A Day in The Life

主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

夏コミ戦利品レビューVtuber編

2023-08-31 23:33:36 | 同人誌感想
 8月中に夏コミ戦利品レビュー終わらせるって言ってた? はぁ~? 聞こえんなぁ~?
 といったウイグル獄長しぐさを行いつつレビューを進めていきますよ。
 
・メイド喫茶holox 不思議の縁のクロヱ(葉庭の出店)
 巫女みこ萃香でおなじみのサークルさん、今回の新刊はホロライブ本。なんか東方サークルさんがだんだんホロ沼にハマってきている気がする。
 「メイド喫茶holox」、ホロライブ6期生・秘密結社holoxの面々が、コラボ配信における「勝者の言うことは絶対」という鉄の掟によってメイド喫茶をやることになるお話。
 holoxの面々の想像するメイド喫茶はそれぞれ個性的で面白いんですが、個人的には森の仲間たちを最終的にコヨーテが完食してしまうこよりのメイド喫茶が完全にアウトで好きです。
 そしてラプラス総帥がアドバイザーとして招いた人物は完全に人選ミスだと思います。案の定逃げてるし。
 しかし、holoxメイド喫茶の栄華は長くは続かなかった……。
 頑張って毎日出たらレア度が落ちてただのハンバーグを食べてる人になってしまうラプラス総帥があまりにも可哀想過ぎる。
 そういや火災にマヨネーズ投げるとすごいことになるんだっけ。
 すごいことと言えばメイド喫茶holoxは最終的に炎上、面々は全員FXで有り金全部溶かした顔になってしまうのでした。このオチがまたholoxらしくて好き。
 2冊目もholoxのお話。道で見かけたお地蔵さんをきれいにしてあげたクロヱ。そんな彼女の(似合わない)善行に、お地蔵様は彼女のお願いした「メンバーとの末永き縁」という願いを聞き届けてくれることから始まるカオス劇場。
 まずは地獄企画でおなじみの幼稚園。この面々をクロヱが世話するのはなかなか大変でしょう。さりげなくファブリーズかけられてるコマが不憫で好き。
 そこからなぜか学園ギャルゲに路線変更。個人的には博衣こより保健室の先生バージョンが好き。って主人公刺されてるじゃねーか。しかも包丁の向きが本気のやつだこれ。
 そこからさらに農園、霊園、そして死後の楽園とほとんどホログラのごときカオス展開。
 最終的に行き着いたのは動物園というオチでした。動物園に宇宙人はいないと思いますが……。
 なんか全体的にラプ様の扱いがひどくて好きです。特に宇宙人オチ大好きなので定期的にこの姿を出してほしいです。
 
 今日はここまで。
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塚口サンサン劇場「K.G.F.CHAPTER1&2」見てきました!

2023-08-30 23:03:44 | 映画感想
 オタクをやってると、KGBだのKKKだのKOGだのSDFだのといったアルファベット3文字のワードに山ほどぶつかることになるんですが、今日脳内データベースにまたひとつ新しくアルファベット3文字が加わることになりました。
 というわけで、今回見てきたのはこれ!
 
