A Day in The Life

主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

今日は色々やったぞーーー……

2022-10-31 23:35:40 | それさえも平穏な日々
 今日はいろいろな書類をお役所に郵送したのでえらい。
 こういうお役所書類は1回後回しにするとどんどん後回しになってめんどくさいレベルが加速度的に上っていくので、書類が届いた日の内に、遅くとも1週間以内にさっさと提出することが大切。
 というわけでめんどくさいの我慢していろいろ書類を出してきました。
 それにしても困ってるのがプリンタですよ。
 しばらく前にプリンタの調子が悪くなって印刷ができなくなってしまい、状況は改善されず現在はプリンタを使えない状態です。なのでお役所書類につきものの身分証明書のコピーとか各種書類の異プリントアウトとかをいちいちコンビニに行かないとできない状態で非常にめんどくさい。
 プリンタは長く使ってるうえにそもそも人からもらったものなので寿命でしょう。なのでさっさと買い替えたい。お役所書類を別にしても、オタクやってるとやっぱりいろんな側面で自宅にプリンタが必要になるんだよな……。
 別に高性能じゃなくていいので、リサイクルショップとかで安いの探すか……。
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第19回博麗神社例大祭戦利品レビューファイナルスパーク!

2022-10-30 23:40:56 | 同人誌感想
※厳密にはアンタマニドさんの「非公式コミック&ガイド マンガ秘封フラグメント」が残ってるんですが、こちらは原作ゲーム「秘封フラグメント」を終わらせてから読もうと思うので、ここでいったんファイナルスパークとさせていただきます。
 
・あいかわらずたてしゃかい(まりおねっと装甲猟兵)
 東方界隈にも若い世代が流入してきてるのでそろそろ表紙に年齢制限表記が必要になってきてるんじゃなかろうかと思われる里村さんの新刊は、いつもの感じとも言えますし、いつもの感じとも言えます。うぁぐぐぐぉおあぇ!
 それではいつも通りの全ツッコミ行きます。識者の方は援護射撃よろしく。
・3ページ3コマ目:「うわっ……私の年収低すぎ!?」の広告。
・4ページ6コマ目:「+6」表記のユニーク武器の初出ってなんだっけ、ウィザードリィ?
・5ページ2コマ目:16進数の色コード。博麗神社的には色が着いてるだけマシとも言える。
・同4コマ目:「メタルスラッグ」のプライヤーキャラの一人であるフィオ・ジェルミ。ビオフェルミンは下痢止め。
・同5コマ目:なぜか地面を撃つと点が入る「作戦名ラグナロク」。
・6ページ2コマ目:コラ画像で山ほど見た「しあわせアフロ田中」。
・同5、6コマ目:ストⅡのバルログのフライングバルセロナアタック。
・7ページ目2コマ目:同じくバルログの投げ技、イズナドロップ。
・同5コマ目:FF15のおにぎり。ポリゴン数がリヴァイアサンと同じなんだっけ。
・8ページ4コマ目:大空魔術……ではなく大空魔竜ガイキング。
・同5コマ目:アイドルマスターの社長。
・9ページ5コマ目:ゆっくり解説。
・11ページ1コマ目:やってることはほとんど恐怖新聞の「ペーパーボーイ」。
・同2コマ目:こっちはそのまんま「恐怖新聞」。
・同5コマ目:なにかと荒れがちなヤフコメ。
・12ページ2、3コマ目:こんなの分かる層はもう前期高齢者。ナムコの「ダンシングアイ」。
・12ページ5コマ目:ドラゴンボールの「天空×字拳」。
・13ページ2コマ目:もうこのネタも懐かしい「Mr.カラテ」。
・14ページ2コマ目:渋谷109。
・同4コマ目:EXTREME WAKARU。
・15ページ3コマ目:名曲「星空の下のディスタンス」。
・16ページ4コマ目:カプセル怪獣ミクラス。でもわれわれの業界ではミクラスと言えばボーナスキャラだよな。
・16ページ1コマ目:3ボス同盟まさかの部外者獲得!!
・同4コマ目:クソアフィブログ。というか文ってマック使いなのか。
 
 今日はここまで。
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塚口サンサン劇場「RRR」浴びてきました!!

