
比喩表現がすっとんでいるのですが、不思議と違和感なく
ストンと心の中にそのイメージが入ってきます。
あれだけ独特な表現がこれでもかというくらい並んでいるのに、
すらすらと読み進んでしまいます。
不思議な新しい感覚の作家です。
主人公「薫(カオル)」からみた兄「一(ハジメ)」、妹「美貴(ミキ)」、そして両親を描いた物語。
お兄ちゃんにあこがれいつも一緒に遊んだ幼いころから、
大人になりその家を出るまで、いろんな事件がこの家族におこる。
そんな中でボールが大好きな犬のサクラはいつも尻尾を振ってにこにこしているようだ。
兄は
「神様は僕が打ち返せない変化球を投げた、もう打ち返せない」といい、
薫は
「ボールを投げてたのはいつもぼくらで、神様はすべてキャッチしてくれた」と考える。
兄の自殺後、はげしく崩壊してしまった家族だったが、
物語の後半、急に動かなくなった犬のサクラを小さな車にのせ
家族全員で大晦日の深夜に動物病院を探して走り回るシーンは圧巻。
小さな車の中で、ひとりひとりのこれまでの思いがすごい形で吐き出される。
家族のひとりひとりが愛おしくて心から大事にしたくなる物語。
西 加奈子 1977年5月、イラン・テヘラン市生まれの大阪育ち。
関西大学法学部卒業。04年『あおい』でデビュー。
ストンと心の中にそのイメージが入ってきます。
あれだけ独特な表現がこれでもかというくらい並んでいるのに、
すらすらと読み進んでしまいます。
不思議な新しい感覚の作家です。
主人公「薫(カオル)」からみた兄「一(ハジメ)」、妹「美貴(ミキ)」、そして両親を描いた物語。
お兄ちゃんにあこがれいつも一緒に遊んだ幼いころから、
大人になりその家を出るまで、いろんな事件がこの家族におこる。
そんな中でボールが大好きな犬のサクラはいつも尻尾を振ってにこにこしているようだ。
兄は
「神様は僕が打ち返せない変化球を投げた、もう打ち返せない」といい、
薫は
「ボールを投げてたのはいつもぼくらで、神様はすべてキャッチしてくれた」と考える。
兄の自殺後、はげしく崩壊してしまった家族だったが、
物語の後半、急に動かなくなった犬のサクラを小さな車にのせ
家族全員で大晦日の深夜に動物病院を探して走り回るシーンは圧巻。
小さな車の中で、ひとりひとりのこれまでの思いがすごい形で吐き出される。
家族のひとりひとりが愛おしくて心から大事にしたくなる物語。
西 加奈子 1977年5月、イラン・テヘラン市生まれの大阪育ち。
関西大学法学部卒業。04年『あおい』でデビュー。
テヘラン生まれの関西育ちとは・・・
読んでみたくなりました。
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