いろんなイベントが東京でのみ開催されているのを指をくわえて見ていることが多いわたくし人形使いですが、大阪でも色んなイベントが開催されるので積極的に参加していくようにしていきたい。
というわけで、通い慣れたエリアである梅田スカイビルで開催されるということで参加してきました同人ゲームイベント「ゲームパビリオン」。
以前にも大阪で開催された同人ゲームイベント「MEGABIT CONVENTION02」に参加したことがあるので、同人ゲームイベント参加はこれで2回目となります。コミケでも同人ゲーム島にはよく行ってますが、こういう同人ゲームオンリーイベントはまた違った雰囲気で楽しいですね。
今回はゲームの販売よりも試遊の方を重視した感じのイベントとなっていた感じです。それではまず、試遊してみたゲームの感想を。
・溶鉄のマルフーシャ(hinyari9)
steamの方で発見してウィッシュリストに入れている一作。
試遊してみたところ、ACTだと思ってたらどちらかというとタワーディフェンスに近いゲーム性となっています。
プレイヤーは国境の門を守る衛兵の少女マルフーシャとなって、攻め込んでくる敵国の戦闘兵器から門を守るというゲーム。戦闘は1日単位で終了するので非常にハイテンポ。1日が終わるごとに各種費用を差し引いた給料が手に入り、それをもとに新しい武器や仲間といったアップグレードを購入していきます。
こうした同じサイクルを繰り返すゲームはテンポが非常に重要なわけですが、本作は思い切って1日の戦闘を1ウェーブのみにしてるのが大英断だと感じました。これのおかげでストレスなくゲームが進行していきます。
また、ゲームが進むごとに給料から天引きされる税金がどんどん増えていくのでとても世知辛い気持ちに。あとゲームの端々からプレイヤーが所属する帝国が敗色濃厚なのがプンプン臭ってきますし、仲間もろくろく訓練も受けてないそのへんから拾ってきた孤児かなんかなんだろうなーというのが察せられてとてもいい。
・FastRogue(TamTamGames)
極限までシンプルにしたローグライクRPG。
ダンジョンは3✕3のマップで統一されており、移動は行き先を選ぶだけ。各種アイテムを駆使しつつ魔物たちとの戦いを生き残れ!
何がすごいってここまで要素を削ぎ落としてなおローグライクとしての体裁を保っているどころか、ここまでシンプルにすることでローグライクとしての面白さが際立っているところ。ローグライクは試行錯誤とリプレイがその中核にあることを考えれば、「極限までシンプルにして短時間でプレイできるようにする」という選択は非常に理にかなっていると言えるでしょう。
・CyberBlocker Complete Edition(KT.SOFTWARE)
ブロック崩しと縦STGを組み合わせたまったく新しいゲーム。
アイテム取得でショットが撃てるブロック崩しはあるものの、ショットを常時撃てるというなかなか思い切った仕様のゲームです。さらにアイテムを取得することでパワーアップも可能で、任意のタイミングで各種パワーアップを使用可能。ブロック崩しをここまで攻めの姿勢にアレンジしてるのがすごい。さらにボスステージもあって飽きさせません。本作のボスステージはいわゆる地形シュー的な、死角から敵の弱点を狙うといったようなギミックがあり、ただ単に「ショットが撃てるだけのブロック崩し」で終わってないのが良いです。
・Shikon-X Astro Defense Fortress(Kindermann)
おっさんゲーマーとしてはこういうのには目を引かれざるを得ません。80年代のレトロなSFゲームのノリを詰め込んだ、パロディとオマージュ満載の一作。
ゲームは出撃前のADVパート、ブロック崩しの要領でコアを敵の攻撃から防衛するブロック崩しパート、敵要塞に直接攻撃を仕掛ける縦STGパートの3つに分かれています。
個人的にはブロック崩しパートにおけるブロック崩し+ミサイルコマンドって感じのアイデアが楽しかったですね。さらに縦STGパートのあとには最近はめっきり見なくなった着艦フェイズがあってなおよし。おっさんであればあるほど楽しめるゲームといった感じですね。まだ完成は先のようですが、完成の暁にはやばいネタ満載でお願いします。
・ライクドリーマー(あうとさいど)
こちらもsteamでウィッシュリストに入れてた一作。
見た目はオーソドックスな弾幕系縦STGなんですが、SNSの世界を舞台にしているという設定がユニーク。なので敵を倒すと出現する得点アイテムであるハートは「いいね」なんですね。
こうしたカラフルでポップなグラフィックのSTGは、ともすれば敵弾が見にくかったり背景にショットや敵弾が溶け込んで見えにくくなったりするもの。しかし本作ではおそらく色の使い分けと主線がはっきりしていることによるものでしょうか、敵や自機の弾がはっきり見えるので視認性の問題はありませんでした。この辺、地味ですがプレイしやすさに大きく関わる重要なメリットだと思います。
・Project : FZ(シティコネクション)
「ゲーム天国」や「サイヴァリア・デルタ」などの通好みのゲームの移植を手掛けるシティコネクションが出店するのは、まさかの「フォーメーションZ」リメイク作。
すっげー久しぶりに自機が変形するSTGをプレイした気がする……。
