漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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北京で漢方研修その1

2010-05-08 | 漢方的話題
北京の権威ある中医学治療の病院「広安門病院」で研修を受けることができました。


糖尿病科の診察室です。
手前の背中を向けているのが患者、中央男性は糖尿病センターのリーダーという医師。
その左に並ぶのが助手と中国研修生、後ろに立つのが日本からの研修メンバー
患者もドクター陣も真剣そのものです。

研修を受けたのは、腎臓病科、心臓内科、糖尿病科の3つです。

これら分野では日本の場合、患者は漢方薬でなんとかしようという意識は
とても少ないのが現状です。
しかし中国では、西洋医学の治療を受けながら同時に中医学(漢方医学)対策も
すごく真剣に受けています。
さすが、漢方の国。

そして漢方薬を服用することによって、これらの難しい疾患もどんどん
改善しているのですからすごいです。


患者の『お薬手帳』のようなノート。
患者は自分の順がくるとこの手帳を医師に提示し、
医師は手帳を見ながら過去のデータなどをチェック。
患者もこの手帳によって、自分の血液検査データから何を服用しているかまでしっかり認識し、
そこへ医師の書き込みも加わるので、手帳がとても充実している。

そして処方量の多さも半端ではなく、
日本の漢方薬の10倍くらいの量が平気で処方されており、
「漢方のんでるのぉ~」という日本人感覚、
たとえば「気が向いたときに、『なんとか茶』を飲のんでる」
くらいでは、やっぱり結果がでるはずはないなあ・・・というのが実感でした。

つづく

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