 
 Twitter(頑なにXとは呼ばない)のインドの民がみんなして盛り上がってるので見に行くことに。わたくし人形使いはひねくれもんなので世間が盛り上がってる作品には背を向けがちですが、インドの民が盛り上がってる作品に外れなし。
 いやーCHAPTER1が154分、2が166分、合わせて320分という久々の長時間鑑賞でした。でも塚口に通うようになってから、上映時間1本2時間とか普通に思えてきたので要は慣れです。
 さて、感想を書く際にまず言及しなくてはいけないのは本作の主人公・ロッキーことラジャ・クリシュナッパ・ベーリアを演じる「ロッキング・スター」ヤシュ氏。
 わたくし人形使い、「バーフバリ」からインド映画にハマって色んな作品を見てきましたが、本作の主役ロッキーは「バーフバリ」のアマレンドラ、マヘンドラや「マガディーラ」のハルシャ、「RRR」のビーム&ラーマといった主人公とはまた違ったダーティな魅力を持つダークヒーローでこれまで見たことがなかった種類のキャラクターで非常に楽しめました。
 今まで見てきたインド映画の主人公はいわゆる「正統派な主人公」であることが多いんですが、ロッキーは軽妙かつダーティなジョーク、野性的かつバイオレンスな戦闘スタイル、智謀と野望といったいわば「悪のカリスマ」なキャラクター造形となっています。これが本作のストーリーの背骨である「マフィアの成り上がり物語」と実にマッチしてて作品強度を非常に強固なものにしており、ストーリーにブレがありません。
 というかもうヤシュ氏の佇まいや仕草のひとつひとつがいちいちダークなかっこよさにミチミチに満ちてるんですよね。顔立ちがすでにダークヒーローのそれだし。個人的お気に入りなダークヒーロー仕草は「捕まえた敵の手で髪をなでつける」です。あなたの好きなダークヒーロー仕草も教えて下さいね。
 そして数々のインド映画がそうであるように、本作もまたインドの社会的側面が深く関係しています。本作の舞台でありタイトルでもあるK.G.F.ことコーラーラ金鉱地区を牛耳って巨万の富を築き上げるロッキーですが、そんな彼の行動原理は、10歳のときに死んだ母親が言い残した「死ぬときは富を抱えて死になさい」という言葉。
 ここでいう富とは、もちろん底辺の暮らしから脱出するための金銭的財産というのはもちろんのこと、「ひとりの人間として、搾取されるだけの状態から脱出して人生をまっとうすること」という意味も含まれていると感じます。
 かくしてロッキーはマフィアの世界で次第にの仕上がり、K.G.F.を支配してそこに彼の帝国すら築き上げるまでになります。そうなると当然のごとくマフィアだけでなくインド政府からも目をつけられることに。
 隠して1981年のインド首相である苛烈な女傑、ラミカ・センは、K.G.F.の関連書類の焚書を命じるとともにその支配者であるロッキーの捕獲を命じるのですが、それに先んじてロッキーはなんと大胆不敵にもスーツ姿&バラの花束を携えて護衛も着けずに自らラミカの元を訪問! このシーンのあまりにもかっこよさよ……。マサラ上映だったらここで女性陣の絶叫が聞こえるであろう。
 前述の通り、本作におけるヤシュ氏のダークヒーロー仕草がキメキメの決まり具合でわたくしもう序盤からメロメロだったんですが、ここで完全にとどめを刺されましたね。スーツはともかくバラの花束は反則だろあんなの……。(腰砕け)
 そしてここでのラミカ首相との会話がまた皮肉に満ちていて好き。ロッキーは誰もが知るリンカーンによる「人民の、人民による、人民のための政治=government of the people, by the people, for the people」を引用し、「俺に言わせりゃこうだ。人民は買える=Buy the People」これほど皮肉の効いた言葉があるだろうか……。
 もうこの一言だけで、彼が味わってきた、そして今もインド社会にはびこる搾取構造がわかるわけですよ。本作も単にマフィア社会の成り上がり物語ではなく、またロッキーもただ単にマフィア世界でのし上がろうとしているだけではない。……というか、これまで見てきたインド映画が多かれ少なかれそうであったように、インド社会における支配・被支配、搾取・被搾取構造はインドという国を舞台にする以上必ずついて回るくらい根深いものだということが肌で感じられました。
 ロッキーはたしかにダーティでダークヒーローですが、しかしやはり彼もまた、インド社会の歪な支配構造を改革しようとしている人物なんですね。
 しかし、そもそも本作、実は基本の時間軸は現代であり、ロッキーの物語はそこから見て過去=1978年から1981年。現代ではK.G.F.に関する資料はすべて焚書されており、わずか1冊だけ残った資料であり本作のタイトルでもある「K.G.F.CHAPTER1」を調査していた女性記者ディーパ・ヘグデとロッキーをヒーローと呼ぶ老記者アナンド・インガラギによる語りによってストーリーが進行するスタイルになっています。つまり、物語開始時点でロッキーはすでに過去の人になっていることが確定している=彼による社会改革は成し遂げられていないということが確定しているわけです。これも含めてインド社会の歪みの根深さを痛感します。
 そして数々の戦いをくぐり抜けてきたロッキーのあの最期よ……。作中では、彼を最悪の犯罪者にしてビジネスマンと言うシーンがあるんですが、あれすら彼にとっては「取引」でしかなかったんだろうな……と思います。
 なんというかロッキーの最期、あれは一種の政治的取引であり、彼が文字通り最期に仕掛けた罠であり、そして彼の「業(カルマ)を精算するための手続き」でもあったんじゃないかとこの感想を書きながら思いました。
 そもそも「金(きん、かね)」というものはそれ自体がさまざまな争いや災いを招く業(カルマ)そのものです。それを誰の手にも渡らないように己の命もろとも海の底に沈める=鎮めるというあのラストは、なんかもう宗教画的な美しさすら感じました。
 そしてCパートの「K.G.F.CHAPTER3」はファンサービスなのかそれとも本当に制作されるのか。あるいはロッキーの物語は終わっていない=インド社会の改革もまた終わっていないってことなんでしょうか。
 本作はアクションが非常に充実していてそこに目を奪われがちですが、しかしその実態は非常に社会風刺的な作品だったと感じました。
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うがあああめんどくさい!!

