どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家@国立西洋美術館』なのだ

2015年04月20日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

<ハリマ・ケバブ・ビリヤニ>でランチをしたぼくらわ 国立西洋美術館に移動して 5月31日まで開催している<グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家>を見たのだ



ぼくが気になったグエルチーノの作品をご紹介するのだ

<聖母被昇天>なのだ


天に昇る聖母を仰ぎ見た作品なのだ

もともと この作品わ 教会の天井にあったのだ なので こんなに近くで見ることわ もうないのと思うし 今回展示していた中で 1番良かったのだ

螺旋の渦のような構図になっているそうなのだ

教会にある状態 天井に展示して 見上げた状態でも見たかった気もするのだ


対の作品の可能性がある2作品の<狩人ディアナ><エンデュミオン>なのだ

左側にディアナ 右側にエンデュミオンが展示していて 左側にいるディアナが 右側を向いていて 眠るエンデュミオンを見ていて 恋に落ちた瞬間のディアナが描かれているのだ

ちなみにディアナわ 純潔と狩猟と月の神なのだ

この2点わ 所蔵先が違うから 2点同時に見る機会わ めったにないと思うのだ


<ゴリアテの首を持つダヴィデ>なのだ


国立西洋美術館の作品なのだ いつも常設で見ても そんなに惹かれなかったんだけど 企画展で グエルチーノの作品をまとめて見てから見ると なんとなく 素晴らしさが分かった気がするのだ

あと この作品も所蔵していたから この展覧会も開催したと思ったのだ


この展覧会を開催したのわ 2012年のチェントの大地震の影響で 今でも絵画館などがお休みしていて 収蔵庫に閉まっているから 作品を借りることが出来たそうなのだ 

復興支援も兼ねているそうだし グエルチーノわ 近年ヨーロッパでも 評価が高くなっているみたいで こんなに多くの作品を見ることわ もうないと思うので ぜひ ご覧になってくださいなのだ 



ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想を載せるのだ

国立西洋美術館 <グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家> 5月31日(日)まで

http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2015guercino.html

公式サイト
http://www.tbs.co.jp/guercino2015/

作品リスト
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/pdf/2015guercino_jp.pdf




展示構成

Ⅰ 名声を求めて

Ⅱ 才能の開花

Ⅲ 芸術の都ローマとの出会い

Ⅳ 後期① 聖と俗のはざまの女性像-グエルチーノとグイド・レーニ

Ⅴ 後期② 宗教画と理想の追求

グエルチーノとは、「斜視の小男」の意味するあだ名だそうで、彼の作品と、多くはないですが、グイド・レーニなどの画家の作品もあり、合わせて44点を展示していました。


気になった作品

3.グエルチーノ 祈るカルロ・ボッロメーオと二人の天使

解説には、こう書かれていました。
『聖カルロ・ボッロメーオ(1538-1584)は北イタリア・ロンバルディア地方の貴族の家に生まれ、後にミラノの大司教になりました。暮らしは質素で、財産を貧しい人々に分け与え、病める人の世話をしたと伝えられています。特に1576年、ミラノをペストが襲った際には、人々を助けるに力を尽し、1610年にカトリック教会によって、聖人に認められる。』

中央の赤と白の服を着ているのが、聖人カルロ・ボッロメーオ。後ろにいる中性的な顔立ちの美しい天使が描かれていました。この聖人の名は、初めて知りました。


5.グエルチーノ 聖カルロ・ボッロメーオの奇跡

この作品は、聖カルロ・ボッロメーオが、生まれながらに目の見えない赤ん坊の視力を回復されたという奇跡を主題にしているそうで、天から手をかざし、赤ん坊の上に聖人がいるが、その存在に気付いているのは、小さな女の子のみ。

光の明暗がはっきりしていて美しい。


7.グエルチーノ 聖母子と雀


聖母子が、聖母マリアの手に留まる雀を見ており、その雀の足には、金色?の細い糸が付けられていた。解説によると、このスズメは受難を象徴するゴシキヒワと同じ意味を持つそうです。


12.グエルチーノ 幼児キリストを崇める聖母と悔悛の聖ペテロ、聖カルロ・ボッロメーオ、天使と寄進者

左に聖カルロ・ボッロメーオと聖ペテロ、右に天使と寄進者が描かれ、聖ペテロは鍵を持っています。鍵は、私はあなたに天国の鍵を授けよう。と言ったとする聖書の記述に基づいているそうです。

