨

2024-07-22 | books
トヨタの歴史小説。

豊田章男を男気のあるいい奴に描く、章男礼賛が過ぎるのと、過去にタイムリープするという謎設定がだいぶ点数を下げるが、歴史そのものは面白かった。

章男氏に相当インタビューしたんじゃないかと思うけれどこんな小説恥ずかしくて自分なら悶死する。
 

今日の一曲

緑黄色社会で「マイルストーンの種」



では、また。



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『炒飯狙撃手』張 國立

2024-07-19 | books
イタリアに住む台湾人のスナイパーは、ローマでの暗殺を命じられるが、狙撃した後に命を狙われる。台湾では軍人が死ぬ事件2件発生。この二つの事件が重なると。

事件の謎解きそのものはめちゃくちゃ面白いというほどでもないのだけど、ディテールはめちゃくちゃ面白い。スナイパーの機材とかヨーロッパの移動とか台湾の行政とか。原題はTHE SNIPERで炒飯は関係ない。スナイパーが炒飯作りが上手ではあるけれど、本筋とは関係ないのに、手にとってしまうタイトル。付け方が巧い。


 

今日の一曲

詩羽で、"MY BODY IS CUTE"



では、また。



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『恐怖を失った男』M・W・クレイヴン

2024-07-17 | books
元連邦保安局の凄腕ケーニグは6年間逃亡中に元上司の長官から行方不明になった娘を探してくれと頼まれる。極悪な組織を見つけ、孤独な闘いに挑む。

アクションと銃器蘊蓄の嵐。すごく好み。ラストでなんでこんなことになったのか種明かしされると、それもまた巧い。ワシントン・ポーシリーズとは全然違うけどいい。


 

今日の一曲

Deep Purpleで、"Lazy Sod"



では、また。



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『なんどでも生まれる』彩瀬まる

2024-07-15 | books
人間の言葉を理解するチャボの桜。ブラック企業を辞めて引きこもってしまった茂と一緒に暮らす。金物屋の手伝いをする日々とちょっとした冒険。

桜が実にかわいい。子供向けかと思ったけど充分大人向け。良かった。


 

今日の一曲

水曜日のカンパネラで、「キャロライナ」



では、また。



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『山に抱かれた家』はらだみずき

2024-07-13 | books
「 海が見える家」4部作が終わり、ロス気分でいたら続編が始まった。房総半島から今度は群馬南西部の山の中腹。畑の付いてる家に住みたくて、文哉は購入する。しかしそこは・・・

今度は山。海シリーズ同様、家の外で汗をかいて暮らす生活。生きていくこと、食べること、稼ぐこと、相変わらず考えさせてくれる。頑張れ、文哉!

 

今日の一曲

スガ シカオで、「あなたへの手紙」



では、また。



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『わからない』岸本佐知子

2024-07-11 | books
ちょっと不思議な人、翻訳家岸本のエッセイ。


書評部分はあまり面白くないが、エッセイ部分はめちゃくちゃ面白い。大学生時代にニューヨークでミュージカルを観に行った話が突き刺さる。


 

今日の一曲

Bobby Caldwellで、"What You Won't Do for Love"



では、また。



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『室町ワンダーランド』清水克行

2024-07-09 | books
室町時代蘊蓄が、数ページごとの短いエッセイで登場。


すごく面白い回とそうでもない回が混在。


 

今日の一曲

Coldplayで、"Fix You"



では、また。



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店名にツッコんでください328

2024-07-07 | laugh or let me die
店名にツッコんでください328
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『古本食堂 新装開店』原田ひ香

2024-07-05 | books
神保町の古本屋を継いだ人達の悲喜こもごもの続編。

昔よく行っていた天ぷらのいもやが登場したり、本好きと美味しいもの好きにはたまらない。


 

今日の一曲

Gracie Abramsで、"Close To You"



では、また。



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『笑うマトリョーシカ』早見和真

2024-07-02 | books
官房長官になりそうな議員を取材する記者は、彼は誰かにコントロールされてると感じた。

ドラマ化機会に読んでみた。途中まですごく面白かったのだけれど、ラストは尻すぼみ。ドラマは1話を観るとあちこち原作を変えているので、こちらに期待

 

今日の一曲

TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA feat.imaseで、「一日花」


では、また。




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『リラの花咲くけものみち』藤岡陽子

2024-06-29 | books
北海道の大学の獣医学部に入学した聡里。引っ込み思案な彼女の入学後の喜びと苦悩の成長物語

今年ベスト。不遇だった少女時代と祖母の支えにグッとくる。バイトや実習で出会う動物たちの話。何より主人聡里がとてもいい。山口百恵「さよならの向こう側」の歌詞から恋愛的要素を抜くと、祖母への思いとピッタリだ。


 

今日の一曲

MONKEY MAJIK x Def Techで、"O.G. Summer"



では、また。



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『カフネ』阿部暁子

2024-06-25 | books
弟を亡くした女と、弟と付き合っていたぶっきらぼうな女。家政婦のボランティアを一緒にやるようになり、過去が明らかになっていく。

家事小説的な部分とラストに近づくにつれて明らかになる隠された真実、弟の死。ミステリー要素もある面白人間ドラマだった。好み


 

今日の一曲

佐野元春で、「ヤングブラッズ」



では、また。



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『七帝柔道記II 立てる我が部ぞ力あり』増田俊也

2024-06-22 | books
著者が北大柔道部で2年生から4年生になるまでのドキュメント。久しぶりに読む続編が熱い。練習筋トレ乱取りの日々が凄まじい。

何かに懸命になることの美しさと面白みをとことん堪能させてもらった。

 

今日の一曲

カルロス・トシキ&オメガトライブで、「アクアマリンのままでいて」



では、また。



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