2023-08-29 23:38:59 | それさえも平穏な日々
 なにがそんなにめんどくさいのかと言うと印鑑ですよ。
 わたくし人形使いは今年の5月頃からPITAPAカードを導入して料金の振込口座も登録したんですが、なぜかこれまでずっと「口座からの引き落としができませんでした」の通知が届き続け、納付書での振込を行っています。
 口座番号を間違えて登録したかな?と思って確認したところ、口座番号は間違っていない。しかたがないのでサポセンに連絡してみたところ、どうやら書類に捺した印鑑と金融機関への届出印が違っているとのこと。
 日常的に使っている印鑑はシャチハタとそうでないものの2種類。なので、個人情報変更の書類に前回とは違う方の印鑑を捺して提出すればOK! ……と思ってたんですがまだ口座から引き落としがされない。
 じゃあどの印鑑が届出印なんだ!?と、仕方がないので自宅にある印鑑を探してみたんですが、今は使ってない印鑑がなんか10個くらい出てきて困ったことに。
 ということで自分では届出印が特定できないので、郵便局で届出印を調べてもらうことに。
 これでなんとか届出印を特定できたので、今日もう3回目とかになりそうな個人情報変更の書類を提出してきました。
 でもこの印鑑、前回の書類に推してたような気がするんだよな……。
 こういうのほんとめんどくさいので印鑑は悪い文明として早々に滅ぶべきものであるとわたくし人形使いはここにお気持ち表明するものであります。印鑑はもう玉璽だけでいいよ。
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「Horizon Zero Dawn」にドはまり中。

2023-08-28 23:10:13 | ゲームな話
 こないだ始めてからすっかりハマってしまってる「Horizon Zero Dawn」ですが、展開的にもうそろそろ1週目クリアできそう。
 しかしこの手のゲームは1週目クリアはチュートリアルみたいなものなので……。
 いやーこないだの日記でも書きましたが、面白いですねこのゲーム。
 わたくし人形使いはプレイヤースキルが直接的に影響するゲームが好きなんですが、本作はだんだん狩りがうまくなっているのが実感できてとてもいい。
 本作の敵である機械獣は基本的に群れで活動してるので、真正面から戦うと多勢に無勢で数の暴力に押しつぶされてしまいます。それは最弱の敵キャラ・ウォッチャーであっても変わらず、ゲーム後半になっても迂闊に群れに突っ込むとあっさり死んでしまいます。
 さらに本作、レベルがあるもののレベルアップで向上するのはライフのみ。武器の攻撃力などは改造によって向上するものの直接的な防御面は基本的に紙。なので、本作ではゴリ押しは基本的にできません。
 そこからの戦闘の試行錯誤からだんだん効果的な戦術を使えるようになってくるのが楽しいです。例えば、強力な重火器を持っている敵は逆に初手で装備を切断して奪い取り一気に殲滅する、群れを見つけたら進行方向を確認して最後尾からステルスキル、戦闘前にできるだけ装甲板を引っ剥がすなど、ゲームをプレイしていくごとにだんだん自分なりのプレイスタイルが確立されていくのが楽しい。
 サンダージョーとかストームバードなどの大型の機械獣は最初見たとき速攻回れ右しましたが、今ではロープキャスターで縛り上げた上で爆弾をしこたま降らせる戦法でなんとか倒してます。あとこのゲーム部位破壊が非常に重要かつ楽しい。STGでも砲塔やミサイルポッドを剥がすの楽しいしな……。
 また、こうした「ゲームプレイ的に楽しい」と「ゲームシステム的に有利・有効」が直結してるゲームはプレイが楽しいのでいいですね。
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塚口サンサン劇場「リバー、流れないでよ」見てきました!

