steamでハロウィンセールが始まったのでうっかり買ってしまいました。
以前から話題になってたのでやってみたかったんですよねコレ。
まだまだちょっと触った程度ですがこれはアレですね。いわゆる「真性(ホンモノ)」の人が作ってますね。
主人公であるノベタちゃんのアクションがもう全体的に危険。
特に杖攻撃の4段目でふらつくのとスタミナ切れでコケるのが特に危険です。悪魔じみたロリ仕草が俺を狂わせる。
これといい名作メトロイドヴァニア「Rabi-Libi」といい、steamの見た目が可愛いゲームは全般的に骨太アクションで楽しい。むしろ楽死い。
敵の配置がいきなり柱の陰、脇の通路など予想外のところにいるし、敵は足音がしないのでかなり奇襲を受けやすいです。
レーターやマップの類いもないので、新しいフロアに入ったらまず索敵が重要になる感じ。
また大威力の魔法を使うには詠唱が必要なのも戦略を深めるアクセントとなっています。
こうしたいわゆる「手間」の部分は、ともすればストレスのみに直結してしまいやすいものですが、通常攻撃だと数発当てないといけない魔法を詠唱することで一撃で倒せる破壊力にできるのでしっかりとリターンがあります。
ダクソで飛び道具がメインに使えるというと簡単に思えそうですが、実際には敵もガンガン飛び道具使ってくるし魔法の隙も大きいのでかなり戦略的に立ち回る必要がありそう。
ノベタちゃんの等身が小さいので敵はもちろんのことダンジョンの壁や通路も巨大に見えて、キャラは可愛いのに基本的に威圧感と圧迫感を感じるゲームデザインもいい感じ。
まだアーリーアクセスの段階なので、これからの発展が楽しみです。
未クリアのゲームがたくさん残っているので終わりそうなものからプレイしてます。
というわけで今回は、「マヨナカ・ガラン」クリアしました。
製作者であるCAVY HOUSEさんのゲームは本作含めすべてプレイしており、これで未クリアのものは「真夜中は星づくよ」のみとなりました。
独特のルールを持ったゲームを制作しているサークルさんですが、本作はAVGで完全に一本道のストーリーとなっており、ゲーム性も排除してある異色作。
プレイ時間は4時間程度でしたが、とぎれとぎれでプレイしてたので体感時間はかなり長かった感覚です。
さて感想なんですが、これまでは宮沢賢治の世界観に影響を受けたであろう不思議な色彩を持つ作品が多かったのに対し、本作は思い切りホラーに舵を切った内容となっていました。
時は大正時代、迫害から逃れてきたキリシタンによって作られた「大臼村」を舞台とした本作の物語は、閉鎖環境におけるマレビト信仰を中核に展開していきます。
本作は非常に独特なグラフィックをしており、メインキャラ以外のモブキャラやオブジェクトは、大部分が着色されておらず、背景となっているタイトル画面の一枚絵が透過しているというものになっています。言葉で説明するの難しいなこれ……。
通常、そうした描写からは没個性的、非人間的な印象を受けがちですが、そうしたグラフィックで描写される村人たちの言動は生き生きと描写されているのが一層不気味。
本作はこのサークルさんの作品の中でもかなり不気味さを全面に出しており、以前プレイした「わすれなオルガン」が不気味な世界観を不気味感や不快感を全面に出さない作りだったのと対象的に感じました。
前半こそ主人公である橘はももるのとぼけたキャラクターもあって「多少不思議な感じ」くらいだったんですが、後半に進むに従ってだんだん違和感が出てくるのがかなりオカルト的。
閉鎖環境にある奇妙な伝説が残る村というシチュエーションは、金田一耕助シリーズを思い起こさせるものがあります。
生者と死者が共存する村、隠された因習、忌まわしい伝説といった要素からたどり着く結末は……。
まあこういう展開だと最終的にできるのはそこから離れることだけといった感じではありますが、あの振り出しに戻ってしまうラストシーンは虚無感とともに一種の美しさを感じました。
短編作品らしい、すっきりとまとまった作品だと思います。
今日はここまで。
まだまだ油断はできないものの、ようやく全席販売開始となったサンサン劇場、復帰後の記念すべき最初の作品はこれ、「狂武蔵」。
バーフバリやサンダーボルトファンタジーなど、サンサン劇場の発表で初めて知った作品は数多くありますが、本作もそのひとつ。
なんと武蔵VS吉岡一門100人+他流派300人、77分ワンカットの400人斬りというとんでもないコンセプトの作品です。
そして今回は主演を務めるTAK∴(坂口拓)氏の舞台挨拶付き。
というわけでまずは恒例の地下1階待合室の様子を見てみましょう。
来月公開の羅小黒戦記日本語吹き替え版のポスターがどどんと壁を飾っています。
来月はとんでもない騒ぎになりそう。
そしてもはや塚口のファッションリーダーと化した秋山殿も健在です。
コスプレもこなすとか侮れません秋山殿。
さて上映時間が近づくにつれ、2番シアター周辺にはどんどん人が集まってきます。
サンサン劇場での人気作品の上映はこの徐々に高まっていくのも楽しいんですよね。
そしていよいよ上映開始です!
