頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『定年オヤジ改造計画』垣谷美雨

2018-04-29 | books
長年勤めた石油会社を定年退職した、65歳庄司常雄。博打をやるわけでもなく、借金することわけでもなく、家族に暴力を振るうわけでもなく、夫として、二人の子の父親として、まあまあ無難に過ごしてきたと思っていた。しかし、妻の様子がおかしい。自分と一緒にいるのを避けているようだ。まさか「夫源病」なのか。息子夫婦の小さな子供の保育園のお迎えをするようになってから学ぶ、「3歳神話」の誤りや、「妻とはこうあるべき」という考えがいかに間違っていたか・・・

おじさんを、女性の目から揶揄するだけのドタバタコメディーだと思って読んでいたけれど、これが意外なほど面白かった。たしかに、おじさん(おじいさん)は揶揄されているけれど、過度に戯画化されているわけではなく、妙にリアリティーがある。

「母親というのは、あのときああしてやればよかった、あんな言い方をするんじゃなかったって、後悔を死ぬまで引きずるらしいです」
「それは大変だな」
「子育ての責任を一人で背負わされていると、そうなるんでしょうね」
「え?そうか……そうなのか」
「自分には知らない世界がたくさんあるらしい。想像もしたこともない感情がある。

「パリ子のダンナは何て言ってるんだ?」
「もちろん賛成よ。どこでも好きなところへ行っておいでって、いつも言ってくれてるらしいわ」
俺もついて行きたいのだが…
「だって、パリ子のご主人は男らしいもの」
「え?男らしいっていうと?」
「女の後ろを金魚の糞みたいについてきたがるような男じゃないもの」

そして、考えさせられることも多い。

「たぶん大正時代からじゃねえがと思う」と兄が腕組みをして宙を睨んだ。「子育ての全責任を母親になすりつけるようになったのは」
兄は学歴はなくとも、物知りで教養溢れる人物だった。
「ちょうど日本にも資本主義が導入された頃だべさ。それまでは、日本人の八割が農業やってたんだけんども、男が勤め人になって女が家事育児に専念するようになったのっさ。そういうのが会社側には好都合だったんだ」
「んだな。男を朝から晩までこき使うためには、家で家事育児全般を引き受けてくれる女が必要だったってこどだろ?」

身につまされることも多いのだけれど、それはおじさん的な、「女はこれをやるべき」という考えが誤りということだけではなく、広く「他人の気持ちは、ある程度汲みとらねばならぬね」というようなこと。汲み取り過ぎはあかんけれど、全く汲み取らないのもあかんということなのでしょう。

定年オヤジ改造計画

今日の一曲

ストーリーや設定は面白いのだが、長澤まさみの演技が必ずしも役柄にフィットしていないような気がしなくもない、ドラマ「コンフィデンスマンJP」の主題歌、Official髭男dismで、「ノーダウト」



では、また。
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店名にツッコんでください187

2018-04-27 | laugh or let me die
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『引き抜き屋 1(鹿子小穂の冒険)・2(鹿子小穂の帰還)』雫井脩介

2018-04-25 | books
父親が創業したアウトドアメーカーで部長をしていた娘、鹿子小穂。新しい経営体制を築くため、やって来た新しい取締役、大槻と考えが合わない。父親は、大槻をとり、娘は会社から放り出された。娘は、ひょんなことから、ヘッドハント会社に身を寄せることになった。いきなり任されることになるクライアント・・・ヘッドハントの実態とは・・・

これは面白かった。

ヘッドハント業界に特に興味があるわけじゃないのだけれど、そういう事とは無関係に、小説として面白い。

彼女が学ぶ、「人間てさー」がいい。学校を出てから、すぐに父親の経営する会社にずっといたので、ある意味世間知らずだったのが、ヘッドハンターという、技術だけでは成功しない仕事を通して色々なことを学ぶ。ものすごく良くできた、成長物語だった。読みやすいのに含蓄深い。オススメ。


