頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『藩邸差配役日々控』砂原浩太朗

2023-07-31 | books
江戸の藩邸で差配役(何でも屋)を務める里村に持ち込まれる難題の数々。藩主の息子が行方不明になる。出入り商人の入札不正疑惑。邸の厨房に妙に色っぽい女が入ってきた。藩主の正室の飼い猫行方不明など。

すごく良かった。中間管理職小説としても江戸時代小説としても人間ドラマとしても素晴らしい。

 

今日の一曲

Post Maloneで、 "Mourning"



では、また。



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『ゴリラ裁判の日』須藤古都離

2023-07-29 | books
カメルーンのゴリラのローズが研究者の指導で英語を理解し、手話で会話できるようになった。アメリカの動物園で夫となるエサウと出会う。しかし彼は転落した人間の子供を傷つけるかも知れないと判断した動物園側に射殺されてしまった。ローズは動物園を訴える。

荒唐無稽っぽいのに、意外な展開と哲学的な話に翻弄される。スゴイ小説だ。

 

今日の一曲

サザンオールスターズで、「盆ギリ恋歌」



では、また。



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『JK、インドで常識ぶっ壊される』熊谷はるか

2023-07-27 | books
中3のときに親の仕事でインドに越すことになった。食事、宗教など日本とは大きく違うことをわかりやすく書いたエッセイ。

自分が高校生の頃インドに住んだとして、こんなにしっかりと周囲を見ることはできなかったろうなと想像する。読みやすいけど、中身は厚い。

 
今日の一曲

Mrs. GREEN APPLEで、"Magic"



では、また。



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『この夏の星を見る』辻村深月

2023-07-25 | books
コロナ禍で学校の活動が難しくなった中高生。茨城、東京、長崎で望遠鏡を自作し、星を見つけるコンテストをやってみるという話。

とても面白かった。中高生の青春というとスポーツか恋愛がまず浮かぶが、文化系のクラブでも、燃えるような青春を過ごせることが描写されている。


 

今日の一曲

Aimerで、"Resonantia"



では、また。



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『図書館のお夜食』原田ひ香

2023-07-23 | books
亡くなった作家の蔵書だけを収蔵し、夜しか開館しない図書館。オーナーと面接し勤務することになった、色んな過去を持つ従業員たちの連作短編集。

決して姿を現さないオーナーの謎が解けたりはするけれど、何ともピンとこない話が多かった。

 

今日の一曲

Billie Eilishで、"What Was I Made For?"



では、また。


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『限界国家』楡周平

2023-07-21 | books
コンサルタントに20年30年後の日本はどうなってるのかレポートして欲しいとの依頼が来た。社内の元キャリア官僚や、メタバースやNFTに詳しい経営者に話を聴くと、見えてきた未来とは。

とても面白かった。医者が今後生き残りの厳しい社会になるとか、人口減少社会が何をもたらすかとか、現実的な未来予想が鋭い。

 

今日の一曲

SUPER BEAVERで、「グラデーション」



では、また。


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『みつばの泉ちゃん』小野寺文宜

2023-07-19 | books
片岡泉、小学校三年生。彼女の近所のお店の人や同級生などの目を通して30歳を過ぎるまでまでの半生を描く。

割と真っ直ぐだけど勉強嫌いでちょっと変わってる泉ちゃんがなかなかいい。全体としてはやはり小野寺テイストは変わらず。

 

今日の一曲

幾田りらで、"Midnight Talk"



では、また。


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店名にツッコんでください314

2023-07-17 | laugh or let me die
店名にツッコんでください314
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『街とその不確かな壁』村上春樹

2023-07-15 | books
高校生、ひとつ下の彼女が語る、壁に囲まれた街。その架空(?)の街へと行ったり来たりする話。

と言ったら身も蓋もない。様々なメタファーが飛び交い、読んでる自分の存在があやふやになる。今の自分が生きてる空間は本当のモノなのか?日常生活は意味のあるものなのか?

自分の悩みがちっぽけなものだと思わせてくれる効用はあるけれど、面白いかと言えばそうでもなかった。

 

今日の一曲

Bialystocksで、「頬杖」



では、また。


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『投身』白石一文

2023-07-13 | books
洋食屋を営む旭は裕福な不動産会社会長の二階堂から格安で物件を借りている。旭の過去や過去に関係を持った男たちの話、そして二階堂と交わした約束とは。

割りと性愛系の話が多い。一人の女性の半生記と読めばなかなか面白いのだけど、二階堂氏のたくらみが明らかになるラストは好みではない。

 

今日の一曲

のんで、「荒野に立つ」



では、また。



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『鈍色幻視行』恩田陸

2023-07-11 | books
「夜果つるところ」という小説を映画化しようとする度に出る死人。関係者が客船の旅に出るので取材するという話。

膨大なディテールの積み重ねと飛び出る仮説の嵐。結局解決するわけではないので、プロセスを楽しむ小説なのだろう。面白いとは思わなかった。


 

今日の一曲

藤井隆で、「ナンダカンダ」



では、また。



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『墨のゆらめき』三浦しをん

2023-07-09 | books
ホテルマンが筆耕を頼むために書道教室を訪れる。小学生たちに手紙の代筆を頼まれ、内容はホテルマン、書くのは書道家・・・

面白かった。彼と別れたいと頼まれて、パンダをネタに書く手紙には爆笑してしまった。ある種のBLと読めなくもない。


 

今日の一曲

Christopherで、"A Beautiful Life"




では、また。



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『本売る日々』青山文平

2023-07-07 | books
江戸時代の本屋。お得意先の老人が少女のような妻を娶ったと聞いた話、結婚するはずの男に裏切られた女の話、名医か判断し難い医者の話。加えて当時の本屋の商売や、「芥子園画伝」「古事記伝」「伊勢物語」「群書類従」 「梁塵秘抄」「傷寒論」などの蘊蓄多数。


本屋商売+古典蘊蓄+人情=面白かった

 

今日の一曲

Jason Mrazで、"Feel Good Too"



では、また。


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『うつけ者 俄坊主泡界2 江戸破壊篇』東郷隆

2023-07-05 | books
江戸で願人坊主になり非合法瓦版作りに勤しむ泡界。時は水野忠邦が老中で天保の改革真っ最中。悪辣な役人をやっつけろと依頼される。幻術を使う少年を弟子にして泡界は暴れまくる。

めちゃくちゃ面白かった。痛快無比。将軍の下の世話をする御側衆土田新吉郎の悪役キャラの悪さが際立っている。江戸の風物の描写も知らないことだらけでそちらも目からウロコ。

 

今日の一曲

Steve Lukatherで、"I'll Never Know"



では、また。



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『赤い月の香り』千早茜

2023-07-03 | books
前作の続き。天才的に香りを嗅ぎ分けられて、調香出来る小川朔。本作の助手は前科のある男性、連作短編集。世界に一つの香りを要求する歌手、通っていた小学校の教室の匂いの再現、匂いを感じなくなった人等。

前作は急いで読んだせいかあまり楽しめなかったけど、本作は良かった。

 

今日の一曲

anoで、「スマイルあげない」



では、また。


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