ネタバレが気になるタイプの作品ではないのでおおっぴらに語りますが、まず単純に77分ワンカットというのがすごい。
しかもこれアクションですからね。77分休憩無しで暴れまわってる坂口拓氏はどんな体力してんだ……。
また、注目すべきはその殺陣。
いわゆる時代劇的な様式美を強調した殺陣ではなく、ワイヤーアクションを使ったようなフィクション性の高い殺陣でもありません。
よくある数メートルジャンプするというようなアクションはそれこそ武蔵の登場時のみで、あとはひたすら斬って斬って斬りまくるアクションが本当に77分続きます。
その間の武蔵の戦い方が、妙な言い方かもしれませんが非常に合理的。
大量にいる敵に対して基本的に障害物を背後にする、脳天から真っ二つにするようなことはせず手足、特にスネを狙って戦闘不能にする、気で圧して複数の敵が一斉に襲ってこられないようにする、敵の刀を奪って使う、使えなくなったら捨てる、おそらく事前に水や予備の刀を要所要所に隠しているといった点が、「長時間に渡って大量の敵と戦い続ける」というシチュエーションに説得力を増しています。
そしてその戦い方も、まさに「狡猾な肉食獣」と言った感じ。
武蔵といえば二刀流ですが、二刀流にこだわることなく荒々しく戦う武蔵の姿はまさに獣のごとし。
宮本武蔵はさまざまな媒体でさまざまな人物として描かれていますが、本作の武蔵はまた新しい宮本武蔵の「化身(アヴァタール)」となったことでしょう。
そして上映後の舞台挨拶なんですが、いつもどおり写真撮影&動画撮影&SNS投稿全部オッケーという無法地帯と化しておりました。
坂口氏どころかプロデューサーの青木氏まで登壇するという異常事態が発生しております。なにが起こってるんだ一体。
さらには突如として劇場内でGE●とTU●AYA向けのメッセージの録音が始まったんですが。何が起こってるんだ一体。
しやしかし、久しぶりに満席のシアターと舞台挨拶に参加することができて、ようやく本来の塚口に一歩近づいた感じです。
つまり塚口はあと「オレはあと2回変身を残している、この意味がわかるな?」状態なので、今後が楽しみですね。
仕事が一段落したのでどんどんやっていきます同人誌レビュー。
今回は紅楼夢前に入手していた一冊。
・維新悪路怪奇譚 無頼刃(折葉坂三番地)
東方小説サークルの中でもイチオシのサークルさん、本作は東方とるろ剣のクロスオーバー。
妖魅妖怪たちと剣士・武人たちとの邂逅を描いた6編の物語が収録されています。
クロスオーバーの楽しみといえば言うまでもなく異なる作品のキャラ同志の出会いなわけですが、こと東方はキャラが多いのでどのキャラとどのキャラが絡むのかという組み合わせがなかなか予想がつかないものです。
そして本作に収録された6編の物語におけるキャラの組み合わせは、なるほどと唸らされるものばかりでした。
また、以前読んだ『魂魄妖夢四番勝負」が全編チャンバラだったのに対し、本作では直接的な戦闘シーンはほぼなかったのも印象的でした。
それでは作品ごとに感想を。
・イヅナ(石動雷十太×犬走椛)
もう初っ端からこれですよ。予想外すぎる。
白狼天狗である椛と出会うのは、幼き日の雷十太。
天狗のもとで修行するといえば石舟斎ですが、その顛末は……。
ネタキャラとして見られがちな雷十太ですが、本作では新たな側面……というかバックボーンの掘り下げがあり、見え方が違ってきました。
・悠久の神座(悠久山安慈×洩矢諏訪子)
これまた予想だにしない組み合わせ。
まるで釈迦の修行中に現れた魔羅のエピソードを思い出す一編です。
本作の印象的なポイントは諏訪子の容姿の描写。徹底して「少女の姿をした得体のしれないなにか」としての描写がなされており、特にシリアスな作風では浮きがちなあの帽子の目玉も鉄鈴として描写されているのが上手いと思いました。
・此夕渓山対明月(雪代縁×純狐)
此の組み合わせには、思わず「こう来たか!」と声を上げてしまいました。
純狐さんのビジュアルがもう夜の上海に映える映える。