引き抜き屋(1)鹿子小穂の冒険引き抜き屋(2)鹿子小穂の帰還

今日の一曲

椎名林檎で、「静かなる逆襲」



では、また。
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『枕草子のたくらみ』山本淳子

2018-04-23 | books
もちろん、読んだことなどあるはずがない「枕草子」 古文の授業のような、原文はこう言っている、古典文法はカクカクシカジカなので、現代語訳はこうなる的なものではなく、時代背景や、清少納言のキャラクター、中宮の定子(ていしと入力しても変換されなかったけれど、さだこで変換された)(ちゅうぐうていしと入力すると中宮定子と変換された)のキャラやら一条天皇その他、その時代の人物の背景を詳しく、優しく教えてくれる。

原文とそれに対応する現代語訳は多少出て来るけれど、飛ばしてもあまり差し障りなし。清少納言は、わざと藤原道長らのような権力の中枢にいる者のことは書かなかった。そういう戦略だったそうだ。なるほど。

また、清少納言の感覚が現代人の我々とオーバーラップしていたりもしていて面白い。

宮仕へする人を、あはあはしうわるき事に言ひ思ひたる男などこそ、いとにくけれ。げに、そもまたさる事ぞかし。かけまかくもかしこき御前をはじめたてまつりて、上達部、殿上人、五位、四位はさらにもいわず、見ぬ人はすくなくこそあらめ。女房の従者、その里より来る者、長女、御厠人の従者、たびしかはらといふまで、いつかはそれを恥ぢ隠れたりし。
(宮仕えする女房を、尻軽でよくないと言ったり思ったりする彼氏なんかときたら、本当に憎らしい。でもそれもまた一理あるのよね。口にするのも畏れ多い帝をはじめとして、公卿、殿上人、五位、四位といった貴族の方々はいうまでもなく、女房が顔を合わせない人は稀だろうから。女房の召使、女房の自宅から来る者、下女やトイレ掃除の従者、有象無象の類いまで、女房たる者がいつ応対を恥ずかしがって隠れたって?そんなこと一度だってありはしない。
「枕草子」第二十二段「生ひさきなく、まめやかに」


女房=キャリアウーマンといったとこよだろうか。仕事を持つ女性を良く思わない男は、今も昔もいるってことだろうか。収穫本だった。

枕草子のたくらみ 「春はあけぼの」に秘められた思い (朝日選書)

今日の一曲

岸田智史で、「きみの朝」



では、また。
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『実践!! 瞑想の学校』ネルケ無方 プラユキ・ナラテボー 藤田一照 島田啓介 宮下直樹 井上ウィマラ

2018-04-21 | books
瞑想のやり方を実践的に教えてくれる。

曹洞宗の住職のネルケ無方氏は、座禅の方法。タイの寺院のプラユキ・ナラテボー氏は、ありのままに見て気づく手動、指動瞑想を。曹洞宗国際センターの藤田一照氏は、座禅とリラックスの方法を。

ネルケ氏の、経行(きんひん、歩く瞑想)の話とか、藤田氏の上半身リラックス法がなかなか興味深かった。

実践!! 瞑想の学校: どうやって坐る?なにがはじまる?日常にどう生かす? (サンガ)

今日の一曲

Grover Washington Jrで、"Just The Two Of Us"



では、また。
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『発酵文化人類学』小倉ヒラク

2018-04-19 | books
大学で文化人類学を学んだ著者。パリで美術を学んだ後、日本でデザイナーをしていた。忙しくしていたら、喘息やアトピーがぶり返し、不眠で肌ボロボロ。友人の大学の恩師を紹介された。それが、発酵学者の小泉武夫。著者の顔を見るなり、「お前ッ、さては免疫不全だな。味噌汁飲め!納豆と漬物食え!」 その通りにしたら、快調になった。発酵に興味を持っていたら、知り合いの実家が山梨で味噌を作っていて、デザインを頼まれ、段々と発酵の世界へ。

