頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

再読『猿丸幻視行』井沢元彦

2015-01-30 | books
連城三紀彦の「女王」を読んでいたら、ネタが邪馬台国や卑弥呼だった。読んでる途中でどういうわけか再読したくなったのが「猿丸幻視行」 昔よりは日本史の知識が増えただろうから、初読のときよりも楽しめると思ったのだろう。

香坂明、大学院生。民俗学で有名な折口信夫について論文を発表している。製薬会社からアプローチがあった。過去へと旅することができる薬の被験者になってくれと言うのだ。過去を幻視できるとなれば、もちろん同化したいのは折口。彼になって過去を見てきたい。そして折口になって解く謎は、猿丸太夫。彼は何者なのか、いろは歌に秘めた謎とは……

うーむ。面白すぎる。

江戸川乱歩賞を受賞していても、その時に読んでそれほど面白くなかったり、あるいは10年後には誰も読んでないような作品は最近多いと思う。

この作品や高橋克彦の「写楽殺人事件」のように20年経っても面白い受賞作は、昔に多かったように感じる。

昔は良かった、と口にすると、その分歳をとったような気もしなくはないけれど。

新装版 猿丸幻視行 (講談社文庫)写楽殺人事件 (講談社文庫)

今日の一曲

猿丸。ということで、お猿さんがたくさん出てくる、Bruno Marsで"The Lazy Song"



では、また。
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『男ともだち』千早茜

2015-01-28 | books
神名、29歳、京都でイラストレーターをしている。男と暮らしつつ、不倫も。久しぶりに電話をかけてきたのはハセオ。大学時代、付き合ったわけではないのだけれど、常に彼女を大切にしてくれた男ともだち。富山でMRをしているとのこと。久しぶりに会った。あちこちの女に手を出している相変わらず愉快な男。ハセオとたまに電話で話しながら、たまに会いながら自分自身の生き方の軸を修正していく神名…。

「お前、相変わらずの、クソ女だよなあ」
声に柔らかいものが滲んでいた。電話越しだってわかる。ふいに胸が軋んだ。離れてから私のまわりにこんな慈しむような声で悪態をつく人間がいただろうか。

「でもさあ、みんな不安じゃないのかな。一人の男にカスタマイズされていくみたいで」
「カスタマイズ?」
「適度に他の人と遊んでないと、旦那にだけしか通用しない女になりそうじゃない?そしたら、何かあった時、もう歳も歳だし次に行けなくなりそう」

昔自分にも、大親友と呼んでも差し支えのない女ともだちがいた。彼女がいたから今の自分があると思っている。まさか彼女が死んでしまうとは思わなかった。そんな自分に言えるのは、神名にとってハセオはどれだけ大切であるかということ。いくら金を積んでも手に入れることができないものがこの世にはある。月並みな言い方だけれど、本当に大切なものはなくさなくては分からない。

こんな風に登場人物に話しかけてしまうのは、設定やストーリー、台詞がリアルで、感情移入を容易にしてくれるからだと思う。そして、よい物語とは、読む者に埋没していた何か掘り出してくれるのだ。

異性とは友達にはなれないという人がいるけれど、問われたらそんなことはないと答える。

男ともだち

今日の一曲

歌詞の内容がぴったり。Anne Murrayで"You Needed Me"



では、また。
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『白樫の樹の下で』青山文平

2015-01-26 | books
江戸時代、武士が人を斬ることもなくなっていた頃。二十俵二人扶持の小普請組の家、村上登は金がない。助太刀のバイトで稼いでいる。親しい者から高価な刀を預かってもらうよう頼まれた。預かり賃までもらって… 江戸で発生した連続辻斬り事件。ただ殺すだけではなく、何度も刀で斬りつけている。下手人は誰か…

武士とは何なのか。悩む主人公に作者は優しい。

田沼意次から松平定信へとちょうど時代が変わる頃。そんな時を感じることもできた。

ミステリー+江戸+一人の武士のハードボイルド、爽やかでもあり湿ってもいる。そんな作品だった。

白樫の樹の下で (文春文庫)