一見なんの接点もなさそうですが、この二人は「復讐」の二文字で結び付けられるんですよね。
劇中の縁と黒星の会話も好き。
・屍姫(外印×霍青娥&宮古芳香)
この組み合わせはもう必然と言えるというか、完全に歯車が噛み合っている感じです。
るろ剣作中ではバックボーンに関しては特に言及されていない外印ですが、これは極めて納得度が高いです。
青娥のおぞまステキなアトリエの描写が好き。
・いどのかいぶつ(魚沼宇水×古明地こいし)
作者である折葉さんがtwitterにて雷十太と並んで頻繁に話題に挙げているので宇水は出ると思ってましたが、よもやこいしと組み合わせるとは。
盲目となった宇水に語りかける謎の声という構成がサイコホラーです。
・残火(志々雄真×戎嬰花)
本作では収録作の章扉にその章に登場するキャラのイラストがあるんですが、この章のイラスト見た時には思わず声が漏れました。
ある意味この二人はベストカップリングと言えるかも。
登場するるろ剣キャラの中でもっとも戦いの匂いの濃い志々雄が愛刀を葬送するという構図、そして彼の心象風景として印象的な白骨の平原に赤い風車が並ぶという情景は非常に印象的でした。
今日はここまで。
なんかまーた締め切りギリギリになってしまってるので仕事以外あんまりやってないので書くことがないなあ……。
そんじゃまあぼんやり考えてる次の紅楼夢のネタの話でもしましょうかね。
次はふとした思いつきからバロック×秘封倶楽部で行ってみる予定です。
うん、その時になってからもんどり打って転げ回ってるのが目に見えますが思いついたものは仕方ないんです。
こういうクロスオーバーは両者の世界観を無理なく混合するためのバランスが肝要なんですが、そのへんは東方本なので秘封倶楽部メインのバロックはトッピングで考えてます。
秘封倶楽部ネタで書くのはこれで2回めとなりますが、非常に扱いが難しい素材なんですよね秘封倶楽部。
使う方向性が多様なせいで、扱いを間違えるとどっちつかずな作品になってしまいそう。
それに、秘封倶楽部はキャラクターだけでなく世界観もセットになっているので、それをバロックの世界観や設定とどのようにすり合わせていくかが大きな課題となりそうです。
というか来年のコミケはどうなるんだ……? 紅楼夢はアナウンスがありましたが一体どうなるんだ同人イベント……。
色々やることはあるんですがかなりハマってるのでなかなか止め時が見つかりませんペルソナ4。
コミュもだんだんと深まっていき、事件も少しずつ進行していっています。
現在5人目の仲間である巽完二を救出したところ。
本作は終末思想がはびこり始めたP3とは対象的に、街は相変わらず一見平和なのに事件は進行している……というのが現代サスペンス風味強めで新鮮です。
また本作にはいわゆる「正体隠しもの」としての側面もあるんですが、いよいよ主人公を預かっている堂島にコトがバレそうなので緊迫感が高まってきました。
しかし本作、前作に続き高校生活が舞台になっているんですが、この田舎でのリア充ライフの再現度がほんとうにすごい。
行動範囲は本作の舞台となっている稲羽市だけかと思いきや、「原付免許を取って行動範囲が広がる」という一大イベントまでやるとは思わなんだ。
そしてこのへんからだんだん陽介の受難度が上がっていってる気がします。
そして少しずつ今回の事件……というか本作のテーマが「メディア」ってところが見えてきた気がします。
時代設定的にはもう一昔前といった時代ではあるものの、メディアによるニュース拡散やコンテンツとして消費される個人など、日常パートが明るく現実社会に近いだけにかなりダークな展開人なりそう。
何の話かと言うとPC用の360コントローラーですよ。
まず、以前から使っていた純正有線箱コンがついに故障してしまったので、amazonにて「XBOX360 コントローラー Blitzl PC コントローラー 有線 ゲームパッド ケーブル Windows PC Win7/8/10 人体工学 二重振動」を購入。