2022-10-29 23:26:09 | 映画感想
 世の中には、たいへんな情熱を持って作られた作品がたくさんあるもの。そして、そうした作品の中には、しばしば観客からそれと同等の熱量を奪い去り、また同時に与える作品というものが存在するのです。
 というわけで見てきました今年どころか映画史上最大級の話題作「RRR」!!
 
 
 かの神話的大作「バーフバリ」2部作で全地球人のハートをゴッドハンドスマッシュしたS・S・ラージャマウリ監督最新作である本作、まずは塚口の音響で見ておきたいということで本日行ってきました。
 そして恒例の待合室はこんな感じ。
 
 
 秋山殿は相変わらず芸達者だなあ。そして彼女が本来のパンツァージャケットを身につける日が待ち遠しいものです。
 さて、なんかもうTwitterで流れてくる話が軒並み「膀胱が破裂する」だったので調べてみたところ、なんと上映時間は約3時間という。
 まあでもラージャマウリ作品だからな、といった感じで「SEGAだから」「デコだから」「刃牙だから」と同じ感じで納得しつつ、いざ尋常に鑑賞!
 
 ……で、まあ結論から言うとですね、なんで上映終了後に膝が笑ってて指先がしびれてて息が上がってるの? 病気なの?
 といったように、どう考えても映画を見た後には起こらない体調の異常が発生し、わたくしおののいております。
 さてじゃあ感想なんですが、なんというか一言でいうと「すべてが過剰」と言った感じでしょうか。
 熱量が過剰、上映時間が過剰、アクションが過剰、爆発が過剰、友情が過剰、クライマックスが過剰、筋肉が過剰、動物が過剰、バトルが過剰、情熱が過剰、雄度が過剰と、少なくともこの映画に満ち足りているものはあっても足りないものは何一つありません。
 そしてこの映画を構成している要素の一つひとつがいちいちギットギトに濃い。ファミレスで例えると最初の水が肉。そして上映開始からスタッフロール終了まで肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉。
 およそ人類が摂取可能な濃さを軽々と超過しているあまりにも濃厚な3時間でした。この映画は普通のホモサピエンスが鑑賞することを想定してない。主に膀胱的な意味で。
 ストーリーの構成ももう「起承転結」とかではなく「クライマックスクライマックスクライマックスクライマックス」。
 冒頭から暴徒1万人(推定)vs主人公の一人であるラーマの大バトルに始まり、もうひとりの主人公であるビームによる雄度アピールには欠かせない虎バトル、街なかでの逃走劇、そこから本作のキービジュアルにもなっている主人公二人による炎上する列車事故からの救出劇と、一般的な映画のクライマックスに相当する熱量のシーンが釣瓶打ちされるので、観客は見てる間ずーっと顔面に全盛期のマイク・タイソンのストレートパンチをブチ込まれ続けるわけですね。
 特にラーマとビームが初めて顔を合わせるシーンからの救出劇は最高にアガりました。しかもこの時点で二人は言葉をかわさずアイコンタクトのみで事故に巻き込まれた少年を助けるというあーーーーー全人類が好きなやつーーーーーーー!!! 無言の男の詩(うた)ーーーーー!!!!といった感じの常人なら泡ァ吹いてブッ倒れた挙げ句肉体が塩の柱に変換された上にアセンションしてスターチャイルドになってしまうレベルの激燃え展開が観客を襲う! しかもこれがまだ序盤という。ドラゴンボールで言ったらフリーザ様がまだ変身してない段階、桃太郎で言ったらきびだんごもらった段階ですよ?
 いやー主人公二人が出会う段階でこれだけの盛り上がりなので、これ最終的にどうなってしまうんだよ無事に劇場から帰れるのか?とか思うまもなく次のクライマックスにして、ある意味本作の最大の見せ場、最大のバトルシーンとも言える、見たものの頭に焼き付いて一生忘れられなくなる「ナートゥ・ナートゥ」のシーン!
 そもそも本作の時代設定は1920年、インドがイギリスの植民地となっている時代。イギリスの支配下に置かれたインド人たちは圧政のもとで苦しんでいます。
 当然社会的地位も低く、インド人に対しても別け隔てなく接してくれるイギリス人の女性・ジェニー直々にパーティに誘われたビームと英語がわからない彼に着いていくことになったラーマも、パーティに集まった貴族や守衛などから酷い扱いを受け嘲笑されます。
 ここで印象的だったのが、嘲笑や暴力といったわかりやすく明白な差別だけでなく、「文化レベルによる見下し」が描写されていたこと。
 パーティにつきもののダンスにおいて、イギリス人男性の一人が「インド人はダンスもろくに知らないのか」とばかりに自分のダンスの腕前をこれ見よがしに見せつけるんですが、これに対しラーマとビームが披露したのが「ナートゥ・ナートゥ」。
