頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

店名にツッコンでください16

2010-05-31 | laugh or let me die
Professional Bar TOWSER
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『プロムナード』道尾秀介

2010-05-30 | books

「プロムナード」道尾秀介 ポプラ社 2010年

あちこちに書いたエッセイ集。この人の小説はほとんど読んだことがない。「ラットマン」は途中まで読んだんだけど、その後をどうして読んでいないのか何も覚えていない。

しかしこれはなかなか良かった。小説家の書くエッセイは創作の秘密に溢れているネタバレ的なものや、意外な日常を書いたものなど玉石混交である。いや混淆である。「プロムナード」は、思い出と最近の日常がほんわかと面白く描かれている。

寺内貫太郎一家における日蓮の書いたもの(自分の心などという移ろいやすいものに囚われるでないという教え)の間違った記憶のエピソードなんて巧い。友人が昔書いた石の詩(そろそろ誰か転がしてくれよ、違う景色が見たい)も今の私はやっとその意味が分かるようになった。自力本願ばかりが人生ではないんだなあ。

女の子に押し花の栞をプレゼントした話には一番笑った。中から虫が沸いて来たのでその女の子は、その栞を○○○に入れてしまったのだ。がはは。

全体として道尾秀介がいいひと臭をたっぷりと放っている。もちろんいい意味で。友達になりたいと思う小説家なんてまずいないけど、この人とは友達になりたいなーと思った。

それと最近のポプラ社から目が話せない。いや、それは当たり前だ。目がスピークしちゃイヤだ。興味深いモノを出してくれてるので、目が離せない。


※追記:

読んでいなかったと思っていた道尾秀介。「鬼の跫音」を読んでいた。しかもレビューの中でこれから過去の道尾作品をどんどん読んでいこうと思ったと書いている。記憶は嘘をつくと言うが、

嘘つきに与えられる刑罰は、少なくとも彼が人から信じられなくなるということではない。むしろ、彼が誰をも信じられなくなるということである。バーナード・ショー

嘘とは、私がつくったものではなく、階級に分かれた社会に生まれたものである。だから私は生まれながら嘘を相続している。 サルトル





プロムナード
道尾秀介
ポプラ社

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ムショぐらしはつらいよ

2010-05-29 | laugh or let me die

そういや、まだお話してなかったでしたっけ?

エヘヘ。そう。そうなんですよ。もう長いですね。30年ほどおりますね。

いやいや。網走ではないですわ。ここは湾下刑務所って言いましてね。歴代の政権に逆らった者が秘密裏に逮捕されて収容されるんですわ。

ああ。入り口は分かりにくいんでしょうな。なにやらおっきい橋がかかったらしいですけどね。あれはここ刑務所の真上にあるんですわ。

ええ。海底のさらに下の地底ですかねあそこにあるそうですわ。

ええ。ええ。あいや違いますね。ここは結構つらいんですよ。座ることができませんで、ずっと歩いていないといけないんですよ。

寝る?もう30年は寝てないですね。

ええ。いつもみんなで歌っておりますよ。

きみの~ゆく~みちは~はて~し~な~く~とおい~♪




















東京湾刑務所
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『銀河ヒッチハイク・ガイド』ダグラス・アダムス

2010-05-28 | books

「銀河ヒッチハイク・ガイド」ダグラス・アダムス 河出書房 安原和見訳2005年

The Hitcher's Guide To The Galaxy, Douglas Adams 1979

MI5 spooksというドラマをご存知だろうか?ここ15年観たドラマの中でベスト中のベストである。ハラハラドキドキの英国ドラマだ。その中で技術者コリンが殺害されてしまう。彼の大親友マルコムがコリンの愛読書は「銀河ヒッチガイド・ガイド」であると言う。それを先日観たので、それをきっかけにして書棚に眠っていた本書を読んだ。

大森望氏は「バカSFの歴史に燦然と光り輝く超弩級の大傑作」だと言う。嗚呼その通りだ。ストーリーについて語る事はあまりない。いや、語れる事がない。いや、語れない。いや、語る能力が私にはない。

ご興味がある方はちょこちょこっと調べればすぐに分かる。

Googleでanswer to life, universe and everythingと検索すると出てくるのがその答え。それが本書のネタなのだ。そんなんありか?と思いながらついつい読んでしまった。SF読みではない私でも。英語圏ではブームを巻き起こし影響を与えたのはその辺なんだろうか?

どの辺?






銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)
ダグラス・アダムス
河出書房新社

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5月27日(木)のつぶやき

2010-05-28 | digital, blog & twitter
00:34 from HootSuite
RT @kuromog: RT @copozou: @twj 神奈川県鵠沼で、今、自殺しようとしているヒトがいます。アカウントandykelly0602 なんとかなりませんか?これを見ているフォロワーさん拡散して下さい。
00:35 from HootSuite
I agree RT @satomika: うっかりフルスクリーンでカエラ充。堀北真希ちゃんとのやつはビミョーだったけどこれはかっわいい。


00:36 from HootSuite
和田町 RT @pochomukin_neo: 鹿島田 RT @doki501: 小田原 RT @double_y513: 田原町 RT @emi_miya 津田沼 RT @korokoromash: 田町 RT @Seana_Laurant: 【急募】田がつく駅
00:40 from HootSuite
岡田美里が言った。みなさん、こんばんみりー
00:50 from HootSuite
テレビよりラジオ。今一番面白いのは小島慶子のキラ☆キラ。特にオープニングトークは必見!いや見てねえよ。 #kirakira
00:58 from HootSuite
浪人ばかりがいる、やや殺気あふれる家。浪人ホーム
01:01 from HootSuite
CHO CHO TRAIN(これであってる?)をもしも五木ひろしが歌ったら、を歌ってるなう
01:03 from HootSuite
私は水割りなうです。 RT @takao_rival: めずらしく、ウィスキー(少量)をロックでw
01:18 from HootSuite
とてもはずかすぃ。カート・ヴォネガット・ジュニアをずーーーっと、カート・ヴォガネットだと思ってた(涙)(恥の汁)
01:27 from HootSuite
そろそろ寝るか。みなさま、おやすみなさいぜりあ
19:35 from web
あっは~ん、うっふ~ん。桃色つぶやき。さ~か~せ~て~♪
19:37 from web
Lady GagaのBad Romanceが脳内から離れない
22:22 from TwitBird iPhone
かなしい~けれど~♪おまえは留守中~♪がらんど~がらんど~♪
23:41 from TwitBird iPhone
今日訊かれました。ジャイカってどんなイカ?と。
by full3 on Twitter
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意外とベジタリアンな私

2010-05-27 | days






これが夕飯

298円の煮物弁当と261円の海草サラダ

どんだけヘルシーなんだよって話ですよね?

あとどんだけ長生きしちゃうんだよって話ですよ。

タバコはやめちゃうし、ほんとにねー。

ヘルシーって、

減る死なのかな、あっはっはっは。



全然長生きしたくないのに、

健康的な食事をしている自分がよく分からない。

色んな意味で自分がよく分からない。


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『追想五断章』米澤穂信

2010-05-26 | books

玉置浩二と青田典子が、沢尻エリカのお尻が、鳩山首相が、色んなモノが迷走している最近、いかがお過ごしでしょうか?

どこか気に入らなかった場合とか、評価が低くなってしまった場合、言葉は少なくなってしまう。昨年の「このミステリーがすごい」国内確か5位。同じ作者の小説がいくつもランクインしていた。

おじの経営する古本屋でバイトしている私のもとに、女性が自分の父親が生前に書いた小説を探してくれという依頼があった。少しずつ分かる真相とは。

うーん。ラストで判明する真実というのが予想した通りだったのだ。それまではすごく良かったんだけど。ミステリーについては、私はどんでん返して欲しいと思って読んでいるのだから、どんでん返して貰えない場合評価は低くせざるを得ない。しかしラスト以外、特に全体の雰囲気は良かった。


TBSラジオ小島慶子のキラ☆キラでビビる大木が、玉置浩二にガッカリしたという話をしていたのが、この本よりも印象に残った今週の前半だった。







追想五断章
米澤 穂信
集英社

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渡辺篤史の建もの探訪

2010-05-25 | laugh or let me die

みなさんこんにちは渡辺篤史です。

今回の建もの探訪。

どんなステキは建ものに出会えるでしょうか。

おっとこれはいきなり素晴らしい。

塀が何とも言えない良い味を出していますね。

そしてポールの数々がセンスを感じさせます。

斜めの屋根もこれまた素晴らしい。

このステキな御宅にお住まいのふるさんに話をきいてみましょう・・・














ふるさんの家







21世紀、しかも大都会にこんな家が残っているとは、日本てなかなかステキだと思う。レディー・ガガの次のPVが、この家を使って撮影されたらさらにステキだと思う。



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古代に熱いマンガ『ヒストリエ』1・2巻 岩明均

2010-05-24 | books

紀元前343年ペルシア帝国の西の端アッソスの町でアリストレスと若きエウメネスは出会う。故郷カルディアへと戻るエウメネスは子供の頃を思い出す。おぼっちゃんだったはずのエウメネスは実はギリシア人ではなくスキタイ人で奴隷となる身分だった・・・後にプルタコスの英雄伝に載るほどに人物の出自は・・・