今日の一曲

どういうわけかこの本にはジャズが合うと思う。最近見つけた、アルメニア出身のピアニスト、Tigran Hamasyanで"The Court Jester"



では、また。

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『絶望の裁判所』瀬木比呂志

2015-01-24 | books
元裁判官が描く、裁判所の内幕。

具体的な裁判そのものよりも、裁判官、あるいは裁判官を取り巻く組織についての描写が多い。上意下達なヒエラルキー社会であるとか、極めて「官僚的」な組織であるとか、教養がなく視野が狭い人が多いとか。唖然とする。司法に対して期待してはいけないのではないかと思わせるほどに。

教えてくれることの多い本。

難点は、他の裁判官や組織に対してかなり厳しいのに、著者自身について自省することがないこと。(いや、それはこのブログも同じか)

とは言うものの、与えてくれる情報は多く貴重だった。

絶望の裁判所 (講談社現代新書)

今日の一曲

判決と言えばjudgementということで、Elvis Costelloで、"The Judgement"



では、また。
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店名にツッコんでください97

2015-01-22 | laugh or let me die
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『水やりはいつも深夜だけど』窪美澄

2015-01-19 | books
夫婦や家族の短編集

周囲のお母さんが私立の小学校の受験を話すようなところに住むことになった。今日も息子は幼稚園に行くが…<ちらめくポーチュラカ>
共働きすると言っていたのに、妻は専業主婦になってしまった。彼女は息子にちょっと厳しすぎるかも知れない…<サボテンの咆哮>
私の妹には知的障害があった。そして我が子にも同じ障害があるかも知れない…<ゲンノショウコ>
妻は子どもができてから私に対する気持ちがなくなってしまったようだ。既婚者だということを隠して合コンに参加したら、一番好みの子が自分にアプローチしてきた…<砂のないテラリウム>
母は出て行った。娘の私は父と二人暮らしだった。おばさんが家事をすべて教えてくれたので私はなんでもできる。そして父が再婚した。3歳の娘のいる女性と。4人の同居は…<かそけきサンカヨウ>

私立小学校の受験、近所の小児科、駅前にできた新しいヘアサロン、最近始まったドラマ、幼稚園の先生のこと、ママたちの話題はあちこちに飛び火し、一瞬ぱっと燃え上がっては、また別の場所に火の粉が飛んだ。機銃掃射のような言葉のスピードについていけずに、私は耳を閉じてしまう。うん、うん、とただ笑顔で頷く人になってしまう。

父が銀行で昇進し、接待が増え、真夜中に帰ってきては、玄関先に吐物をまきちらすようなことがあっても、母は黙ってそれを片付け、なかったことにした、母のことを考えると、高性能の空気清浄器を思い浮かべる。空気清浄器がどんな仕事をしているのかなんて、具体的なところは誰も知らない。母がくるくると立ち働くことで、家の中は、清潔に、安全に保たれていたのに、その働きがどんなものなのか、おれは具体的に知らない。いや、知らなかった。人が食べ、寝て、生活することに、どれだけの時間と手間が必要か、おれは早紀と結婚をして、章博が生まれてきて、初めてそれを知ったのだ。

ある方向から見ると不幸に見える人を、別の方向から見ると平凡に見える。そしてまた別の方向から見れば幸福に見える。人間なんてそんなものなのかも知れない。

どんでん返しとか鬼気迫るとかスリルといったものがないのに、(ないからか)妙にリアリティがあってじっくり読ませてもらった。

自分では経験できないこと、自分では考える機会のないこと、自分には感じる能力がないことを体験させてくれる。そして自分の幅を広げてくれる。本にはそういう効能があるのかも知れない。

水やりはいつも深夜だけど

今日の一曲

短編のタイトルが植物に関係している。植物と言えばプラント。Robert Plantがリードボーカルを歌う、Led Zeppelinで"Kashmir"