しかしこれがなかなかの粗悪品で、届いてから1週間くらいでR3ボタンが効いていないことが判明、調べてみるとほかのボタンを押すと同時にR3ボタンが押されっぱなしになっていることが判明。
早速返品&返金手続きしたものの、どうも返金は済んでいるもののクレジットカード明細に返金が表示されていない模様。
これについては返金の表記が1ヶ月2ヶ月先になることがあるようなので、来月くらいまで待つ予定。
そして次に同じものを購入したのですが、本体は無事だったもののパッケージが潰れた状態で届きました。
さらに注文から到着まで3週間くらいかかったし……。
その後しばらく使っていたもののやはりというか案の定というか、右スティックが微妙に勝手に入力されるという不具合が。
致命的な不具合ではないものの不便なのでどうにかならないかと思ってたら、押し入れの奥から以前購入していた箱コン用のむ無線アダプターを発見。
win7使ってた時に購入したものの、有線箱コンは挿せばそのまま使えるのに対し無線箱コンはいろいろめんどくさい準備が必要だったので結局使わずじまいだったものです。
win10で使えるかどうか不安だったものの、ドライバを更新したらなんとか使えました! いやー昔から物持ちのいい子で良かった。
今度コントローラーがおかしくなるようだったら、思い切ってxbox oneのコントローラーを買おうと思います。
日記が遅れがちなのは気にしない方向で。
先日セールしてたので購入した「ペルソナ4ゴールデン」、すっかりハマっていつの間にかプレイ時間も15時間超え。
現在4人目の仲間である巽完二のエピソードまで進めました。
「ペルソナ3」もプレイ済みですが、「ペルソナ4ゴールデン」の方はさらにやれることが増えてて楽しいですね。
個人的には釣りが追加されてるのが楽しいです。
システム面もかなり改良されていて、クエストがその場で完了できるようになっている点や検索合体ができるようになっている点は良改変。
あと、コスチュームと装備が分かれているのもいいですね。しかし鼻眼鏡が出てくるとは読めなかった、このリハクの目を持ってしても。
ペルソナシリーズはいわゆるファンタジーのように最初から世界の危機が……的な話ではなく、等身大の若者としての悩みや社会の歪みをテーマにしているわけですが、堂島家のギクシャクした感じがなんとも見ててツライさん。
こうしたキャラのエピソードの掘り下げとゲームとしてのキャラの強化要素をうまく組み合わせたコミュシステムは大発明だと思います。今日も家庭菜園をいじる仕事が始まる……。
本作に関しては噂なんかで部分的にネタバレしててラスボスの正体も知ってるんですが、そこに至るまでのルートは幸いにして知らないのでじっくり楽しんでいこうと思います。
・「メイドちゃんの日々R -幻想郷ちびっこゲーマーズ-」「世にも奇妙な幻想郷」(さばーい出版)
毎度おなじみサイレントマンガのサークルさん。今回も安定の2冊発行です。
まず「メイドちゃんの日々R」、おなじみのちっちゃなメイドの咲夜ちゃんが活躍……すると思いきや、いきなり料理をゆゆ様に全部食われるわゲームジャンキーと成り果てるわ受難の一冊となっています。
このサークルさんのほのぼのした絵柄だと、ファンタジー系RPGは映えますね。でもやっぱりめーりんはめーりんだった……。
とか思ってたら次のページでいきなり頭ブチ抜かれてて笑う。やっぱりめーりんはめーりんだった……。
そしてちゃっかり漁夫の利を奪っていく魔理沙。魔理沙ってこういうゲームが異常に上手そう。
「世にも奇妙な幻想郷」、ホラーな?お話の4編構成となっています。
・井戸の底
お約束のテレビの中から亡霊が……なんですがパッチェさんのニート力(ぢから)には勝てなかったよ……。
そんなパッチェさんも咲夜さんには勝てませんでしたとさ。
・悪夢
フランちゃんはこういうの好きそうだよな。
そのあとめーりんによって台無しになってるのが笑えます。
・アタシキレイ?