いやいやいや。昨年だったか朝日新聞に誰かがオススメマンガとして挙げられていた。すっかり忘れていたはずなのに突然スイッチが入り読んでみた。

この時代の歴史に全く詳しくないので何が歴史的事実ってやつかはよく分からない。たぶんそれを踏まえて描いているんだろう。しかし、ちょっとしたミステリーのような造り、この先いったいどうなるんだろという期待、とても面白く読ませてもらった。

奴隷と一般ギリシア人の区別なんて考えた事もなかったが、そんな事実もトスンと頭に入って来る。殺戮がやや日常的だった時代、日本の戦国時代などを思うと、たとえ今現在戦争がないとしても、それは一時的な現象に他ならず、長いスパンで見れば短期の出来事にすぎないように感じる。

私は、人間は殺すという本能をやや壊れた形で持つ生き物、だと思っている。ゲームに勝つとか利益をあげるというような形で昇華出来ている人もいるしそうでない人もいる。昇華出来ない人に必ずしも罪があるとは限らず、昇華出来ない=本能に従う人間がある程度以上増えれば、今我々が生きている状況が一変する可能性が高い。

秋葉原の惨劇のような事件が日常的になるかも知れないし、大量破壊兵器が平気で使われる日が来るかも知れない。

ちょっと堅い話をしてモテようとしても、へーきがへーきで使われるなどとおやぢギャグを入れていればやはりモテるわけがないのだ。一度ブログ読者にモテてみたいものだ。ぐわっはっはっは。





ヒストリエ(1) (アフタヌーンKC)
岩明 均
講談社

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一枚の写真から

2010-05-23 | travel





ラーメンが頭から




ぎゃー!
ラーメンがぁ
ラーメンがぁ
私の頭からラーメンがぁ!





もう何日も考えているのに、以上の台詞しか思い浮かばない。



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『1Q84 BOOK3』村上春樹

2010-05-22 | books

「1Q84 BOOK3」村上春樹 新潮社 2010年

BOOK1BOOK2を読んでから知り合いに面白かったと言ったら、実は彼はハルキストで山のような村上作品を貸してくれた。その全部を楽しんだとは言えないけれど、大方楽しませて貰ったし、何より意外なほど楽しんだ。貸してくれたSさんに感謝。

そのSさんがBOOK3を貸してくれた。その彼が言うのはハードルを上げるなという事(あまり期待するなという意味と解釈した)と青豆と天吾の純愛にはあまり興味がないという事と、牛河のエピソードが面白かったという事。なるほど。

ストーリーをすっかり忘れてしまったので復習しようかと思ったけど、まっいいかと読み始めた。何となくのうっすらとした記憶でも問題なく入り込める。

「・・・希望のあるところには必ず試練がある。あんたの言うとおりだよ。そいつは確かだ。ただし希望は数が少なく、おおかた抽象的だが、試練はいやというほどあって、おおかた具象的だ。それも俺が身銭をきって学んだことのひとつだ。」(49頁より引用)

「報酬は労働に対するものであり、結果に対するものではありません。」(138頁より引用)

ふむふむ。二つ引用してみた。村上春樹とドストエフスキーに共通するのはストーリーがどうのこうのとか、ラストでどんでん返しだとかそういう分かりやすい所に面白さが転がっていない、しかし登場人物がふと漏らす台詞やメタファーに面白さがどかどかと転がっているという点だ。

ミステリーやスパイ小説、恋愛物などの純エンターテイメント小説は言わば、コーラを飲もうとしてペットボトルからごくごく飲んであー美味しかったと思う体験だったり、生まれて初めてマウンテンデューを飲んでみるような体験である。しかしハルキムラカミは、床のあちこちに液体がこぼしてあってそれを一つ一つ蹲ってぺろぺろと舐めて回るような体験だ。どんな譬えやねん。