2023-08-27 23:18:26 | 映画感想
 もうすぐ8月も終わり。幼少の砌はこの時期は夏の終わりを感じて寂しい気持ちになってたものですが、今のこのトシになって思うのは「もうすぐ紅楼夢か……」しかありません。もはや同人イベントでしか季節を感じられない体になってしまった……。
 さておき、そんな中で非常に美しい季節感を感じられた作品を見てきました。
 
 
 前作にあたる「ドロステのはてで僕ら」にて時間系SFの新機軸を見せてくれた劇団ヨーロッパ企画の長編第2弾である本作、劇団ヨーロッパ企画の作品と知ってから見よう見ようと思ってたんですが体調不良などで時期を逃してたところ、さすが俺たちの塚口、上映してくれるということで見てきました。
 そもそも時間系SFは真正面からやろうとすると非常にハードルが高いんですよね。なぜなら基礎部分が強固で拡張性がほぼないから。
 タイムトラベルやループといった基礎部分にはいじれる余地がないので、必然的に周辺部分をいじるしか差別化の方法がないわけです。ラーメンで言うなら麺とスープが完成されすぎてるので味をアレンジする余地がなく、せいぜいトッピングや器のデザインを変えるくらいしかできないといった感じでしょうか。
 そこで「ドロステ」では「時間のズレと連続性を可視化する」というとんでもない偉業をブチかましてくれたわけです。ドラえもんもびっくりですよ。
 そして本作、今回もまた「2分間がループする」という時間系SFということで非常に期待を上げまくって見に行ったわけですが……。
 結論から言いますと、わたくし人形使い「そ……ッ そうきたかァ~~~ッッッ」と烈海王になってました。
 いやーもう「突然2分間のループに巻き込まれる」というワンアイデアでここまで面白く、そして奥深くできるというのが本当にすごい。カンヌは上田誠監督に目をつけておくべきだと思います。
 タイムループ自体は時間系SFのお約束のひとつであり珍しいものではありません。では本作をここまで面白くしているのはなにかというと「2分間という時間制限」そして「巻き込まれた人々全員がタイムループを自覚している」という点ですよ。
 言われてみればけっこう意外なんですが、上記の特徴を持つタイムループものって今までにないんですよね。大抵のタイムループものは「主人公の死」がトリガーになっていることが多く、「決まった時間が経過すること」がトリガーとなっているというのは非常に斬新。「決まった期間をループする」というのはメジャーですが、2分間というごく短時間でループするというのはほかに類を見ない特徴です。
 そして、同じく大抵のタイムループものではタイムループを経験・自覚しているのは主人公のみというのがお約束ですが、本作の「巻き込まれた人々全員がタイムループを自覚している」点が「2分間でループする」という設定と合わせて独特のドタバタコメディを成立させています。
 本作はポスターや予告でコメディと言うことは言明されてましたが、そのコメディ部分が非常に面白い。
 本作の舞台となるのは京都は貴船にある老舗旅館なんですが、ある瞬間から突然、旅館の従業員や宿泊客全員がタイムループを経験し始めます。
 この原因不明のタイムループが突然始まったもんだから旅館の中は大混乱。鍋にかけた熱燗は熱くならない、いくら食べても〆の雑炊はなくならない、入浴中にタイムループが始まったので2分ごとに湯船に戻されるなどなどで客席からは笑いがこぼれていました。
 特に入浴中にループに巻き込まれたおっさんが気の毒過ぎる。タオル一枚で出てきたので次のループで風呂場に閉じ込められるシーン好き。
 登場人物は全員、2分経過するごとにループ開始時の位置に戻ってしまうので、協力して話し合おうにも集まるのに時間を食ったり、事態を説明しようにも余計な質問で時間を食って「ハイ次!」みたいになるのが、これまでのタイムループものにはない展開で楽しかったです。
 そんなこんなで旅館の人々はなんとかループの原因を探し当ててループから脱出しようとするんですが、締め切り前の作家の先生が早々にループに順応してて笑えます。