見た目は現行ハードのグラフィックなんですが、プレイ感はかなり原作のフォーメーションZ……というかファミコンのSTG感があってノスタルジー。しかも一撃死+戻り復活という男気あふれる仕様となっています。世にリメイク作品数あれど、こういう見た目と遊びやすさだけ向上させて基本的な味は当時そのままっていうラインを保ててるリメイク作品ってなかなかないんですよね。システム周りはもう少しなにかあってもいい気もしますが、この令和の世にこのゲームを好き好んでプレイする客層を考えればこのくらいストイックでいいとも思います。素うどんのおいしさ。
・グノーシア(メビウス)
完全に一人プレイで完結しているSF人狼。宇宙船の中で5人のクルーの中に紛れ込んだ異性体グノーシアを見つけ出すのが目的。いわゆる推理ゲーとは大きく異なるのが、1回のプレイが終わったら時間がループして登場人物とグノーシアが再配置される点。展示の段階ではまだ2回程度しかプレイしましせんでしたが、繰り返しプレイでどのような謎が開示されていくか非常に気になるタイプの作品です。これだけシンプルだと何回も周回プレイできてしまうので止まらなくなりそう。推理パートに関しては、既存のストーリーラインやギミックは敷かれていないので純粋にキャラクターのパラメータと会議のやり取りのみで勝敗が決まる感じでしょうか。TRPGにかなり近い手触りのようにも感じられました。
・鋼鉄帝国(メビウス)
みんな大好きスチームパンク世界観の横STG。
STGといえばドットが細かいとそれだけで嬉しいものですが、本作のドット絵は雑魚もボスも地形もきれいにしっかり作られていて見ているだけで楽しいです。
全体的に敵が硬い気もしますが、それもまた架空の産業革命で生まれた敵といった感触でよし。また、その敵の硬さで持って本作の重厚な世界観を表現しているようにも感じられました。またこれはSTGにおいてある意味もっとも重要なポイントである爆発が実にいい。
・雪ん娘大旋風(メビウス)
かつてはwiiとPS2で発売されていたという幻のゲームがニンテンドーswitchに移植だ!
基本は見下ろし型の全方位STGでいわゆる「奇々怪々」などと同じタイプのゲーム。雪女が主人公のゲームらしい特徴的なシステムとして、吹雪を起こして敵を凍結させられるというものがあります。そこから通常ショットを撃ち込むことでコンボが発生するので、それでエネルギーを稼ぎつつ進んでいく形になります。全体的に懐かしい手触りのゲームでした。
・ARMS DOLL(辻斬無明)
VRゴーグルを用いたロボット操縦アクションゲーム。
清く正しいおとこのこなら誰もが持つ「ロボットを操縦したい」という夢を叶えてくれる一作です。操作は左右レバーとシンプルで、直感的に動かせる感じ。しかし眼鏡っ漢(めがねっこ)であるわたくしにはVRゴーグルでのプレイはなかなか難しい。ゴーグル自体の重さで眼鏡がずり落ちてしまうので装着も一苦労。なので残念ながらチュートリアルのみでプレイを中断しましたが、VR体験としてはなかなか面白かったですね。
実際に試遊した作品はこのくらいでしょうか。
頒布がメインのコミケなどのイベントとはまた違った楽しさがあって面白かったです。会場もかなり広めだったので、大型の筐体を持ち込んでるところもあったりしてまさに「お祭り」といった感じでした。
そして個人的には今回のイベント参加のメイン目的である「GRANDCROSS RENOVATION」のRAYNEX氏、「Graze Counter GM」の白銀ねこび氏への挨拶に行ってきました。
実はお二人には以前大阪で開催されたゲームイベント「MEGABIT CONVENTION02」でお顔は拝見してるんですが、きちんと名乗った上で挨拶するのは今回が初めて。
それでゲーム開発の裏話やSTGに対する考えなど、いろいろな話ができて楽しかったです。
特にねこび氏の「レイストはエクステンドさえあればまだマシだった」は最高に同意しますしクレイジービットは悪い文明だと思います。あと慣性が働いて自機が微動するのも勘弁してほしい。
RAYNEX氏からは「GRANDCROSS RENOVATION」の世界観設定についていろいろなことを聞き出すことができたので今後の作品理解に活かしたいと思います。あと大量のお土産を頂いてしまいました。中には何故かフエラムネが混じってましたがなんでフエラムネ? 須藤真澄先生曰くフエラムネを吹かずに大人になってはいけないという。ぴゅー。
そして近くにはいつも東方二次創作の感想を送らせていただいている「さばーい出版」のぱぃろ氏がいらっしゃって声をかけてくれました。同人ゲームの移植について色々お話しましたが、ニンテンドーswitchは意外にスペックが低いのでゲームの移植には苦労するんだとか。思えば同じゲームでもswitch移植版は動作が重いってのはよく聞くような気がする。
コミケのような大規模なイベントではなかなかこうしてゆっくりお話をすることは難しいですが、こうした中小規模のイベントだとゆっくり回ることができるので腰を据えて楽しむことができました。
こうしたイベントはけっこう大阪の方でも開催されているようなので、近辺で開催されるときはまた行ってみようと思います。
それでは参加者の方、出展者の方、お疲れ様でした。
いやーゲームって本当にいいもんですね。(パクリ)