何が楽しいんだか何が美味しいのかよく分からずじわじわと進んで来る感じ。尚更よく分からなくなってきた。まあいい。ハルキストでない門外漢の私の限界がこの辺にあるようだ。

青豆と天吾の純愛物語にはそんなに興味がないと言う人がおられたが、しかしそもそも1Q84の底辺にはその純愛物語が横たわっていると思うので、それに興味がないと確かに面白くない作品になってしまうだろう。私はそもそもあまり期待を大きくしていないというか、頭を真っ白にして読んでいたので結構面白いと思って読んだ。いや、面白いという言葉は合わない。良かったと言い換えておこう。

ラストのまとめ方に賛否両論あるようだ。分かりやすくまとめた事が気に入らない人がいてもおかしくないんだろうと思う。それがムラカミハルキらしくないという印象を多少受けたが、しかしハルキらしいとからしくないと語れるほどの私ではない。ラストは収まる所にパコッと収まったのではなかろうか。

BOOK2の後に続編があるかないかという予想があったそうだ。BOOK4は果たしてあるかと問われれば、あっても良いしなくても良いし、作者に書く気があれば書けるだろうし完結したのならそうなのだろう、と答える。

最後に、自分がもし天吾ならば人生の中で青豆のような存在、青豆なら天吾のような存在にぜひ、ぜひ出会いたいと願う。Terra Incognita(未踏の地)とは彼らの事だろうか。






1Q84 BOOK 3
村上 春樹
新潮社

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『風の歌を聴け』村上春樹

2010-05-21 | books

「風の歌を聴け」村上春樹 講談社 1979年

デビュー作。やっと読む事ができた。

驚いた。アイワズサプライズドゥ。何に驚いたかって?30年経っても村上春樹の世界には何も変わりがない事に。1Q84の世界観、文体と大きな違いは見られない。いや、むしろ全然違いがない。

突如として鳴る電話。静かに流れるストーリー。鼠というメタファー、相変わらず何がテーマなのか分からない。いや相変わらずというのは読んだこちらの都合だった。出版された順で言えば、1Q84の方が相変わらずだ。

と、世界観や文体は変わらないけれど、変化している点があるとすれば、エンターテイメントとして読みやすくなっている事だ。初期の作品は読みにくい。直木賞系じゃなくて芥川賞系、ノーベル文学賞系なのだから読みにくくて当たり前なのかも知れない。しかし「風の歌を聴け」は1Q84と較べるとずっと読みにくい。

読みにくい、から読みやすいと作品によって変化しているのに、依って立つ軸は全くブレていない。このマイペースな世界が人を惹き付けるのだろう。

先日紀伊国屋書店で80歳ぐらいのおばあさんが1Q84 BOOK3を買っておられた。冥土の土産にでもする・・・いや失礼。超国民的作家である事がよく分かる。

その内、ハルキッスとかハルキッズとかハルキングとかムラカミカミカミとかいうような商品が出てきそうだ。






風の歌を聴け (講談社文庫)
村上 春樹
講談社

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『螺旋』サンティアーゴ・パハーレス

2010-05-20 | books

「螺旋」サンティアーゴ・パハーレス ヴィレッジ・ブックス 2010年
El Paso de la Helice, Santiago Pajares 2004

大ベストセラーSF小説「螺旋」に次の巻が出ない。なぜなら作者トマス・マウドがどこにいるか分からないから。出版社社長の命を受け、探しに行く編集者ダビッド。スペインの田舎町で作者は見つかるのか・・・ドラッグ中毒のフランのエピソードを織り込みながら・・・

ふむ。悪くない。と言うか無駄に長いなーと思って読んでいた。そしてトマス・マウド(この小説の中のフィクション)が何者なのかそれだけを追って読んでいた。そして、それが誰だか分かった時、おーと驚きかつ巧いなーと思った。そして深く反省した。

この本はその謎解きだけを追って読むべき本じゃないと。ラストに至る過程で色々と語られる事、その全てを楽しむべき本だった。登場人物を色々あちこち愛でるべきだった。

しかし和歌っても、五ー七ー五ー!じゃなくて、分かっても既に遅い。最初から読み返す気にはちょっとなれない。ラテン・アメリカ文学とかスペイン文学とどうも縁がないのだがなぜだろうか?ラテン系と言うよりガテン系だからだろうか。