では、また。
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『ぼくは眠れない』椎名誠

2015-01-17 | books
椎名誠は長年の憧れの人だった。

中学のときだったろうか。少ない小遣いを握りしめ、たまたま本屋で見かけた「活字中毒者地獄の味噌蔵」 表紙のインパクト、内容。ノックアウトされた。「さらば国分寺書店のオババ」 こういう文体があるのか。以降、椎名誠に文体の影響を大きく受けることになった。

もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵さらば国分寺書店のオババ―スーパーエッセイパート1 (センチュリー・プレス)

高校の終わりごろだったろうか。神保町の雑居ビルでの講演。聴衆は20人ぐらいだった。「ビールを回せ~そこまで呑もう」のCMが始まる前だから知名度は局地的だったのではないだろうか。内容は覚えていないけれど、終わった後一緒に喫茶店に行き話したということは覚えている。とてもデカイ人だった。中身も外見も。講演のとき、具合が悪いので座って話させてもらうと言っていたことも思い出した。

でこの本。忙しかったサラリーマン時代からフリーになっているうちになってしまった不眠症。今までにどんな風に眠れなかったのか、その経緯や対処法を書いたエッセイ。

ぼくは時々日本の電車のラッシュアワーに乗るが、ぎっしり満員で、もうスマホをやる隙間もない。他人同士密着し、おしくらまんじゅう状態でかありながら電車の中は「しーん」としている。あーは慣れない者には言いしれない恐怖の状況でもある。大げさに言えば生きてる人間の葬送列車の気配さえある。

生きてる人間の葬送列車... うまいっ。

読んだから、自分の不眠症が治るというような話ではないけれど(私も不眠症)、同病相憐れみながら読むのは格別。

ちなみに、上に書いた、講演で具合が悪いのでという時期と本書内で不眠症が加速していった時期が一致していた。

しかし椎名誠、もう70歳か…。

ぼくは眠れない (新潮新書)

今日の一曲

椎名、と言えばシーナ&ザ・ロケッツ(古い)に行くと見せかけて、シーナ・イーストン(こっちも古い)で。Sheena Easton, "Modern Girl" 



では、また。
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『オービタル・クラウド』藤井太洋

2015-01-15 | books
イランの科学者の発表した「スペース・テザー」理論。衛星を打ち上げ、地球の磁場から発電させ永遠に軌道上に浮いていられる技術… 流れ星予測サイトを運営する木村和海は宇宙のゴミ「デブリ」の不思議な動きに気づいた。そしてセーシェルで天体観測する大富豪のカニンガムもこれに気づき、宇宙ステーションを襲う「神の杖」と名付けブログで公開した。宇宙ステーションなどを破壊しようと意図して、何者かがスペース・テザー理論を使っているのだろうか… 北米航空宇宙防衛軍NORADのダレル軍曹、JAXA、北朝鮮の怪しい人物などを巻き込んでゆく、テクノスリラー最前線…

アイデア、ストーリー展開、登場人物、あまりの面白さに打ちのめされた。読後、矢吹丈のように真っ白になってしまった。

コンピューターや宇宙工学や物理学の若干ややこしい話が多い。100年前のロシアの中学教師だったツィオルコフスキが発表したロケットの推進に関する公式なんてもちろん知らなかった。ついていけるのだろうか。しかし杞憂だった。面白すぎて頁をめくる手が止まらなかった。

誰かがエンジニア必読だと言っていたけれど、エンジニアに独占させるのはもったいない。理系事に興味のない文系こそ自分の殻を破り視野を広げるのに絶好の機会だと、胸をポンと叩いてオススメしたい。

ものづくり、物理の理論。ほんと面白かった。クリストファー・ノーラン監督で映画化されれば、すごい興行収入を叩き出すに違いない。

オービタル・クラウド

今日の一曲

タイトルはクラウド。と言えば、ピンク・クラウド。ジョニー、ルイス&チャーの三人。ゲストボーカルが金子マリ、キーボードがミッキー吉野。"smoky"で。



カッコええ。

では、また
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『キャプテン・サンダーボルト』阿部和重・伊坂幸太郎