 そして、前述のとおり旅館の人々は全員ループの記憶を保持しています。それが前半部分ではコメディ要素として機能しているんですが、中盤からはループ中のトラブルや口論がだんだん悪化していき不穏な展開になっていく事態につながるのが設定を活かしてて実に上手い。終盤ではタイムループという異常事態にとうとう自殺者まで出てきてしまうという事態に。
 この中盤から終盤のバランス感覚というか、不穏さとハッピーさの天秤にかけ方が非常に上手い。タイムループが引き起こす異常事態に振り回される人々を丁寧に描写したあとからの主人公であるミコトの、突然の「タイムループの原因は自分にある」発言から始まる中盤の展開は、破滅的エンドにつながる可能性も十分に匂わせるものでハラハラしながら見てました。
 実はタイムループの原因はミコトではないんですが、彼女が「時間がこのままとどまっていてほしい」と思っていたことは事実。それどころか、旅館の従業員や宿泊客も大なり小なり同じ願望を抱いていたことが判明します。
 そもそも創作作品というのは、古代から現代まで人類が普遍的に抱く愛憎をはじめとするさまざま感情をテーマにしたものなわけですが、ゲーテのファウストにおける「時間よ止まれ、汝は今美しい」にあるように、「時間がこのままとどまっていてほしい」もまた人類が抱く普遍的な感情であるなあと思います。特に日常的に締め切りに追われている同人作家にとっては「時間がこのままとどまっていてほしい」という感情は普遍的なものです。今まさに時間が止まってほしいと思ってるんだよ俺は!!!! 助けてッ!!! 10月のイベント用の原稿が全然進んでないの!!! もう8月が終わってしまう!!!!!
 まあそうしたごく私的な感情はともかく、料理の修行のためにフランスに行きたい=未来を指向しているタクと、タクと離れ離れになりたくなくここにとどまってほしい=現在に固執するミコトという中盤に置ける対置関係がこの作品のひとつの核なんじゃないでしょうかね。そこからのループの中=なかったことになってしまう時間の中だからこそ楽しめる二人だけの時間が、貴船の雪景色と相まってまた美しいんだよな。
 そしてこのタイムループの本当の原因はある意味ズッコケな感じではあるというかこの展開ドロステでもあったよなこれ。
 この令和の世によもや「タイムパトロール」なんてワードがまた出てくるなんて読めなかったこの海のリハクの目を持ってしても。
 しかし、この最終的に登場人物全員が協力して事態解決のために文字通り奔走するというラストの展開、本当に良かった。そもそも本作も登場人物は個性的で、誰も彼もがこの2分間のループを36回も繰り返していく中でぶつかり合いさまざまなトラブルを引き起こしながら、文字通りそれぞれの時間を動かしていく=現状から脱却して未来を志向するようになる、要するに前向きになっていくのがいいんだ……。
 本作を見終わった後、わたくし人形使いの胸中には「面白かった」でも「素晴らしかった」でもなく「好き!!」という感情が湧き上がってきました。
 これだけ素直に「好き」という感情が身のうちから湧いてきたのは非常に、極めて珍しいことで自分でも戸惑うほど。このラスト、すべての謎が解けるカタルシスと不満や停滞を抱えていた人々が再び前を向くようになるという前向きな展開がほんとうにいいんだ……。さらに言うなら掘っ立て小屋みたいなデザインのタイムマシンも良いんだ……。
 特に好きなのは作家先生のオバタさんですよ。作家特有のネジの外れ方が好き。そりゃあなかったことになるなら障子紙を破りたくなる気持ちは分かりますが、「死ぬのはどんな感じか知りたい」で投身自殺はやりすぎだろ露伴先生でももう少しためらうぞ。でもそれがきっかけで行き詰まってた執筆が進んだというのも実に作家らしい。
 いやーしかし良かった。前述の通り本当に見終わった後に好きになれる作品でした。
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早々と冬コミの準備を進めるなどしています。