ポルナレフ状態&シャフ度!
そのあとのこーりんオチがなんとも懐かしいノリ。
・食い破るもの
藍さま怒りの背負い投げ炸裂!
そしてゆゆ様の食欲はとどまるところを知らない!
あと、あとがきイラストがよく見たら心霊写真でもなんでもなくて笑う。
今日はここまで。
公開から劇場は連日満席、そしてさっきtwitterをチェックしてみたら「初週の週末興行数値が、“日本以外の全世界の週末興行数値”を合算したものを上回った」とか思わず目を疑うようなニュースが出てきて、なんかもうエヴァ以上の社会現象になってる感のある「劇場版鬼滅の刃無限列車編」見てきました。
まずは静かに見たかったので平日のレイトショー枠を狙って行ったんですが、レイトショーでも客の入りはかなりあり、半分から後ろはほぼ満席になってた感じ。
また、行く前は男女比は女性が多めかと思ってましたが、劇場に入ってざっと見渡したところ男女比はそこまで女性に偏ってた感じはありませんでした。
以外だったのは年齢層。レイトショーだったので小さな子供や家族連れはいなかったんですが、終わった後に軽く見回してみると若い世代が多かったものの年配の方も結構いて、予想外に幅広い年齢層が見に来てたようです。
さて感想なんですが、有名作品でもう内容知ってる人も多いでしょうが、いちおう公開からまだ日が浅いのでネタバレ反転で。
なお、わたくし人形使いの鬼滅の刃本編の履修状況は、作品設定やキャラに関してはpixiv大百科などを読んだ程度、コミックスは1巻のみ読了、アニメ本編は断片的に知ってるくらい。
また、今回の劇場版に当たる無限列車編は読んでないものの、あのキャラがどうなるかはネタバレしてました。
↓ネタバレ反転ゾーン開始↓
冒頭から事前説明とかはほぼなしでいきなり列車に乗り込むところからスタート。完全に列車でのバトルにまるまる尺を割いた構成です。
そして今回のメインキャラとも言える煉獄杏寿郎、メイン敵となる魘夢も速攻で登場。起承転結の「起」の部分は本当に短く抑えてます。
平川大輔氏演じる魘夢のその能力を反映したかのようなネットリボイスがステキ。
魘夢の能力は、精神攻撃の基本とも言える「相手の最も望む夢の中に落とし込む」なんですが、炭治郎のそれがもう「絶対に取り返しのつかない失われた日々」なわけで、これがもういきなり涙腺に来る……。
さらにそこのシーンにたっぷり尺をとってあってもう完全に泣かせる気満々なんだよな……。
反面、善逸と伊之助の夢の中はともかくとして無意識領域はアレなんなんだよ……。伊之助はともかく善逸の無意識領域はただのクロックタワーじゃねえか怖すぎる……。いったいどんな闇を抱えてるんだコイツは……。夢の中の禰豆子のイチャイチャとの落差が激しすぎる……。
しかもこれ迷い込んだの魘夢本人じゃなくてそそのかされた一般人だからな……。
そして同じく炭治郎と煉獄さんの無意識領域がもうまさに「一目瞭然」といったところ。
ビジュアルでもうこの二人の心根がはっきりと分かるわけですよ……。それに比べるとやっぱり善逸の無意識領域はさあ……。コイツ鬼殺隊に入ってなかったらどうなってたんだよ……。一歩間違ったらジョーカーみたいになってたのでは……。
戦闘シーンはもうさすが劇場版といったところ。鬼滅の刃の戦闘シーンの見どころのひとつである炎や雷のエフェクトが、「暗闇を疾走する列車」というロケーションと相まって映える映える。