2015-01-13 | books
二人の合作。

仙台が舞台。相葉と井ノ原は子供の頃、「キャプテン・サンダーボルト」のファンだった。しかしなぜか映画は公開中止になった… 蔵王の御釜が発生源の伝染病… テロ…

うーむ。面白くないはずがないのに、あまり頭に入って来なかった。

私の中ではドタバタ感が謎解きに先行してしまった。たぶん私の中の何かが変質してしまったのだと思ふ。

そのうちに、「スッパイものたべたくなっちゃったの」とか言い出すに違いない。

キャプテンサンダーボルト

今日の一曲

キャプテン。好きよ好きよキャプテンという曲が昔あったような気がするけれど、そっちではなくて、Billy Joelで"Captain Jack"



では、また。

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『死刑執行人サンソン 国王ルイ十六世の首を刎ねた男』安達正勝

2015-01-11 | books
かつてパリにいた世襲の死刑執行人mサンソン一族。特にフランス国王ルイ16世の死刑を執行した4代目のシャルル・アンリ・サンソンの半生と苦悩を描くノンフィクション。

これはべらぼうに面白かった。金銭的には貴族並みの豊かな暮らしをしているにもかかわらず差別されていた。息子を学校に入れればいじめば始まる。

死刑執行も簡単ではない。江戸時代の日本の斬首人は、その道のプロであったけれど、それでも斬首に失敗することがあった。サンソンは斬首だけでなく、八つ裂きなど他の方法も実施しなければなっらないので斬首に特化できなかったのだから大変だった。ギロチンが発明されたけれどサンソンの苦悩がなくなったわけではなかった。

人をしょっちゅう殺めていればいずれ慣れるものかと思う。しかしそういうものではないらしい。

フランス革命前後の歴史について、教科書には載ってないような話がたくさん書いてあって読みやすい、ためになるのに面白い本だった。

死刑執行人サンソン ―国王ルイ十六世の首を刎ねた男 (集英社新書)

今日の一曲

サンソンはSans Sonと表記する。sansは「~なし」でsonは「音」 日本的には「音無」という苗字なわけだ。音無と言えば、響子。と言えば「めぞん一刻」 の主題歌。斉藤由貴で「悲しみよこんにちは」



昔、理想のタイプがこの管理人さんの響子だったことを思いだした。しかし後にはもうちょっと自己主張するというかピリッと刺激のある人がいいと思うようになった。しかし気づけばまた響子のようなタイプがいいと思っている自分がいる。回る回るよ時代は回る。回る回るよ好みは回る。

久しぶりに「めぞん一刻」読みたくなった。

めぞん一刻〔新装版〕(1) (ビッグコミックス)

では、また。

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2014年に見つけた美味い店

2015-01-09 | days
と言うほどグルメではないのですが、昨年見つけた飲食店で、特に良かったのを。

1位 仙人小屋(八ヶ岳)

熊や鹿の肉を食べさせてくれます。熊は食べ切れそうになかったので、鹿とキノコの天ぷらを食べたのですが、バカうま。昼の10:30に行ってもう並んでいるのですが、並ぶ価値ありです。今年また行くつもりです。今度は熊と川魚の刺身定食を食べたいです。

2位 きじ(丸の内)

今までで食べたお好み焼きの中でベストオブベスト。たぶん山芋が入っているのではないかと思うのですが、ふわっとした感じが堪らないです。ビブグルマンの星を獲得したとか。

3位 第一亭(横浜野毛)

横浜は地元であるにもかかわらず知らなくて、ドラマの「孤独のグルメ」で知りました。庶民的な中華料理店で、豚のありとあらゆる部位を食べさせてくれる、値段も手頃で、しかもおいしいお店です。チート(胃)の生姜炒めや裏メニューパッタン(麺をニンニクに絡めただけ)、ビーフン、全て激うまです。雰囲気もたまりません。

