最近、歴史って面白いなと思うことが多い。例えばこんなこと。
バルフォア宣言が、現在まで続くパレスチナ問題の原因だとずっと思っていた。(そう教わったような気がする。)第一次大戦に協力すれば、ユダヤ人国家建設していいと英国が言ったから。
しかし、ちょっと気になって、1917年英国外相バルフォアがユダヤ系リーダーのロスチャイルドに送った書簡の原文を読むと、
"His Majesty's Government view with favour the establishment in Palestine of a national home for the Jewish people, and will use their best endeavours to facilitate the achievement of this object, it being clearly understood that nothing shall be done which may prejudice the civil and religious rights of existing non-Jewish communities in Palestine, or the rights and political status enjoyed by Jews in any other country".
むむ。prejudiceって害するって意味か。だとすれば、現在パレスチナに住む非ユダヤ系の人達の権利を侵害しないものであることは了解されていると書いてあることになる。
なるほど、イスラエル建国がパレスチナ人を駆逐してしまう場合は、それ自体は英国が認めたとはならないのかなー。ふーん。長年のウロコが眼から落ちた感じ。だからと言って、中東紛争と英国は無関係だと言うのも詭弁かなとも思うけれど。フサイン・マクマホン協定とサイクス・ピコ協定で英国は三枚舌で口先だけだというような評価も、原文を読めばちょっと違うのかも。(読んでないけど)
自分自身の眼で、耳で肌で、舌で感じたことではない、他の人の五感を借りた描写に頼りすぎてはいかんわけね。そんなことを、リ~アルに感じてしまうこ~の~ご~ろ~さ~♪by佐野元春