2023-08-26 23:36:53 | それさえも平穏な日々
 以前の日記で書いた通り、今年の夏コミでは夜行バスの便を日付を間違えて予約するというお前何年コミケ通ってるんだというレベルのやらかしをブチかましてしまいました。
 わたくし人形使いは己のあんぽんたん具合を深く反省するとともに、同じ過ちを繰り返すまいということで早々に冬コミの準備を始めるに当たって、心眼全開血眼モードで夜行バスの日付を確認しつつさっそく予約を完了しました。
 さすがに8月に冬コミの夜行バスの予約をするのは早すぎるかとも思いましたが、まあ早くて損することはなかろうなということでサクッと予約。
 もしかしたらまだ予約自体受け付けてないかなと思ったんですが、すでに予約は開始しており、さらに残りの席はすでに5席となっていました。これからはもう夜行バスの予約は早すぎるくらいがちょうどいいですね。
 そして夏コミ思い出し日記でも書いたとおり、快適性を確保するべく新大阪駅出発でなおかつ3列シートの便を予約しました。改めて調べてみると、大阪駅出発と新大阪駅出発の便で料金に差はなく、3列シートと4列シートとではそれほど大きな金額差もないんですよね。まあこの辺は早く予約したおかげでいい便が残ってたというのもあると思いますが。
 今までは交通費をケチって……というかケチれると思いこんでなんだか頑なに大阪出発の4列シートを選んでいましたが、そもそも交通費をケチるなら早々に予約しとけばいいって話なんですよね。
 なので今回は、往復ともに快適性が確保された旅路が約束された冬コミとなります。あーよかった。
 ちなみにカプセルホテルも同時に予約しようと思ったんですが、さすがに12月分はまだ予約を開始してなかったのでちょくちょくチェックしていこうと思います。
 カプセルホテルの方も早めに、なおかつもう少し東京駅に近いところを見つけたい。以前は東京駅の徒歩圏内にちょうどいいカプセルホテルがあったんですが、かなり前に閉業してしまったんですよね。現在は御徒町方面のカプセルホテルを使っていますが、できれば徒歩圏内で安いところを見つけたい。
 しかし何回も言ってますが、夜行バスは確かにけっこう辛いものの、新大阪駅から乗れる・降りられる、帰りのバスを建物の中で座って待てる、3列シートというだけで夜行バスの辛さは大幅に軽減されるのでとてもありがたい。特に体力を使い果たした帰りのバスをゆっくり待てるのは非常に大きなメリットで、コミケ参加の負担が大幅に軽減されました。
 あとは原稿が無事仕上がればいいんですけどね……現段階でなんにもアイデアが出てないんですよね冬コミ原稿……。
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夏コミ戦利品レビュー東方編その5

2023-08-25 23:32:13 | 同人誌感想
 夏コミ戦利品レビューは順調に進んでいるものの、未レビューの東方本の一部はまだ読み終わってないとか口が裂けても言えない。
 
・水着いいねっ(TeamInazuma)
 祭りじゃ! 濡れ透け祭りじゃ!
 サークルスペースでも「濡れ透けあります」と濡れ透けを大々的にアピールしていた本サークルさんの新刊は祭りです。濡れ透け祭りです。
 前回のお話で突如服がハニーフラッシュしてしまった影狼ちゃん。太ったせいだと落ち込む影狼ちゃんを慰めるばんきちゃんとわかさぎ姫のもとに菫子が訪れます。菫子から水着を勧められた面々は、お高い水着を買うべく新たなビジネスを開始。その名も後を引かない新感覚打ち水。水をかぶってもわかさぎ姫の能力で水だけ取り除くというこのビジネス、新しいシノギの匂いがするな……!
 というわけで今回は後半濡れ濡れ透け透けの濡れ透け祭りとなっています。本サークルさんはこれまでもどうも濡れ透けに並々ならぬこだわりを匂わせていましたが、今回はそれが爆発してしまった感じで、後半は3ページに渡って濡れ透けという大サービス。そしてラストでは止めとばかりに見開きで草の根妖怪ネットワークの3人+αという大盤振る舞い。
 そして3人の水着のチョイスがまたいいんだ……。本サークルさんの作品では、しばしば登場キャラが原作とは異なる服装をしてることがあるんですが、その服装のホイスがどれもファッションセンスあふるる素晴らしいものとなっています。個人的にドレミーさんにホットパンツをチョイスしたのが神がかり的なセンスだと思っている。
 今回の妖怪草の根ネットワークの3人の水着姿もただ単にサービスカットというだけでなく、影狼ちゃんにはスポーティな競泳水着、わかさぎ姫には可愛らしいフリル付き水着、ばんきちゃんは水着じゃなくてゴスパンクに興味津々といった三者三様のイメージぴったりなチョイスになってて個性的で好き。
 そして個人的にパッチェさん特製の夏野菜スーツをお召しになったレミリアお嬢様があまりにもカリスマ。
 
