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漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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ガスターと高プロラクチン血症

2013-09-04 | 生理・生理不順・生理痛
2013年8月から「ガスター(ファモチジン)」の使用上の注意が改訂され
経口剤の「その他の副作用」項に「乳汁漏出症」「筋肉痛」「背部痛」が追記されました。

「乳汁漏出症」は「頻度不明」とのことなので、この副作用出現の割合はごく低いと思いますが、
すでに記されている「月経不順、女性化乳房」(0.1%未満の確率)と合わせて、
このことは「高プロラクチン血症」状態をあらわしています。

胃の薬として服用している人も多いので、もしもガスターを飲み始めてから生理不順に陥っていたり
不妊症対策をしている人で、ガスターなどのH2ブロッカーを服用しているようでしたら、
できるだけ短期間の服用にして、胃の症状が改善したらすぐ中止するほうがよいでしょう。

高プロラクチン血症になりやすい胃薬の筆頭は、
「ドグマチール(スルピリド)」や「タガメット(シメチジン)」(0.1~5%未満)でしょうか。
先日も、ドグマチールを処方された女性で、
飲み始めたとたんに基礎体温の二層性が奪われ不正出血が続いた方がいらっしゃいました。
すぐほかの薬剤に変えてもらったら、不正出血は収まり基礎体温ももとに戻りました。

高プロラクチン血症の副作用を持つ薬剤は他に精神神経系薬剤に多いのですが、
出現頻度は低いようです。しかし薬剤を服用していて生理不順が気になったら
プロラクチン値を調べてもらうのもよいでしょう。

高プロラクチン血症とは
高プロラクチン血症が及ぼす月経障害


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