 これが周囲を巻き込み、その場にいたイギリス人女性たちも輪に加わり、彼らを見下していたイギリス人男性たちもダンスバトルで張り合い、踊り疲れるまでみんなで踊る。
 シヴィライゼーションで言うところの文化的勝利ですよ。文化をバカにするやつには文化で殴り返す。非常に象徴的なシーンだったと思います。
 とまあこの時点でここがまだ序盤にすぎないなんてことが完全に頭からフッ飛んでまして、バーフバリで言うと「伝説誕生」のラストくらいの盛り上がりのところで「INTERRRVAL」の表示が出たときには、わたくしフリーザ様の変身があと2回残ってることを知った悟空の気持ちを完全に理解しました。
 中盤からはストーリーも急展開していきます、というか基本的に急展開ばっかなんだよこの映画。
 友人として親しくなったラーマとビーム。しかし、ラーマはインド独立のためにイギリス警察に潜入していた一方で、ビームは村からさらわれた少女マッリを奪還するためにデリーの街に潜入していたゴーンド族のリーダーだった。
 マッリ奪還の計画を実行に移すビーム。イギリス総督の開催したパーティに虎や豹などの凶暴な野生動物を放って会場をパニックに陥れた隙に、ビームは総督の屋敷に囚われたマッリを探します。そのビームの前に立ちはだかるラーマ。真の友と思っていた相手との宿命の対決! はい全人類が好きなやつ!!
 もうこのシーン、敵味方入り乱れる、そして人間と動物入り乱れる狂瀾怒濤の大バトルでわかる人だけにわかる例えで言うと「ルナーク」と「ダイナマイト刑事」を足して足しっぱなしといった感じでしょうか。
 そしてラーマVSビームの対決はもう完全に聖闘士星矢でしたね。炎を背にするラーマ、水を背にするビームの絵面のかっこよさは少年漫画の見開きカラーページの文脈でした。
 「バーフバリ」でも思った……というか思い知らされたんですが、ラージャマウリ監督描くところのバトルシーンはバリエーションが豊富すぎ。これが人間の頭の中から出てきたっていうのが信じられないバトルシーンばっかりで、なんか見てる内に宇宙猫になってきましたよ?
 そしてこれだけ大バトルやらかしてまだ話はもう少しだけ続くんじゃ。
 任務よりビームの命を優先したラーマは逆に投獄され、ビームはマッリを救出するものの逃亡生活を強いられています。そんなおり、ビームは偶然ラーマの許嫁であるシータと知り合い、彼女の口からラーマがインド独立のために警察官になったことを知ります。
 真実を知ったビームはシータにラーマ救出を誓い、単身総督の屋敷に。
 ここでビームとラーマは地面を叩く音でお互いの位置を確認するんですがここ序盤で無言の列車爆発事故のシーンでの無言のやり取りのリフレインになっててあーーーー全生命体が好きなやつーーーーーー!!!
 とかビクンビクンしてる間もなく、今度は序盤のキャッキャウフフパートでの肩車のリフレインとしての肩車コンビネーションバトルであーーーーーー人類史上はじめて見たわこんなかっこいい肩車!!!
 ただ単にかっこいいだけではありません。拷問によって足を折られていたラーマを連れて戦わなくてはいけない、ではどうするかという作劇上の合理性、そしてなによりラーマとビームの二人でなくては成立しない、二人の絆を言葉ではなくバトルでもって観客に見せつけるというこのシーン。
 ほとんどセリフがないにも関わらず、あまりにも雄弁なバトルシーンでした。そう、バトルでもってコミュニケーションを行うというのがまさに少年漫画的文法なわけですよ。
 とか言ってたらまだ終わってないです。あとどんだけ見せ場あるんだよこの映画……。二郎系ラーメンわんこそばかよ……。
 さらにそこからふたりで総督の屋敷に襲撃をかけるラストバトル!! まあさっきからラストバトル級のバトルばっかりなんですけどね。物事にゃー限度ってものがあるんですけど。
 もうね、正直このラストバトルの感想を十全に表現することは一介の一般人であるわたくしにはできません。みなさん劇場に行ってたしかみてみろ!!
 今までのバトルがアクション映画的なものだったのに対し、このラストバトルはいわば歌舞伎に近いものを感じました。
 敵がラーマを探すために点灯させたライトが、逆説的に彼を神々しく……というかラーマ神として映し出してしまうところとか、ここで再び無言のジェスチャーによるコンビネーションが発揮されるところとか、もうあと2万字書いても書ききれませんしそもそもこんな作品1回見ただけで十分に咀嚼できるわけねえだろいい加減にしろ!!!(逆ギレ)
 というわけでほかにもポリティカルな側面とか前半と後半の対照構造とか色々言いたいことはあるんですが、それは2回目以降の鑑賞でまた改めて書きたいと思います。
 最後に一言言うとすれば全世界全宇宙全生命体全員見ろただしイギリス人は除く。
 
