寒いぜ……サウスベースはどっちだ……。
・ガレット創刊号 第2号(ガレット公式)
これまた同志しおのりさんから教えてもらったサークルさん。
今回手に取ったのは、自主製作百合マンガ誌「ガレット」。
調べてみたら「ガレット」とはフランスの郷土料理なんだそうですね。さまざまな形態を持つガレットの名前を冠するこの本にもさまざまな作品が掲載されています。
そして中身は当然のごとく百合作品ばかりなんですが、わたくしうっかり2冊一気読みしてしまい百合成分の過剰摂取により生死の境をさまよいつつ「あー!あー!」と夜中に奇声を上げつつ転げまわるという事態に発展しました。たすけて読んでるだけで糖尿病になる。
というわけで収録作ごとに感想を。
・リバティ
「歩くカミングアウト」のパワーワード感よ。突然アイドルに見初められるのは王道だよね。
・ふわふわふたしか夢みたい
等身低めの絵柄が好み。からかわれる後輩とからかう先輩のカップリングは王道でいいものだ……。実はみんな聞いてたっていうオチも好き。第2号ではついついネガティブに落ち込んでしまうあたりも可愛らしいです。
・Cotton Candy
百合の神髄のひとつは距離感だと思ってるんですが、その距離感を「わたあめ」として表現してる時点でもう勝ち。
・ゆるりふわり
「月に一度ネイルをしてあげる」は考えようによってはだいぶ先の段階の話なのでは。
・冬馬くん
終始華恋の視点で綴られているので、ラストのすれ違い感が際立っています。
・あのこの花が欲しい
性格の違う二人の出会いと誤解。王道ですがそれ故に効きます。
・ピリアーとエロスのあいだ
「好きな相手と付き合えるようになったのに、そのこと自体に不安になってしまう」という感情が紙面から伝わってきます。
・八重桜シンパシー
よもや令和の時代にこんな昭和スタイルのスケバン姿を拝もうとはこの海のリハクの眼をもってしても見抜けなんだわ。「好きな人の真似をしたい」ってあるよな。
・セックスしないと出られない百合
天の声がナイスキャラすぎる。「(壁を叩く音)」「…えっと…もっかいシャッター…閉めた方がいい?」って。
・視線
タイトルが効いてくるラストシーンが好き。
・二人のアルカディア
パーソナルスペースの最たるものである自室に他人を招き入れるってそれもう実質結婚なのでは? 明るいタッチの絵柄だけに後ろ暗い要素が光ります。
・もくようび
一気に年齢層が上がった作品。視点が逆転してからのラストまでの流れが切ない。
・ナツメグ
眼鏡ショートボブ好き(直球)。「何かの拍子に相手を意識するようになる」はお約束ですがいいものだ。
・カノンさん家のかわいい子
独占欲駄々洩れのミミが大変可愛らしい。本作はミミを媒介としたカノンと智矢子の百合でもあるよね。
・おそろい
ファーストシーンとラストシーンが対応している作品は無条件に良い。
・弱虫のキス
眼鏡ショートボブ好き(2回目)。こういう結末も百合作品の魅力だよね。
・私の可愛い子猫ちゃん
森永みるく先生だと思ったら森永みるく先生だった。この子猫は二人の抱える感情のメタファーだよな。
・くちさけさん
三寸斬り込めば人は死ぬのだ。同様にたった4ページの漫画でもしっかりドラマが盛り込まれています。というかよくここまでそぎ落とせるな……。
今日はここまで。
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