 今日はここまで。
 
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夏コミ戦利品レビュー東方編その4

2023-08-24 23:26:01 | 同人誌感想
 世間は本当に出たアーマードコアの新作でもちきりですが、わたくし人形使いはこないだ発売日が発表された「怒首領蜂大往生輪廻転生」の限定版と「ラジルギ2」を予約したらお財布のライフが空になってしまったので少しの間お預けです。というか2023年、注目の新作が発売され過ぎでは。
 
・Vtuber霊夢の日記(さばーい出版)
 メイドさん&メイドちゃんの日記シリーズなどなど、毎回イベントのたびにしっかり新作を出しててすごいなあ。とうわけで今回は、幻想郷のVtuberシリーズ第3弾!
 今回は、パチュリー、輝夜に続いて霊夢がVtuberデビュー! まさに群雄割拠のVtuber戦国時代、君は生き延びることができるか。
 本サークルさんの作品は全て読んでるんですが、思うにさばーい出版さんの幻想郷でもっとも底知れないのは、実はこーりんなのでは……。スーパー幻想郷をはじめとして海の家やらなにやらさまざまなビジネスを行っている香霖ですが、今回はしれっとVtuber事務所を構えています。現実世界ではVtuber募集のツイートをしたと思ったら数日で解体したVtuber事務所なんかもありましたね……。
 香霖堂プロにはすでに大量のVtuberが所属しているようなので、誰がやっているのか妄想するのも楽しいです。まあ数人正体バレバレなのがいますが。
 霊夢のアバター「ライムちゃん」ですが、霊夢とは別のキャラでありながら霊夢っぽいデザインをうまーく残した優れたデザインになってて、このまま配信できそう。盛ってるのは基本なんだろうか。Mちゃんは地味に人気が出そう。
 あと香霖堂プロ3期生のぴょこらちゃんはいくらなんでもギリギリだと思います。
 
 今日はここまで。
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塚口サンサン劇場「マッド・ハイジ」見てきました!

2023-08-23 23:06:33 | 映画感想
 夏コミも終わったので見てない作品をどんどん見ていこうということで、今日も塚口に。
 今日見てきたのはこれ!
 
 
 なんというか完全に国辱なんですが大丈夫なのかこれ。
 タイトルの通り、かの古典的児童文学「アルプスの少女ハイジ」を大胆に翻案……というか徹底的に魔改造してエログロ満載のR-18B級映画にしてしまった本作、こういうのが好きな人にはたまらない作品のようなのでこれは見なくてはと身構えてたんですが、案の定というかなんというか塚口でやるとのことだったので見てきました。しかも字幕版と吹替版を日替わり上映という明らかに間違った方向への力の入れ具合で、塚口のLow Intelligenceを感じます。今回は吹替版を見てきました。
 さて感想なんですが、いやーもうバカじゃないのバカじゃないのもう大好き。
 もうのっけから「違法チーズ」とかいうドンブラザーズでしか出てこないワードが出てきてめまいがしてきます。
 さらに登場人物が全員アレで話の展開がアレで絵面もアレなんですが、特に本作の悪役であるスイスの独裁者であるマイリ大統領があまりにもいいキャラ過ぎて画面に出てくるだけで笑えてしまいます。このアホっぷりは吹替版ならでは。そしてアルムおんじが完全にスネークじゃねーか!!!
 このように本作はもうツッコミ始めると過労死が確定なので、羊飼いのペーターが禁制の山羊のチーズを密売していていたり、それが発覚して開始10分でモータルコンバットばりに頭をふっ飛ばされたり、囚人がチーズフォンデュの刑に処されたり、食べたらゾンビになるチーズが開発されたり、復讐を誓ったハイジの目の前に謎の女神が現れたり、ハイジが日本刀やらハルバードやらを振り回してコロッセオで戦ったりしてても一切突っ込んではいけないのです。
 このように本作は全体的にトンチキな作品となってるんですが、中でもいちばん扱いがひどいのはどう考えてチーズだろ。制作陣はチーズをなんだと思ってるんだ。
 とまあ本作は徹頭徹尾おバカな作品となっています。なんかこの方向性覚えがあると思ったらあれだ、「翔んで埼玉」だわこのノリ。
 しかし本作、考えてみれば「圧制者とレジスタンスの戦い」「囚われの身となった主人公の復讐劇」といった背骨の部分は改めて考えると意外なほどしっかりしているというか真面目に作られているんですよね。
 というか本作、
 
