大聖堂 2009-05-13 21:26:25 | 本 『大聖堂』 レイモンド・カーヴァー ☆☆☆☆☆ 『愛について語る時に私たちが語ること』に続く短編集にして、短篇作家カーヴァーの誰もが認めるマグナム・オプスである。村上春樹が言うように、初期の作風からはっきりした変化が見られる。まずスタイルの点では一つ一つの短篇が長くなり、文章も息が長くなっている。スケッチ的な、あるいは一筆書き的なプロットは減少し、物語は複合的な展開を見せる。奇をてらったよ . . . 本文を読む