たぶん貴方の方が私よりもずっとこの「螺旋」を楽しめるはずである。かしこ。


あ、そうそう。記事の一番最初にあった「このブログの説明・目次」は下(時間的にずっと過去に)に持って行きました。なんか邪魔かなと思ったので(ずっと前から置いてあったのに、今さら?) カテゴリーの一番上に置きましたのでそちらから見に行くか、目次はブックマークの一番上に置いてありますのでまたそちらも宜しくお願いイタチます。






螺旋
サンティアーゴ パハーレス
ヴィレッジブックス

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マンガ『おろち』楳図かずおはスゴかった

2010-05-19 | books

まことちゃんハウスとか、グワシや奇天烈な人柄が先行して有名な楳図かずお。ホラー系を描かせると並ぶ者がいないという話は聞いていたが、機会があったので読んでみた。絶版になっている秋田文庫だと全3巻。復刻版で全4巻。全て読みきりの短編(一本一本は長いので中篇か)

<姉妹> おろちがたまたま入ったその家では美しい姉妹が。しかし18歳になることを極端に恐れている。18歳になると遺伝で醜くなってしまうと言う。姉妹はその後・・・

<ステージ> 3歳だった佑一。父親が車に轢かれて死ぬ。運転手の顔を覚えていた佑一はその顔がテレビに出ているお兄さんと同じだったことから「おはようのおにいたんがとうたんをひいた」と言う。しかし大人は信じてくれない。そしてそして・・・

<カギ> 嘘ばかりついていて誰にも信じてもらえない幼稚園児はうそつきというあだ名をつけられる。そんな彼に重大なアクシデントが。狼少年に何が・・・

<ふるさと> 村で育った彼は都会へ出る。しかしヤクザな生活を続けている内に命に危険が。村に帰りたいと願う彼に・・・

<骨> 貧乏でかわいそうだった千恵に良縁が。しかし夫が死に・・・

<秀才> 赤ん坊だったとき強盗が家に。首に傷をつけられたが命に別状なし。赤ん坊は長じて秀才となり・・・

<眼> 盲目で優しい彼女の家で殺人事件が。無実の罪で父親が捕まる。真犯人のすぐそばにいた彼女は・・・

<戦闘> 父親は学校の教師。困った人に異常なほど優しい。息子のもとに怪しい人物が近寄ってくる。父親の過去を知るらしい。実は暗い過去を持つ父に対して・・・

<血> 珍しくおろち本人が観察者のみならず参加する作品。名門門前家に生まれた姉妹。妹は常に出来る姉と比較されひねくれたまま大人へ。意識を失ったおろち本人が、門前家の遠縁の娘としてストーリーに入ってくると、そこは地獄の一丁目・・・

 いやいやいや。怖い・面白い・やめられない。おろちという第三者の目から見たよく出来た短編小説のようだ。ホラーというジャンルからややはみ出ていてそれがまたいい。

わざわざ金と時間をかけて読む価値がある。ストーリーとコマ割りがよく計算されているし、絵も本当によく描き込まれている。タッチは古いというか独特の不可思議な味があるのだが、それがむしろ怖さを増している。漫画(マンガとすべきかまだ迷い中)は動きをどこかで止めて、それと描くわけで、そんな事当たり前なんだけど。映画やドラマは動画で描写するのだから、どこにフォーカスするのか、どこを画面に入らないようにするのか、言わば画面に入るものを切り取るという事が重要な仕事である。漫画は、現実の世界が動画で動いているに対して、それを静止画に変えてしまうのだから、どんな風に静止させるのかが重要な仕事だ(ええ。当たり前ですとも。)

 楳図かずおは、登場人物の静止のさせ方が絶妙だと思う。







↑思わずインスパイアーされ描いてしまった。





 
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誕生日

2010-05-18 | poetic inspiration

<その壱>

たんじょーびんびんびんびーびん(噛むんとフニャンフニャン フニャンニャニャンのメロディで)

もういっちょ!

たんじょーびんびんびんびーびん♪

<その弐>

え?浴衣じゃダメなの?羽織袴でもダメ?え?法被法被なの?

はーーぴぃばーすでーとぅゆー♪

<その参>

タクシー乗らないの?常磐線もいやなの?

はーーぴぃバスでーとぅゆー♪

<その四>


風呂?風呂?それでいいのね?お風呂入るのね?やっと入ってくれるのね?

はーーぴぃBATHでーとぅ湯ー♪






ふぅ。もうちょっと普通に自分の誕生日を祝う。それこそが来年の目標だ。

そして今年もまた何にも貰えないに決まってる。そうに決まってる。






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