本書は、発酵とは何か、味噌、酒、醤油はどうやって作られているか、とっても軽く分かりやすく書かれている。

知らないことだらけ。面白かった。

発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

今日の一曲

The Style Councilで、"My Ever Changing Moods"



では、また。
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『神さまたちの遊ぶ庭』宮下奈都

2018-04-17 | books
「緑の庭で寝ころんで」で先に、後日談を読んでしまった、宮下一家の北海道山村留学の話。後日談じゃなくて、本編のこちらを後で読んだ。読む順序をしくじったかなと思っていたけれど、杞憂だった。

夫の希望+宮下さん本人の意向+息子二人の意向+娘の意向により、福井から、帯広にやや近い、でも僻地と言っていい、トムラウシに家族で住むことになった。

町全体が一つの家族のよう。入学式も卒業式も、先生、生徒、父兄だけじゃなく町の人たちもみな参加する。中学生が5人、小学生が10人。一つの学校に通う。校長先生自身が人生を楽しもうとしていてユニークだし、先生たちも生徒になにかを強制する感じでもない。充実した行事。学芸会やスキー教室など、勉強する暇がないくらい。

という風に、子どもたちの話を中心に、日記風に、一章が数行から一頁程度に細かく書かれている。基本的に、「短編小説よりも長編が好物」派なのだけれど、本作の形式はとても良かった。各章(というより、それぞれの日の日記)に毎回一つ小ネタがあり、たぶん100回以上クスッと笑ってしまった。

二月某日
浮かれた夫が車を買い替える
ぜんぜんかっこよくない。なんでわざわざハイエースなんかに替えるのか。山に友達が遊びに来たときに乗せられるように、だそうである。しかし、夫には友達はいない。


ゴールデンウィークには雪が積もった。麓の屈足温泉の露天風呂に浸かって、どんどん降ってくる雪を見ていたら、「ああ、もうすぐクリスマスだな」と思った。違う。五月だ。脳が完全に騙されている。受け取った情報を素直に解析した結果、この冷え込みは、この積雪は、カチャカチャカチャ、チーン、クリスマス!と導き出されたんだろう。錯覚ってすごいなあ。脳の正直な反応なんだなあ。


てな感じ。物質に満たされた都会の生活と、足りない田舎の生活。色々考えさせられるよ。ホントに。

改めて全体を振り返ると、二点思い浮かぶ。自分も北海道の山村留学をぜひしてみたいと強く思ったということと、宮下さんの飾らない人柄がすごくいいということ。母親として、僻地のメンバーの一員として、絶妙の距離感を保っている。くっつきすぎず、離れ過ぎず。文章も軽妙で、読んでて楽しい。長編か短編か重要ではないのかも知れない。

ものすごーく、オススメ。宮下一家のは一年で福井に戻ったけれど、5年、6年と居続ける家族がいくつもあるというのもうなづける。

神さまたちの遊ぶ庭 (光文社文庫)

今日の一曲

Suchmosで、"808"



では、また。
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『架空の犬と嘘をつく猫』寺地はるな

2018-04-15 | books
羽猫山吹、9歳。祖父は財産を食いつぶす夢ばかり追いかけ、祖母はよく分からない店をやり、父は仕事のやる気がなく、母は死んだ弟がまだ生きているかのような抜け殻の人生を生きている。山吹の1988年から、2018年を描く。

面白いのかそうでもないのか、判断に困る。笑えるわけでもないし、人生を生きる知恵に満ちているわけでもない。にもかかわらず、つい頁をめくる手は止まらない。

児童養護施設に行った、山吹は思う。

なんだ、みんな普通の子どもだ、と山吹は思ってから、ケーキを喉に詰まらせそうになるほど、自分のその感想に驚いた。こういうところにいる子どもは「普通じゃない」と思っていたのだと知る。勝手に「かわいそうな子ども」の枠に当てはめようとしていたんだ。