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「COTTON16BITトリビュート」が来たぞー!

2022-10-28 23:41:04 | ゲームな話
※この日記は29日に書かれていますが気にしてはいけない。刻が未来に進むと誰が決めたのか。ターンAターン。
 
 というわけで昨日のメガドラミニ2に続いて届きました「COTTON16BITトリビュート」。
 SFCのコットンである「コットン100%」、メガドラのコットンである「パノラマコットン」をカップリングしたソフトです。
 これでコットンシリーズはドリキャスで出てた「レインボーコットン」以外はすべてPS4でプレイできるという状況になりました。いい時代になったもんだ……。
 さて久しぶりにプレイしましたコットン100%。実は昔CD付きのソフトを購入してやってました。うーん懐かしい。
 コットンと言えば可愛らし見た目に反してハードな難易度で知られていますが、今回の移植では難易度をマイルドに調整したモードが搭載されているのでかなり遊びやすくなっています。
 いやーしかしこの16BITのグラフィック、今だと流石にスプライトが荒くて背景と敵キャラの区別がつきにくく感じる部分はあるものの、ノスタルジー含みで楽しいですね。おいだれだ老眼とか言ってるやつは終いにゃ泣くぞ。
 そして今回初プレイとなるパノラマコットンですが、いやーなかなかおもしろい。
 2DSTGを3DSTGにアレンジするというなかなか斬新な作品なんですが、破綻してないのが素晴らしい。
 多少の画面の見づらさは感じるものの、爽快感のあるSEにテンポの良い展開、そしてよく動くビジュアルシーンなど、コットンらしさを失わず3DSTGになってます。
 まだまだプレイし始めたばっかりですが、やり込んでいきたいところ。
 とか言ってるともう12月にはPS4版赤い刀が来るんだよな……。
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メガドラミニ2が来たぞー!