あと、左下の雄鶏は、キリストがペテロに、「鶏が二度鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう。」と告げたことを意味するそうです。


14.グエルチーノ トラパニの聖アルベルトにスカプラリオ(略肩衣)を与えるカルミネの聖母


右側に描かれた2人の修道士は、助手が描いたものだそうで、聖母や聖アルベストと比べると、2人はドラマチックに描かれているが、修道士の方はそうは見えないので、やはり劣って見える。これは、金額が比較的低価格だったためだそうです。

注文主の洗礼名がアルベルトなので、それにちなみ聖アルベルトを描いた。


15.グエルチーノ キリストから鍵を受け取る聖ペテロ


キリストから金と銀の2つの鍵を手渡し、教皇の椅子を指さす様子は、キリストが天国の鍵を授けると告げたとするマタイ書の一節に基づくそうです。金の鍵は、天国の鍵、銀の鍵は、地上の権力を象徴する。

私は全く気付かなかったのですが、天使の出ている足先が逆になっていておかしいそうです。


16.グエルチーノ マルシュアスの皮をはぐアポロ


音楽の腕を自慢していたサティロスのマルシュアスが芸術の神アポロと音楽勝負をし、負けたサティロスのマルシュアスが生きながら皮をはぎ取られる場面で、左側に描かれているのは、それを見ている羊飼いだそうです。


17.グエルチーノ 聖イレネ介抱される聖セバスティアヌス


解説には、こう書かれています。
『ローマ帝国の士官を務めていた聖セバスティアヌスは、密かにキリスト教徒になっていたことが露見し、弓矢によって処刑されました。しかし、すべての矢が急所を外れ、聖イレネに介抱されたと伝えられます。』

私はてっきり、聖セバスティアヌスは、弓矢で殉教したと思っていたのですが、違ったのですね。

あと、左上に描かれている聖イレネで、この作品のとなりに聖イレネの持ち物のみを変えた作品no.18<巫女>がありました。テレビでやっていたのですが、no.18の方には、下絵(習作)として描いたようです。


25.グエルチーノ 放蕩息子の帰還


私のイメージでは、放蕩息子の帰還は、帰ってきた場面を描いているものだが、こちらの作品は、帰って後の着替えの場面が描かれている。父親と犬が喜んでいるが分かる。

テレビでやってましたが、着替えは、人生の変化(生まれ変わる)という意味があるそうです。


26.グエルチーノ 聖母と祝福を授ける幼児キリスト




27.グエルチーノ 聖母のもとに現れる復活したキリスト


キリストと聖母の表情は柔らかい感じだが、衣服などは彫刻のような感じを受ける。彫刻的なのは、荘厳な感じを出すためのような気がする。


31.グイド・レーニ ルクレティア(※以前、西洋美術館の常設展示で撮ったもの)


短刀に血は付いているのに、体には血が付いてない。これも、テレビで言っていたのですが、注文主が残酷な描写を書き直すようにに言ったみたいです。


32.グエルチーノ スザンナと老人



33.グエルチーノ サモスの巫女

サモスの巫女とは、キリストの降誕を予言したとされる巫女で、彼女の持つ本の1番下の行に記されているそうです。イタリア絵画では、巫女の理想の女性像として描かれたそうで、この作品も美しい。


34.グイド・レーニ 巫女


no.33のグエルチーノ作の<サモスの巫女>の隣に展示しており、見比べると、こちらの作品の方が幼く感じる。

私には、グエルチーノの方が現実的な女性で、こちらの作品の方が架空?(理想?)の女性のように思えた。


展示数は、40点余りと少ないですが、大きな作品が多く、見応えがありました。もともとバロックの作品が好きなのもありますが、年間ベスト10入りする素晴らしい展覧会だったと思います。

どるちでも書いてますが、教会の天井画<聖母被昇天>を間近で見るなんて、もうないと思うので、この作品を見るだけでも行く価値はあると思いますよ!!


この後わ 秋葉原と浅草橋の間にある<饗 くろ㐂>に行ったんだけど そのことわ また 今度書くのだ