「俺は、犬を撫でよったね」
「犬?」
「うん。架空の犬ね。架空ってわかる?実際には存在せんってこと。犬は飼うとらんやったけん。俺の心の中におる犬ね。犬のことを考えると、ちょっとだけ、気持ちが紛れると」


物凄くオススメというわけではないけれど、一風変わった純文学+成長物語を読みたい人にはかなりオススメ。

架空の犬と嘘をつく猫 (単行本)

今日の一曲

Anita Bakerで、"Sweet Love"



では。また。
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店名にツッコんでください186

2018-04-13 | laugh or let me die
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『伴走者』浅生鴨

2018-04-11 | books
「夏・マラソン変更」は、世界のトップまではいかない現役のマラソン選手淡島が主人公。ヨーロッパの大手クラブチームで活躍したい日本人選手内田。事故で全盲となってしまった。しかし視覚障害者のマラソンなら世界のトップになれる。パラリンピックに出場できると考えた。しかし伴走者が必要。非常に速いスピードで走るため、伴走者にも相当な実力が必要とされる。白羽の矢が立ったのが、淡島。マラソンの伴走は、想像以上に難しい。内田と淡島はトップになれるのか・・・

「冬・スキー編」は、学生時代は日本最速と言われたが、大学卒業後、東北の乳業メーカーの営業として頑張っている立川が主人公。会社が障害者スキーのスポンサーになるので、パラスキーの伴走者を命じられた。もう長く滑っていなかった。担当するのは女子高生鈴木晴。明るいが練習をさぼりがち。しかし、凄い才能を持っている。過去の栄光はあるものの他人の気持ちを考えられないやや傲慢な立川と、明るいがやる気がない晴。このコンビは果たしてうまくいくのだろうか・・・

どちらの二編も素晴らしかった。

パラ競技は、ほとんど観たことがないし、大変さなど考えたこともなかった。伴走者に、物凄く高い技量が必要となるのも、目から鱗が落ちる思いだった。

晴の後ろ姿からは、恐怖などまるで感じられなかった。本当に晴は弱者なのだろうか。目が見えなあというのは視覚に頼らないということだ。その代わりに晴は多くのものに頼っている。風に、音に、匂いに、皮膚に感じる僅かな気配と自分自身の感覚に。涼介は視覚を失えば何もできなくなるが、晴は視覚がなくとも多くのものを利用し、世界を見ている。

単一のものに頼るよりも、多数のものを利用する方が、より競争力が高いのかも、などとも思った。

伴走者

今日の一曲

Stringspaceで、 "Desafinado"



では。また。
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『聖の青春』大崎善生

2018-04-09 | books
昨今の将棋ブームを見て、そう言えばこんな本、昔読んだけど、内容よく覚えていないやと思い、再読。

村山聖、昭和44年、広島生まれ、3歳の時に腎ネフローゼにかかり、長期入院。以降、健常とは言えない状態のまま、将棋に夢中になり、中学の時には、真剣師小池重明を破り、風のように将棋界を駆け抜けてゆく・・・そして、平成10年に亡くなった。

彼が病気だったということ以外、まるで初めて読んだかのように新鮮だった。

聖のキャラクターがいい。将棋には猛烈に真剣な代わりに、「片付けられない」タイプで、漫画とミステリー小説の山に囲まれて暮らしている。麻雀では負けた者が借金するのは決して許さないのに、多額の寄付をする。そして、周囲から愛される。大きな少年のようだ。

彼が将棋界に出現した時期は、中原誠や加藤一二三から、谷川浩司に世代交代した頃で、羽生善治がだんだんと頭角を現した頃。東の羽生、西の村山と言われたくらい、聖も強かった。

非常に優れたドキュメント。再読でも充分に堪能できた。

あらためて、人は永遠には生きられない。明日死んでも後悔なきように生きたいというような、(当たり前)のことを思った。

聖の青春 (角川文庫)