2022-10-27 23:29:48 | ゲームな話
 これで我が家に現存するゲームハードは、PC除いて11個になってしまいました。死ぬまでにプレイし尽くせるんだろうかこの大量のゲーム……。
 まあ一生分の楽しみがすでに確保されていると思えばいいか。レッツポジティブシンキング。
 というわけでメガドライブミニ2、無事届きました。
 メガドラミニ1よりもかなり小さいサイズなのがなんともいじらしい。
 そして今回は「シルフィード」「電忍アレスタ」をはじめとするメガCDの作品が収録されているのが見逃せません。ぶっちゃけ今回はシルフィードと電忍アレスタだけでほとんどもとが取れてますよいやマジで。
 まあ最初にやったのは「播磨体操第一」でしたけど。なんなんだよこのMAD動画みたいなの……。
 シルフィードもプレイしてみましたがいいですねこの匠の映像美。縦STGとしてはちょいとパースがきついですが、シネマティックな進行はとてもいい。
 電忍アレスタはなんというか「異国から伝来したって言っときゃ何しても許される」というノリで戦国時代にロボット兵器が存在するというトンデモがステキ。
 ほかにもまだまだプレイしてないゲームは山盛りなので、残りの人生すべてを費やしてプレイしていこうと思います。仕事なんてしてる場合じゃねえ!
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塚口サンサン劇場「地下室のヘンな穴」見てきました!

2022-10-26 23:12:51 | 映画感想
 映画を見る人の中には「イヤ~な気分になりたいがために映画を見る」という特殊な癖(へき)を持ってる人がいるわけですよ。
 というわけで今日見てきたのはこれ!
 
 
 以前大阪ステーションシティシネマで上映されてたときに目をつけてたんですがいつの間にか上映終了してました。
 しかしさすが我らがサンサン劇場、まさかの上映決定ということで早速見てきました。いやー助かる。
 マイホームを探しているアランとマリーの夫婦。そんな夫婦が怪しいセールスマンから紹介されたの家の地下室には謎の穴が。なぜか地下室から2階につながっているその穴は、入ると12時間が経過し肉体は3日若返るという奇妙な穴でした。
 その秘密を知ったマリーは、若返るために穴への出入りを繰り返し始め……。
 いやーなんとも「世にも奇妙な物語」というかP・K・ディックというか。
 なんで地下室の穴にそんな効果があるのかはさておいて、それに振り回される人間模様が本作の見所でしょうか。
 特に、真っ先に、そして登場人物の中で唯一地下室の力を利用して破滅していくマリーの姿と末路は印象的でした。
 最初こそ穴の力については半信半疑だったマリーですが、その力が本物であると確信した途端に穴への出入りを繰り返すようになり、アランとの生活も破綻していきます。
 ここで効いてくるのが穴の力の「12時間経過して3日分若返る」という設定。一気に5年も10年も若返るわけではないので、穴への出入りを繰り返すもののマリーは客観的に見てわかるほどの変化を得られません。穴からの出口である2階に鏡をかけて、出入りするたびに鏡で自分の容姿を執拗に確認するマリーの姿は、「老いる事への妄執的な恐れ」「若さという必ず失われるものへの執着」そのものだと言えるでしょう。そして彼女が求めていた20歳の時の自分の姿を取り戻したときには、すでに手遅れになっていたという……。
 そして、若返るのはあくまで容姿、肉体だけであって精神は欠乏したままで満たされてなどいないという事実を「表面だけ新鮮で中身は腐ってアリが群がっているリンゴ」という限りなく残酷かつストレートな形で見せてくるのにおフランス流のエグさを感じました。
 しかし、このマリーの顛末を愚行と断じることができようかという話なんですよね。「若さへの執着」「若かったあのときをもう一度」「逃れられない老いへの恐れ」を抱かない人間がいるのかという……。
 対してアランは結局最後まで穴に入ることはなく、粛々と老いを受け入れていきます。一見その姿は「正解」に見えますが、老いることに抗うこともせず、破滅に向かう妻を止めることもできていない。作中を通し、アランは一貫して「状況に対して何もしていないキャラ」として描かれていると感じました。
 本作の主要な登場人物は夫アラン、妻マリーのほか、アランの友人で上司のジェラール、ジェラールの愛人であるジャンヌの4人がいます。
 前述の通り、地下室の穴の力を使うのはマリーだけなわけですが、ジェラールとジャンヌもまた人間誰しもが直面することになる「若さと老い」に関わる苦悩を体現したキャラクターと言えるでしょう。
 ジェラールは加齢による男性機能の障害を抱えており、それを補填するために電子ペニスなる代替品を大枚をはたいて手に入れます。この電子ペニスの下りは笑えるんですが笑えない。
 言うまでもないことですが、男性機能、さらに言うならペニスは当然男性の象徴、つまり「男らしさ」そのもの。ジェラールはそれを取り戻すために大枚をはたき、電子ペニスの故障に人生を振り回され、回復したのはいいものの次々と女性に手を出し、最終的には運転中に電子ペニスが発火して命を落としてしまうという最後を遂げてしまいます。まさに「男らしさに振り回されて破滅」というわけです。
 また、ジェラールについては車も典型的な「男らしさを証明する(虚飾的な)アイテム」として描写されていたのが印象的でした。修理中に車が炎上した途端に子供みたいに泣きじゃくってたり、新しい車を買った途端にイキりだしたり、最終的には浮気がバレた女性に車をぶっ壊されたり。
 ジェラールの愛人であるジャンヌは、そんなにストーリーに大きく絡んで来るキャラではないんですが、もうわかりやすく「若く美しい女性という価値」の具現化ですよね。
 以上のように、本作ではメインの登場人物が4人いますが、「人間誰もが持つ老いへの恐れと若さへの渇望」の持つ側面を4人のキャラクターに分けたものだと感じました。そも映画というものは、「本来形のないものに形を与えるもの」なんだよな。
 そして本作、終盤からラストにかけてはもうひたすら無言で老いていくアラン、虚像の美しさにすがって破滅していくマリー、形骸化した男らしさに振り回されて破滅するジェラール、いっときの若さと美しさをいずれ失われるとも知らずに堪能するジャンヌの姿を映し出して終わります。そして彼ら、彼女らは来るべき破滅に抗うことができない。
 このBGMだけが流れセリフが一切ない展開、まるで「彼らがこういう結末を迎えることはもう言うまでもないよね?」と言わんばかりで実にシニカルでした。
 