4位 まるた小屋(横浜中華街)

中華街のはずれにある、小さなお店。肉を焼いたものをテイクアウトさせてくれるのが目立つのですが、脇の方から入ってテーブルでオーダーして普通のお店のように飲食できるスペースがあります。たいてい行列しているのですが、並ぶ価値充分にあります。安くて美味い中華のオンパレード。何を頼んでも美味いです。(横浜人としては、食べ放題の中華はオススメしません)

昨年見つけたわけではないのですが、京都のパン屋さんのル・プチメック、湯河原のパン屋さんブレッド&サーカスは(パンよりご飯好きなはずの)私の後頭部を鈍器で殴打するぐらいのインパクトのあるパンを食べさせてくれます。この二店のパンを食べてから、パンの好みが根底から変わりました。

と、以上なぜか丁寧語でお送りいたしました。
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『夜より暗き闇』マイクル・コナリー

2015-01-07 | books
解説で、五條瑛氏が以下のように書いている。

マイクル・コナリーの代表作と言ってもいいボッシュ・シリーズは、日本に紹介された当初から、いわゆる”本読み”と呼ばれる人種に強く支持されてきた。そつがなくきれいにまとまった構成、しっかりと性格付けされたキャラクター、いわゆるミステリーとしての”オチ”。コナリーの作品は常にそれらがきちんと揃っているので、玄人筋から「安心して読める、決して外れのない作家」という評価を受けたのも頷ける。

まさにその通り。

本作では、マイクル・コナリーのシリーズ中メインキャラクターのハリー・ボッシュ刑事と「わが心臓の痛み」の引退したFBI心理分析官ハリー・マッケレイブ。両方が登場する。

女優が殺された。有名が映画監督が起訴された。全米が注目する公判で、ボッシュは証言する。それとは別の事件。マッケレイブは、塗装工が殺された事件についてアドバイスを求められた。調べていくうちに、犯人はボッシュではないかと思うようになり……

コナリー作品はそろそろ飽きがきてもよい頃なのに、むしろまたさらに楽しんでしまった。

ヒエロニムス・ボッシュの絵に関する詳しい描写もよかった。しかし人を嵌めようとする方法、それに大いに感じ入ってしまった。

夜より暗き闇(上) (講談社文庫)夜より暗き闇(下) (講談社文庫)

今日の一曲

ボッシュが自分の父親はこのアート・ペッパーではないかと夢想していたと語るシーンがある。ヤク中の天才。Art Pepperで、"You'd Be So Nice to Come Home To"



では、また。
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『ブルース』桜木紫乃

2015-01-05 | books
いつもの桜木紫乃のように舞台は北海道。

影山博人、指が六本あった。貧しい長屋暮らし。母親は化粧水飲んで自殺しようとして病院に運ばれたきり戻って来ない。博人と知り合ったのは牧子。中三のときに一度だけ博人と関係を持った。それ以来博人とは会えず、高校を出てから結婚した。その結婚相手の運転手が博人だった…

という冒頭の<恋人形>という短編で主人公は牧子かと思えば、そうではなく博人が主人公だと次の短編を読むと分かる。冒頭の短編で、貧しかった博人がその後経済的に潤うようになったことが分かるのだが、その間博人がどこで何をしていたか、彼と触れ合った別々の女の視線で描かれる。

悲しい人生。嬉しい人生。空しい人生。満ち溢れた人生。桜木紫乃らしい、センチメンタリズム。やっぱりいい。

冷たいが軸がブレない、博人という男が次に何をするのか楽しみに頁を捲った。

ブルース

ブルース… ロバート・ジョンソンでもなくマディ・ウオーターズでもなく。憂歌団で「おそうじおばちゃん」



では、また。
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店名にツッコんでください96

2015-01-03 | laugh or let me die
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2015元旦

2015-01-01 | days


謹んで新春のお慶びを申し上げます
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