・支配と抑圧からの脱出のための戦いがテーマ
・立ち上がった主人公が一度は囚われ鎖に繋がれる
・サンドバッグを打ち破るシーンがある
・バイクに乗るシーンがある
・ラストは敵の本拠地が大爆発
 
 つまり本作「マッド・ハイジ」は実質「RRR」だったんだよ!!!(※脳にチーズが回っている)
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「Horizon Zero Dawn」がとても面白い。

2023-08-22 23:44:58 | ゲームな話
 「ニーアレプリカント」がようやくコンプまでもうすぐという状態になってるんですが、素材集めが非常にめんどくさいので他になにか手を付けてないゲームをやりたいということでプレイしてます「Horizon Zero Dawn」。
 本作は数年前に「Playstation Home」として、コロナで外出を控えている人たちのために無料で配布されたゲームのひとつ。
 この中には「SUBNAUTICA」などの無料で配布しているとは思えないほどの大ボリュームかつハマりやすいゲームが含まれてたんですが、本作もゲーム本編に加えてDLCも完備したコンプリートエディション。そのため、今まではダウンロードしようにもPS4の容量が足りないせいでダウンロードできなかったんですが、あまりプレイしてないゲームをいったん削除してプレイしてます。
 いやー面白いですねこのゲーム。「ゴーストオブツシマ」をプレイしたときにも思ったんですが、わたくし人形使いは性格的にオープンワールド系のゲームでクエストをこなしていくのがとても楽しいので、本作のようなゲームはいったんやり始めると止め時がわからなくなって大変です。
 世界観がまた独特でいいんだよな。人類文明が何らかの原因で滅んで約1000年。人類の末裔はいくつかの部族に分かれ、狩猟や採集といった原始的な生活を営んでいます。そして、彼らの生活を脅かしているのはどこからともなく現れた機械の獣。主人公アーロイは、そうした世界の中で自身の出生の秘密を探るために旅に出ます。
 こうした世界観を全面に打ち出したゲームは、しばしば世界観はいいのにゲームとしては……となることも少なくありません。まあ「Atomic Heart」のことなんですが。
 しかし本作は、しっかりその世界の中を旅させてくれて、その世界の中で戦わせてくれて、そしてその世界で生活している人々の姿をちゃんと見せてくれるのがとてもいい。
 前述の通り人々の生活はごく原始的なものなんですが、機械の獣から剥ぎ取った素材などを活用して装備や装飾として身につけてたり、部族によってその服装や装飾が違うのが凝っててとてもいい。
 また戦闘も非常に面白く、小さな獣からトラやワニといった大型の獣、そしてなんかもうほとんどゾイドみたいな超デカい機械獣などなど、バラエティ豊かな敵ととんちと工夫で戦うのがとても楽しい。
 アーロイは基本的に1人、敵は獣だけあってほとんどの場合群れで襲ってくるので正面から行くとだいたい即死します。なので、草むらに身を隠してステルスキル、おびき寄せて一匹ずつ倒す、高所に陣取って弱点を狙い撃ちといった知恵を尽くして戦わなくてはいけません。これが楽しいんだよな。
 そしてまたクエストが次から次に出てきたり、未知のエリアが開放されたり、コレクションアイテムを探したりと次にやることが無限に出てくるので止め時がまったくわからなくなるのでとても危険。
 しかも2周めはあるわDLCはあるわで、向こう3年くらい遊べてしまいそうです。
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