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夏コミ戦利品レビュー東方編その8

2022-10-25 21:11:06 | 同人誌感想
※この日記はちゃんと当日に書かれています。俺を褒め称えろ。
 
・オールバンキッキ!(給食頭蛮)
 東方二次創作ゲーム「クビナシリコレクション」でばんきちゃんへの愛を東方界隈に見せつけたぱらどっとさんの音楽CD。
 なんとタイトル通り、収録されている曲はすべて赤蛮奇のテーマ曲「柳の下のデュラハン」のアレンジ! しかも収録曲数は9曲というこだわりよう。まさに愛だ!
 「クビナシリコレクション」のサントラの感想にも書きましたが、ひとつの曲をこれだけ違った形にアレンジしてるというのは本当にすごいと思います。しかも紅楼夢のときに伺った話によれば、まだアレンジの余地があるとか。これはつまり「このぱらどっとはアレンジをするたびにパワーがはるかに増す」ってことですね。フリーザ様ですね。
 収録されている曲にはそれぞれ「ばんきちゃんがなにかに思いを馳せているときの曲」「ばんきちゃんが調子に乗っている時の曲」といったようにコンセプトがあるのがまた面白い。なんだよ「ばんきちゃんが悟りを開いているときの曲」って……。
 9曲もあればアレンジの方向性もまたさまざま。個人的に好きなのは「ばんきちゃんが悟りを開いている時の曲」ことエネルギッシュな「Vermilion Energy」、「ばんきちゃんが異国を旅してそうな時の曲」こと異国情緒あふれる「真っ赤なマント」、「ばんきちゃんがおしゃれなカフェでコーヒーを飲んでる時の曲」ことしっとりな曲調がステキな「昼下がりの飛頭蛮」でしょうか。
 
