今年の夏は本当に暑かったですよね~。体調を崩していたこともあり、私は、少し外を歩いただけで疲れてしまうという感じでした。
しかし、季節は確実に秋に向かっているのですよね。最近、朝が涼しくて過ごしやすいです。まだまだ暑い日はあると思いますが、「もう夏も終わりに近い」という印象を受けます。
さて、この夏も例年のことながら夏の高校野球に夢中になりました。しかも今年は、地元代表の常葉菊川高校の春夏連覇もかかっていましたのでよけいに燃えました。このことに関しては、掲示板で
日光山さんと何度かやりとりをさせて頂きました。日光山さん、そのせつはありがとうございました。でも、せっかくですのでブログの記事にまとめたいと思いました。夏の高校野球が終わって1週間以上も経ってしまい、今さらという感じがしなくもないのですが、書かせて頂きますね。
常葉菊川の春の選抜高校野球優勝に関しては、4月2日の記事
「☆祝☆・常葉菊川決勝進出」、同じく3日の記事
「優勝!」にも書いてお騒がせしましたが、とにかく嬉しかったです。
当然、常葉菊川には春夏連覇の期待がかかりました。しかし、その前に静岡県大会を勝ち抜かなければなりません。静岡県の高校野球は各学校の力が拮抗しているため、どこの学校が優勝してもおかしくないというところがありますので、「かなり難しいかも…」と思っていたのですが、8月1日の記事
「やっぱり強かった~」で書きましたように、常葉菊川は見事静岡県大会を征し、甲子園への切符をつかんだのでした。
ところで、春夏連覇をした学校は今までに6校しかありません。それだけ春夏連覇というのは難しいのですよね。しっかりしたデータが手許にないのでよくわかりませんが、春に優勝した高校のうち、半分近くは夏の地区予選で敗れているのではないかと思います。甲子園に出てきても、初戦で敗退してしまう学校も少なくないです。昨年春の選抜で優勝した横浜高校も、夏の甲子園では初戦で敗退してしまいました。なので、常葉菊川の甲子園の初戦は注目でした。
常葉菊川は1回戦は不戦勝というくじを引いたため2回戦からの登場でした。8月13日の第4試合、山形県代表の日大山形と対戦することになりました。その日の第1試合が延長戦になった関係で、試合が始まったのは夕方5時過ぎ!なのでちょうど家にいた時間でしたので、夕食の支度をしながら試合のほとんどを見ることができました。
相手の日大山形は、昨年夏の甲子園でベスト8に入っているため、決して弱くない素晴らしいチームなのですが、ふたを開けてみるとほとんど常葉菊川の一方的な展開でした。やっぱり春の覇者は違う、強いと思いました。
9回裏を前にして12-2でしたので、常葉菊川はエースの田中投手を降板させました。そこで、田中投手とほとんど力の差のない2番手投手の戸狩投手が出てくるのかなと思ったら、何と、出てきたのは地方大会にもほとんど投げたことのない3番手投手。多分、点差も開いているので経験を積ませたいということで出してきたのでしょうけれど、なかなかアウトが取れず、あっという間に2点を献上してしまいました。これにはちょっと冷や冷やしましたが、最後はダブルプレイでゲームセット。とにかく初戦突破できて良かった、良かった。
常葉菊川の3回戦はその4日後の17日。相手は宮崎県の日南学園でした。こちらも甲子園に何度も出場している強豪校で、初戦は延長13回を戦い抜いたという、かなり手強い相手です。
それで、常葉菊川はなかなか得点することができません。その上、エースの田中投手が不調で、5回に3点を取られてしまいました。すると、元々調子の良かった相手投手の調子がさらに良くなり、こちらのバッターはなかなか打ち崩すことができません。こうなるのは静岡のチームが負けるときのパターンなのです。
ところが、思いがけないドラマが待っていました。8回裏、久々にヒットが出てランナー2・3塁に。そこで出てきたのが代打の伊藤選手でした。それを見たうちのだんなさん、一言、「期待できないな」でした。
ところがこの伊藤選手、意外に粘っているので驚きました。そして8球目、何と、3ランホームランを打って同点になったのです!これには驚きました。そして、嬉しかったです。そう言えば静岡県大会の時もこんな試合あったなあ。リードされていても、8回・9回に1発が出て追いついてしまうのです。それを甲子園でやってくれるなんて…。
試合は9回で決着がつかず延長戦へ。そして10回裏、常葉菊川はランナー2塁というチャンスを作ります。その時に大きな拍手とともに出てきたのが、前の打席で同点3ランを打った伊藤選手。伊藤選手は期待に応え、見事さよならヒットを打ったのでした。まさに奇跡的な勝利でした。常葉菊川が今回甲子園で戦った4試合のうち、この試合が一番感動的でした。
あとで知ったのですが、この伊藤選手、地方大会ではベンチに入っておらず、甲子園に来てから打撃を買われてベンチ入りしたそうです。監督さんの見る目のすばらしさには恐れるべきものがあります。すごーい!