個人的推しキャラである善逸の霹靂一閃が、列車という「横に長いロケーション」で数両の車両を一気に駆け抜けるところが好き。
魘夢のこういう種類の精神攻撃は「完璧で幸福な夢からどうやって脱出するか」が見どころなわけですが、炭治郎がとった攻略法が「催眠にかかるたびに自決する」ってお前なんだよそのバトルガレッガみたいな解決法は……。正直お前が怖いよ炭治郎……。
鬼舞辻さんが鬼殺隊を「異常者の集まり」と評するのもむべなるかな。
終盤、魘夢は列車と一体化していることが判明するんですが、そこで機関車やえもん的な
そして煉獄さんなんですが、前述の通りこの人が無限列車編で死んでしまうことは知ってたんですが、どこで死ぬのかまでは知りませんでした。
なので劇中けっこうヒヤヒヤしながら見てたんですが、魘夢を倒した時点でまだ生存してるのでどうなる?と思ってたら、上弦の参・猗窩座襲来!
ここで一気にufotableの戦闘作画が全力を上げて襲ってきます。
一対一の直接対決という感が薄かった魘夢戦に対して、こちらは真正面からの打ち合い!
怒涛の打撃戦の中重症を追ってしまう煉獄さんですが、それでも折れた刀で首を狙うあたりの執念の作画に、わたくし映画を見てて久しぶりに手に汗握るという経験をしました。
また、昨今の映像技術発展の弊害か、はたまたこちらの近眼が進んでいるのか、あまりに目まぐるしく動く戦闘シーンは目がついていかず、「なにかすごいことが起こってるけど何が起こってるのかよくわからない」という状態になりがちです。
しかしこのラストバトルでは、両者の動きや攻防がよくわかりました。そして、両者の攻撃動作からその個性も見えるんですよね。
特に猗窩座。こういう戦闘狂系のキャラを石田彰さんがやってるのって初めて見た気がする。
特殊能力は一切なしで、超強化された身体能力による徒手空拳だけで戦うというなんともジャンプキャラらしからぬキャラ。
ジャンプらしからぬといえば、鬼滅にはいろんな「ジャンプのヒット漫画っぽくないポイント」があるわけですが、ラストバトルでは主人公である炭治郎は一切戦ってない(戦えてない)んですよね。これも本当に異色な展開。
しかも煉獄さんの相手である猗窩座は、劇中でも煉獄さん自身が言っている通り初対面で、深い因縁があるキャラではないという。
そして猗窩座との決着は、結局猗窩座の逃走という結果に終わる。
この辺はもう完全にジャンプ漫画と言うか少年漫画のお約束から完全に外れていて極めて意外でした。
この辺なんというか、鬼殺隊の戦いは決してヒロイックなものではないというどちらかというと劇画チックな展開に思えました。
そしてなあ……魘夢戦ではあれだけ勇猛果敢に自分を鼓舞して戦ってた炭治郎が、煉獄さんの最期にひとたまりもなく年相応の男の子に戻って泣きじゃくってしまうのがもう……。
対して最期の煉獄さんの、あのまさしく「憑き物が落ちた」という言葉がぴったりのあの無垢な子供のような笑顔よ……。
ここではさすがに劇場内のところどころからかすかなすすり泣きが聞こえてきました……。
そこからのスタッフロールがまた泣かせるんだ……。最後の折れた日輪刀とかな……。
↑ネタバレ反転ゾーン終了↑
いやー……ジャンプ原作アニメの劇場版なんておそらく数十年ぶりに見たけど良かった……。
これは原作も読んでみたいな。
しかし、こういう爆発的な盛り上がりは通例なら連載中に起こるものだけど、原作がしっかり完結してるあたりなんというか安心感があるな。