 今日はここまで。
 
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第18回東方紅楼夢戦利品レビューその4

2022-10-24 23:55:09 | 同人誌感想
※この日記は25日に書かれていますが気にしてはいけない。刻が未来に進むと誰が決めたんだ。ターンAターン。
 
・お嬢様とところてん(Team東方不敗)
 お嬢様と言えば正体を隠して庶民の店に行かねばならぬという鉄の掟があることは今更言うまでもありません。
 というわけで本作では、レミリアお嬢様がところてんをご堪能あそばされる小説となっています。
 このサークルさんではたくさんの東方キャラたちが和気あいあいと日常を過ごしている姿が印象的ですが、レミリアお嬢様は正統派お嬢様として描写されているのがなんだかかえって新鮮。
 さて本作は前述の通り、レミリアお嬢様がところてんを召し上がるお話なんですが、小説媒体でこういう話を書くのって意外に難しいんじゃないですかね。挿絵があるとは言えビジュアル媒体ではないので文字情報だけで店の雰囲気やメニューの味を表現しないといけないので。
 その点、本作ではなんというか、NHKの教育番組のナレーションを思わせる穏やかな語り口の地の文が大きな効果を上げていると感じました。
 なんだか懐かしい気分になれる一冊でしたね。あとジャージ姿のお嬢様好き。
 
 今日はここまで。
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夏コミ戦利品レビュー東方編その7

2022-10-23 23:50:58 | 同人誌感想
※この日記は24日に書かれていますが気にしてはいけない。刻が未来に進むと誰が決めたのか。ターンAターン。
 
・猫風呂東方冥界組ダジャレ総集編-冥霊四天王に命令してんのう?-(猫風呂)
 脱力感あふるるゆるんゆるんなタッチが魅力のサークルさんの、冥界組中心の総集編です。
 このサークルさんの特徴は何と言ってもタイトルにもなっているそのダジャレのセンス。
 本作に収録されている既刊のタイトルはすべてダジャレになっているどころか、中盤には2ページに渡ってダジャレのみが書き連ねてあるページがあったりしてやや恐怖を感じます。
 それでは収録作品ごとに感想を。
・描き下ろしマンガ
 のっけからこの脱力感よ。
 基本的にすべてのコマに食材がある……。
・冥王委託難題に目ぇ覆いたくなんだい!
 基本的にゆゆ様の「ねーよーむー」がゴング。
 この「○△○」みたいな顔が癖になります。
・悲願の彼岸で傷心の傷心
 ポニテゆゆ様kawaii。
 そして突然の見開きの少女描き下ろし中。なんかなんとも言えない気持ちになるなこのページ……。
 あとヌメヌメした半霊ってやだな……。
・ただ単にダジャレが言いたいだけの見開きページ
 すげー……ほんとにダジャレだけで2ページ埋まってる……。あとけっこうアウトな文言が。
 個人的には「体液二尉ジョーの体液に異常」が好き。
・妖精の幼生の養成を要請
 妖夢のSHIT顔がまた絶妙。
 あとわかさぎ姫ですが、完全に新巻き鮭で爆笑してしまった。
・新年餅大会で信念持ちたいかい?
 このゆゆ様にしてこの妖夢ありといった感じ。なんだよ庭師ハイって……。
 「幽々子様が何かをご堪能あそばされる見開き」では全体的にゆゆ様の上のお口が締まりがない。
・うん、月探査で運尽きたんさ!
 ゆゆ様のインナースペースの秘密に迫る一編。
 まあゆゆ様にとって紺珠伝は食材天国だよな……。
 少女兎再堪能中はなんかエログロみを感じます。
・地獄養成は事後供養せい!
 なんかこのへんから全体的に登場キャラの上の口の締りが加速度的になくなっていってる気がする。
 食欲興奮性難聴って……。
 あと上級者向けけん玉はいくらなんでもひどすぎる……。
・食いしん坊姫君が食い辛抱秘め気味
 マヨネーズ直吸いはお嬢様としてさすがにどうなんですかゆゆ様……。
 あとマヨネーズプレイもどうかと思うんですがゆゆ様……。
・養殖業界の要所苦行かい!
 養鶏合コン!! 食材の養殖に余念のないゆゆ様であった。
 写経プレイとはなかなか高度なプレイを。冥界は進んでるなあ。
・葬式の創始期の総指揮
 東方二次創作においてはゆゆ様が突然ろくでもないことやり始めるのはお約束ですが、「死亡届を出しましょう」は初めて見た。
 そうか……妖夢は精○を知らないのか……そうか……(謎の納得)
 