こうしてベスト8に進出した常葉菊川でしたが、準々決勝で当たることになった相手は、何と、春の選抜の決勝の相手、大垣日大高校でした。私は、大垣日大の試合を2試合、テレビ観戦していたのですが、「春に比べて一段と強くなった」という印象を受けていました。
しかも大垣日大の監督さん、「次は選抜の決勝の相手、常葉菊川ですが」とインタビューで問われ、「楽しいね~」と余裕たっぷりに答えているところがすごく不気味でした。というのはこの監督さん、愛知県の東邦高校を率いて何度も甲子園に出場しているベテラン監督なのですから…。
さて、準々決勝の日、20日は私、午後2時頃から用事を入れていましたので、試合を2回までテレビ観戦し、出かけました。「今日は田中投手がいい」という印象を受けたので何となく安心でした。ところが、だんなさんとの待ち合わせ場所である島田駅にて携帯電話でチェックしてみたところ、大垣日大に1点入れられていました。でも、「相手に先行されるのは常葉菊川のペースだわ」とあまり気になりませんでした。
その通りになり、次にチェックをしたときは2-1と逆転していました。その後間もなく、買い物のためにスーパーに入った私たちですが…、何と、店内放送で実況中継を流しているではありませんか!考えてみると島田市と菊川市は町村合併によって隣同士になったのです。しかも、島田から常葉菊川に通っている子もかなりいるとか。
私たちがスーパーに入ったとき、ちょうど8回の裏、常葉菊川の攻撃中でした。しかもノーアウト1塁3塁という大チャンスを迎えていました。買い物のことを忘れて、どうしても実況に耳が行ってしまいます。タイムリーとエラーで2点を追加したとき、私たちも周りのお客さんもみんな拍手をしました。しかもそれだけではなく、その直後にホームランが出てまた2点追加、6-1になりました。5点差あればまず大丈夫です。そのようなわけで、ゲームセットの瞬間も、しっかり聞くことができました。静岡県勢の夏の甲子園ベスト4は34年ぶりとか。喜びもひとしおです。しかも、3回戦の日南学園戦で不調だったエースの田中投手がこの試合で完投しました。その上、良いピッチングをしたとのことで、これは大きいと思いました。
そして翌日…、準決勝の相手は広島県代表の広島広陵高校。広島県のチームは試合運びがうまいのでこちらも強敵です。それに、静岡のチームはなぜか、広島のチームに弱いのですよね…。
この日、私は病院診察と検査の日で、そのあとにはだんなさんの用事につき合うことになっていました。なので試合をリアルタイムで見られないため、携帯電話からチェックをしていたのですが…、前半ですでに0-3とリードされてしまいました。でも、3点差くらいならいつでも逆転できるよねと気楽に考えていたのですが…、7回にもう1点入れられてしまったようで、「これはちょっとまずいかも」と思いました。
そして午後1時過ぎにドキドキしながら携帯電話からチェックしたところ、何と4-3と1点差になっているではありませんか!「さすが!追い上げたんだわ。あと少し…」と思って画面をスクロールしたところ「終了」の文字が…。「そうか、負けてしまったのね…」とちょっとがっかりしましたが、1点差まで追い上げたのは立派だと思いました。
帰宅後、夕方の地元の情報番組で試合の詳細を知りました。0-4とリードされた常葉菊川は、8回裏に1点を入れたのだそうです。そして9回裏に2点を入れ、ホームランが出たらサヨナラという場面まで行ったとか…。リアルタイムで見ていたら、「絶対に逆転してくれる!」と信じて応援していたと思います。そのくらい、最後の追い上げは見事でした。春の選抜で優勝しただけでもとても嬉しかったのに、夏の県大会で厳しい試合を勝ち上がって甲子園に出てきて、甲子園でも常葉菊川らしいねばり強い野球を見せてくれてベスト4まで勝ち上がり、私たちに夢と感動を与えてくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。春夏連覇と周りから言われてプレッシャーも大きかったでしょうに、よく頑張ったと思います。本当にありがとう、そして、お疲れ様でした。
ところで、甲子園で優勝したのは常葉菊川を破った広島広陵を決勝戦で大逆転で破った佐賀北高校でした。実は私、佐賀北高校については名前すら知りませんでした。決勝戦のあとにニュースで知ったのですが、この学校はどこにでもあるような普通の公立高校で、練習場は他のクラブと共有、もちろんナイター設備もないそうです。選手も全員、地元の子とか。
でも考えてみると、今大会、引き分け再試合あり、延長13回でのサヨナラ勝ちあり…と、甲子園の主役だったように思えます。その勢いで優勝してしまったのでしょうけれど、こうした普通の高校が優勝したことは、全国の無名校の高校球児たちには大きな励ましになったのではないでしょうか。高校野球の原点を見たような感じがしてさわやかな印象を受けました。
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