今日の一曲

Sungha Jung演奏、Stevie Wonderのカバーで、"Isn't She Lovely"



では、また。
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『おまじない』西加奈子

2018-04-06 | books
全て女性が主人公の短編集。全体的になかなか良かったのだけれど、特に「孫係」と「あねご」が良かった。

「孫係」: 長野で大学教授をしているおじいちゃんが、ママとパパと小6の私が住む家に1ヶ月だけ住むことになった。ママはテンションが上がりっぱなし。でも私にとっては他人と暮らしている違和感がある。とても上品なおじいちゃんと二人きりで本音で話す機会があった。おじいちゃんの口から出てきた意外な話とは・・・

「あねご」: 酒癖が悪いキャラでOL生活を乗り切っていたが、派遣の契約は更新されなかった。ブスで大酒飲んで泥酔するしか能がない私が、結局たどり着いたのは、キャバクラ。まさに天職だ。そこにやって来た、情けないいじられキャラのお客さんと・・・

「孫係」の、「我々はみな、何かの係を演じているのである」というテーマ。なんだか哲学的だし、色々考えさせられる。

おまじない (単行本)

今日の一曲

MONDO GROSSOで、「偽りのシンパシー」



では、また。
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『許されざる者』レイフ・GW・ペーション

2018-04-04 | books
スウェーデン警察で、伝説の刑事として長官にまで上り詰めたラーシュ・マッティン・ヨハンソン、67歳は、定年退職した。その後、脳梗塞の発作で体が自由にならなくなった。リハビリなどめんどくさい・・・担当医から思いがけない話が持ち込まれた。女医の父親は亡くなっているが、牧師で、告解として信者に、過去の殺人事件の犯人を知っていると言われたことがあるそうだ。父親も、そして娘もそのことがずっと気になっていた。この件について、調べて欲しいと言うのだ。ちょうど暇だったので、調査することにした・・・事件は1985年。イランからの移民の娘ヤスミン9歳が殺された。当時の警察の担当官は能力が著しく欠如していたのと、同時期に首相の暗殺事件があったため、容疑者を探しだずっとことができなくなってしまった。そして、つい先日、時効を迎えてしまった・・・コネと優秀な友人の力を借りながら、鋭い捜査を進めて行く、 真実に辿りつけるのか・・・

いわゆる「アームチェア・ディテクティブ(安楽椅子探偵)」の変形型ミステリー。外出できない訳じゃないけれど。

年寄りが事件を解決する様を楽しむと言うほどの年寄りではなく、むしろ捜査の鋭さが光る。

犯人は比較的早く分かるのだが、それからがなかなかにくい展開をする。そして衝撃的なラスト。

スウェーデン社会について考えさせられるところもあり、またミステリーとしてもかなりのハイレベル。この作家の翻訳が出るのは初めてだそうだが、本国では評価が高いそうだ。これからドシドシと翻訳を出して欲しい。

許されざる者 (創元推理文庫)

今日の一曲

Jacques Loussierで、「トッカータとフーガニ短調」



では、また。
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『そしてミランダを殺す』ピーター・スワンソン

2018-04-01 | books
ヒースロー空港で出会ったテッドとリリー。テッドが妻の不貞について不満を漏らすと、リリーは彼女の殺害に協力すると言いだした。計画が進むと・・・

第2部に入ると、大きくどんでん返しがある。まさか◯◯はX Xだったのか!

それ以外にもどんでんが返されるけれども、驚くのはラスト。まさかそう来るとは。非常にサッパリしたエンディングで、なかなか好みだった。

どんでん返し以外には、リリーのややサイコパスっぽい内面に読み応えあり。でも、基本的には、どんでん返し好きの読む小説。

そしてミランダを殺す (創元推理文庫)

今日の一曲

DAOKOと岡村靖幸で、「ステップアップLOVE」



では、また。
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