 今日はここまで。
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第19回博麗神社例大祭戦利品レビューその6

2022-10-22 23:47:03 | 同人誌感想
※この日記は10/24に書かれていますが気にしないように。刻が未来に進むと誰が決めたのか。ターンAターン。
 
・すおーずこーひー総集編12モノクロ(すおーずこーひー)
 ほのぼのでメルヘンなのにほのかに漂う狂気がたまらないすすおーずこーひーさんの総集編も、これで早くも12冊目。
 それでは収録作品ごとに感想を。
・レイマリの出られない部屋
 例の部屋です。このサークルさん描かれるところの紫さまは思いつきで色々やるのでなんかもうバラエティ番組の企画でもやればいいのでは。
 そして当たり障りのない質問からいきなり霊夢さんからの爆弾発言からの湿度高めのレイマリありがとうございます。
・羽のお味
 なんか今回は味覚絡みの話が多いな。
 作者によっていろいろな解釈があるフランちゃんの羽ですが、そんなぶちぶちちぎって大丈夫なの?と思ってたら大丈夫じゃなかった。そしてメイド長は見た。さらにはコレクションしてた。やはり闇を感じる紅魔館……。
・八千慧のちえ勝負
 早鬼ちゃんの思考が完全に幼稚園児なんですけど……。
 涙目の八千慧ちゃんkawaii。
・おれおれれみりあ
 オレオレ詐欺がついに幻想入り! そのターゲットとなったのはレミリア! 速攻で引っかかる!
 咲夜さんは勧誘の電話とかで遊んでそう。
・店主はメガネ娘にご興味
 メガネ。それはロマン。このサークルさん描かれるところの魔理沙はこーりんの気を引こうとあれこれ四苦八苦してるのがほほえましい。そしてこーりんの朴念仁っぷりがなんとも。
・にわとり?ひよこ?くたか?
 ゆゆ様のエサ新たなどうぶつキャラとして人気の久侘歌ちゃんですが、にわとりなのかひよこなのか。
 久侘歌ちゃんは定期的に無意味にびっくりさせたい。
・メリー散髪
 こわいこわいこわいこわいこわい。
 このサークルさん描かれるところのメリーはなんかガチの闇を感じます。
・チューしないと出られない部屋(八雲Ver)
 紫さまは懲りないのだった。
 そして「元女子」だの「虫歯菌」だの藍さまの当たりが強すぎやしませんかね……。
・ナズーリンの幸せ
 こういう「無意識にやってしまう好き仕草」好き。にぎにぎ。
 なんか熟年夫婦の息に達してる気がします。
・密室系サグメ
 出ましたよサグメ様。
 サグメ様の闇の深さにドレミーさんもドン引きです。
・妖夢は裸足になりたい
 考えてみれば大人になったら裸足で外を歩くことなんてなくなるんだよな……。
 妖夢のこういう子供っぽいところの描写が好きです。
・蛮奇と小傘はベストフレンド
 ばんきちゃんまさかのようじょ略取に手を染めるの巻!?
 それにしても小傘ちゃんはちょろいのがほんとに似合うなあ……。
・ドレミーは夢の中
 なんたる致命的失敗。これにはサグメ様も思わず困惑。
 ドレミーさんの絶望感が誌面から伝わってきます。
・咲夜さんは教え上手
 咲夜さんはわかりづらいボケやりそう、というか全体的にわかりづらい人っぽい。
 濃厚なめーさくでした。
・衣玖さんはかわいい
 天人による容赦ないプライバシーの侵害が衣玖さんを苛む!
 衣玖さんはもっとプライベートを暴露されるべき。手始めにgoogleの検索履歴をですね。
・ドレミーは癒やされ中
 基本的に人の話を聞かないサグメ様であった。
 ドレミーさんをこれだけ振り回せるのはサグメ様だけ。
 
 今日はここまで。

 

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